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4章 犯人はゴースト
06 ゴーストの謎
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後日。ジークはギルドに向かった。
中に入るとそこに偶然にもホルトと出会った。
「よぉ、ジークじゃないか。なんだ、クエストを受けに来たか?」
「いや、今日は違うんだ。ゴーストについて訊きたいことがあって」
「ゴーストか」
「前にホルトは言っていたと思うんだけど、ゴーストは罪を犯し成仏出来なかった魂がゴーストになるって話、それ以外でもゴーストになったりはしませんか? 例えば、事故死とか無念な死の場合とか」
「そういったケースはないな。ちゃんと葬儀されれば成仏はされる」
「そうか……」
「まだ、犯人を追ってるんだな。まぁ、いいけどさ、たまにはギルドにも顔を出せよ。でなきゃ、レベルは中々上がらんだろ」
「まぁ、そうですよね……」
まさに、その通りだった。
「俺は狩りにそろそろ行くぜ」
「一人で?」
「ああ。今回もゴーストだ。まぁ、切り裂きジャック事件が無くなっても犯罪はなくなるわけじゃない。罪人が多ければゴーストも増える。今回はたいした数じゃないから一人で足りる。心配は無用だ。それじゃあな」
そう言ってホルトはギルドを出ていった。
逆に入れ替わるように入って来たのはリッター刑事だった。
「犯人探しを続けているみたいですね」
「リッター刑事。そちらの状況は順調ですか?」
「まぁ、新しい情報は手に入れましたが、まだ犯人を決めつける証拠がありません。正直かなり手こずってます。そちらは?」
「此方も似た感じです。どうですか、お互い情報交換しませんか?」
リッター刑事は笑った。
「私達警察の方が情報を持っているに決まっているでしょ。しかし、まぁいいでしょ。少しはあなたの力を借りないと、そろそろ上から雷が落ちそうなので。では、私の方から。まず、ジュリエットについて調べてみました。まずは写真を見せましょう」
そう言ってジュリエットの写真を見せた。
長髪の容姿端麗な女性が一人写っていた。
「ジュリエットは孤児院出身で家族は唯一姉がいるだけ。そして、これがお姉さんの方」
そう言ってもう一枚を見せる。
「え、これって!?」
「驚いたでしょ? 姉は妹とかなりそっくりなんですよ。双子みたいにな。だけど、実際には年の差はあります。姉は妹の為に学費を援助していたことも分かっています」
「もし、テレサが見たのがこの人だとしたら」
「驚くでしょう。まさに、ゴーストだ」
「しかし、気になることがあります。ずっと喉に引っ掛かるような気がしてそれが何なのか分からずにいたんですが、ようやくその気になっていた部分が分かったんです」
「何です、それは?」
「例え見間違えでも何故テレサはそんなに怯えていたのかという点です。確認を取ったんですがゴーストはそもそも罪人が成仏されずになる末路。だとすれば、何故テレサは本気で彼女がゴーストになったと思ったのか? 彼女は錯乱状態でした。ドラッグのせいで。それは間違いないでしょう。そして見間違えた。それも事実。何故ならジュリエットはゴーストに成り得ないからです」
「確かにジュリエットには犯罪を犯した経歴はないです」
「正常ではないテレサがジュリエットに怯える理由はにゴーストを見たからではなく、ジュリエットが目の前に現れたからではないのかと。となれば、生前に何かテレサとあったのか知る必要があります」
「それも調べましたがジュリエットが死ぬ直前まで揉めていたことはなかったそうです。因みに、姉とテレサが一緒になることはありませんでしたよ。姉もロンドンには住んでいなかったんですから」
「直接とは限りませんよ。ジュリエットは事故死と聞きましたが」
「ああ、それは当たってます。犯人も捕まっています。その事故は無事解決してますが」
「そうですか……」
「どうしましたか?」
「考えが外れたのか……テレサはジュリエットに怯える何かがあったのは可能性はあると思います。ただ、ジュリエットと直接的なトラブルがなかったのにテレサが怯える理由は、知られたくはない事実をジュリエットが話してしまうからだと思ったんです。例えばですがテレサの父親は酒癖が悪いと言いましたが、例えば普段から酔っ払うような男でしたら、テレサの父親は飲酒運転で歩いていたジュリエットをはねてしまったんだと思ったんです。テレサはジュリエットのゴーストを見て殺されそうだと怯えていました。殺される理由が何故あるのか。それがジュリエットの死と関係するのならば、相当な理由になると思ったんです」
「なる程。しかし、犯人は別にいますね」
「振り出しですか。そう言えばもう一つ気になることが。テレサはお金にかなり困っていて大学をやめるつもりでいたようです。気になるのは、彼女は親しい人からは決してお金を借りるような人ではなかったということです。しかし、教師にはお金を借りたのは何故でしょうか?」
「そこは気になっています。教師がそこまで面倒をかけた理由は何か。下心があったんじゃないかって私は思っています。それでヤバい関係になり、口封じに殺害したとか。まぁ、アリバイはありませんが確実な証拠がまだ見つかっていないんです」
「しかし、やはり気になります。何故テレサはジュリエットを恐れていたのか」
「やはり、ゴーストだからでは? まぁ、勘違いですが」
「ジュリエットの姉という可能性はありませんか?」
「ええ!?」
「テレサは誰かに見られていると怯えていました。それはきっと犯人でしょう。タイミングを狙っていた。たまたまその人物をテレサは目撃した。それがジュリエットにそっくりだった。だからテレサはゴーストを見たと勘違いしたんです。しかし、本当はジュリエットの姉だったんです。あの、その人の住所を教えてくれませんか?」
「話すつもりですか?」
「はい」
「分かった。ジュリエットの姉レベッカは」
そう言ってリッター刑事は住所を教えてくれた。
なんとなくジークの頭の中ではゴーストが今回のキーワードになっている気がした。
ゴーストの正体はいったい誰なのか?
中に入るとそこに偶然にもホルトと出会った。
「よぉ、ジークじゃないか。なんだ、クエストを受けに来たか?」
「いや、今日は違うんだ。ゴーストについて訊きたいことがあって」
「ゴーストか」
「前にホルトは言っていたと思うんだけど、ゴーストは罪を犯し成仏出来なかった魂がゴーストになるって話、それ以外でもゴーストになったりはしませんか? 例えば、事故死とか無念な死の場合とか」
「そういったケースはないな。ちゃんと葬儀されれば成仏はされる」
「そうか……」
「まだ、犯人を追ってるんだな。まぁ、いいけどさ、たまにはギルドにも顔を出せよ。でなきゃ、レベルは中々上がらんだろ」
「まぁ、そうですよね……」
まさに、その通りだった。
「俺は狩りにそろそろ行くぜ」
「一人で?」
「ああ。今回もゴーストだ。まぁ、切り裂きジャック事件が無くなっても犯罪はなくなるわけじゃない。罪人が多ければゴーストも増える。今回はたいした数じゃないから一人で足りる。心配は無用だ。それじゃあな」
そう言ってホルトはギルドを出ていった。
逆に入れ替わるように入って来たのはリッター刑事だった。
「犯人探しを続けているみたいですね」
「リッター刑事。そちらの状況は順調ですか?」
「まぁ、新しい情報は手に入れましたが、まだ犯人を決めつける証拠がありません。正直かなり手こずってます。そちらは?」
「此方も似た感じです。どうですか、お互い情報交換しませんか?」
リッター刑事は笑った。
「私達警察の方が情報を持っているに決まっているでしょ。しかし、まぁいいでしょ。少しはあなたの力を借りないと、そろそろ上から雷が落ちそうなので。では、私の方から。まず、ジュリエットについて調べてみました。まずは写真を見せましょう」
そう言ってジュリエットの写真を見せた。
長髪の容姿端麗な女性が一人写っていた。
「ジュリエットは孤児院出身で家族は唯一姉がいるだけ。そして、これがお姉さんの方」
そう言ってもう一枚を見せる。
「え、これって!?」
「驚いたでしょ? 姉は妹とかなりそっくりなんですよ。双子みたいにな。だけど、実際には年の差はあります。姉は妹の為に学費を援助していたことも分かっています」
「もし、テレサが見たのがこの人だとしたら」
「驚くでしょう。まさに、ゴーストだ」
「しかし、気になることがあります。ずっと喉に引っ掛かるような気がしてそれが何なのか分からずにいたんですが、ようやくその気になっていた部分が分かったんです」
「何です、それは?」
「例え見間違えでも何故テレサはそんなに怯えていたのかという点です。確認を取ったんですがゴーストはそもそも罪人が成仏されずになる末路。だとすれば、何故テレサは本気で彼女がゴーストになったと思ったのか? 彼女は錯乱状態でした。ドラッグのせいで。それは間違いないでしょう。そして見間違えた。それも事実。何故ならジュリエットはゴーストに成り得ないからです」
「確かにジュリエットには犯罪を犯した経歴はないです」
「正常ではないテレサがジュリエットに怯える理由はにゴーストを見たからではなく、ジュリエットが目の前に現れたからではないのかと。となれば、生前に何かテレサとあったのか知る必要があります」
「それも調べましたがジュリエットが死ぬ直前まで揉めていたことはなかったそうです。因みに、姉とテレサが一緒になることはありませんでしたよ。姉もロンドンには住んでいなかったんですから」
「直接とは限りませんよ。ジュリエットは事故死と聞きましたが」
「ああ、それは当たってます。犯人も捕まっています。その事故は無事解決してますが」
「そうですか……」
「どうしましたか?」
「考えが外れたのか……テレサはジュリエットに怯える何かがあったのは可能性はあると思います。ただ、ジュリエットと直接的なトラブルがなかったのにテレサが怯える理由は、知られたくはない事実をジュリエットが話してしまうからだと思ったんです。例えばですがテレサの父親は酒癖が悪いと言いましたが、例えば普段から酔っ払うような男でしたら、テレサの父親は飲酒運転で歩いていたジュリエットをはねてしまったんだと思ったんです。テレサはジュリエットのゴーストを見て殺されそうだと怯えていました。殺される理由が何故あるのか。それがジュリエットの死と関係するのならば、相当な理由になると思ったんです」
「なる程。しかし、犯人は別にいますね」
「振り出しですか。そう言えばもう一つ気になることが。テレサはお金にかなり困っていて大学をやめるつもりでいたようです。気になるのは、彼女は親しい人からは決してお金を借りるような人ではなかったということです。しかし、教師にはお金を借りたのは何故でしょうか?」
「そこは気になっています。教師がそこまで面倒をかけた理由は何か。下心があったんじゃないかって私は思っています。それでヤバい関係になり、口封じに殺害したとか。まぁ、アリバイはありませんが確実な証拠がまだ見つかっていないんです」
「しかし、やはり気になります。何故テレサはジュリエットを恐れていたのか」
「やはり、ゴーストだからでは? まぁ、勘違いですが」
「ジュリエットの姉という可能性はありませんか?」
「ええ!?」
「テレサは誰かに見られていると怯えていました。それはきっと犯人でしょう。タイミングを狙っていた。たまたまその人物をテレサは目撃した。それがジュリエットにそっくりだった。だからテレサはゴーストを見たと勘違いしたんです。しかし、本当はジュリエットの姉だったんです。あの、その人の住所を教えてくれませんか?」
「話すつもりですか?」
「はい」
「分かった。ジュリエットの姉レベッカは」
そう言ってリッター刑事は住所を教えてくれた。
なんとなくジークの頭の中ではゴーストが今回のキーワードになっている気がした。
ゴーストの正体はいったい誰なのか?
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