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領地で新婚生活編

20 実践あるのみ! 

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 献立集を手に入れたアンジーは最強だった。
 僕も僕の俺もアンジーに身も心もメロメロだ。
 もしかしたら母様は、アンジーが勉強家だからこうなるってわかっていて渡さなかったのかもしれない!

 何も知らないアンジーはかわいかったし、男として導かなきゃって思えたけど、最強のアンジーもすごくイイ‼︎

「父様、至急、残りの二冊が欲しいです! どこで手に入れたらいいですか?」

 恥ずかしいとか言ってられない!
 僕だってアンジーをメロメロにしたいんだっ!
 ほんの少し、眉を上げた父様だったけどすぐ用意してくれた。
 
 あれ?
 こんなに簡単に手に入るものだったの? 
 幻で希少本じゃなかったの⁇

「……アンジーに四冊渡したと聞いて、こちらもすぐ手配したんだ。きっとこうなるかと思ってね」

 さすが父様!
 よくわかってますね!

「がんばります‼︎」
「……ほどほどにね」









「ヴァル、今夜も試してみたいことがあるの」

 努力家のアンジーからのたまらないお誘いに、僕の俺が同意してる。
 頷きたい! でも我慢、我慢。
 あれから一生懸命勉強したからねっ。

「今夜は、僕に任せて欲しい」

 キリッ。

「うん、いいよ……」

 ちょっと赤くなるアンジーがかわいい。
 どうして、僕の妻はこんなに色っぽくてかわいいんだろう。
 僕の俺がいつまで経ってもおさまらないよ!
 もう一度隅から隅まで全巻読まなきゃ。

「アンジー、かわいい。僕ってすっごい幸せ者」
「ふふっ……私も。ヴァルのおかげで毎日幸せなの」

 僕だって! 僕だって‼︎
 騒ぎたいのを我慢して、力いっぱい抱きしめる。

「……こうしてヴァルに抱きしめられると、すごく……華奢な女の子になった気がするし、守られているって感じて……甘えたくなる」
「今だってこれ以上痩せたら消えちゃうくらい、華奢だし! もっと太ってもいいよっ‼︎ ふわふわでかわいいからっ……どんなアンジーだって大好きだからねっ! ずっと守るし、いっぱい甘えて‼︎」
「…………こっちに来てから、太ったと思うの。……毎食おいしいデザートがでてくるし、ティータイムもあって……」

 菓子職人、よくやった!
 これまでが華奢すぎたから、ふわふわアンジー癒される!

「アンジーはぜんっぜん、太ってないから! 今が一番美しい‼︎」
「……そんなことないけど……」
「アンジーがどんなにきれいか教えてあげる」

 僕、言葉責めって学んだんだ。
 夜の本に載らなかったのは、罵ったり、蔑んだり、命令したりする一部の嗜好者向けの面もあって取り扱い注意だからみたい。
 でも、褒めて褒めて甘くとろけさせる、賞賛系言葉責めってのをやってみたい!

「アンジー、どうしよう。褒めるところがありすぎて、どこから伝えたらいいのかな……とりあえず、上から順番に。……アンジーの髪の手触りが好き。さらさらして、いい匂いでいつまでも撫でていられる。僕の身体にその長い髪がかかって、揺さぶるたびに乱れるのも色っぽくて好き」
「ヴァル⁇」

 あ、楽しい。
 これ、止まらないかも。
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