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3章 たくさんの真心
第7話 深夜のプチ騒動
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3章 たくさんの真心
第7話 深夜のプチ騒動
翌日金曜日、あさひはデザイン仕事も「お昼のことり亭」も無事に乗り切った。さっそく冷蔵庫を開け、晩ごはんの算段をする。冷蔵室には卵とちくわ、冷凍庫には豚ひき肉とひと口大にカットした小松菜、玉ねぎのみじん切りがある。
明日の土曜日にはまた来週のための買い出しに行くが、週末になるとこんなものである。あさひは豚ひき肉をレンジで全解凍し、玉ねぎをオリーブオイルで炒め、粗熱を取る。その間にお湯を沸かして鶏がらスープの素と日本酒を入れた。
解凍できた豚ひき肉にお塩を入れて練り、玉ねぎと溶き卵を半個分、片栗粉を入れてさらに練る。それをお団子状にして、鶏がらスープに落としていく。
煮込んでいる間にもう1品。ちくわを斜め切りにして、小松菜と合わせてごま油で炒める。味付けは日本酒とみりん、お醤油。仕上げにすり白ごまをまとわせた。
肉団子に火が入り、ことことと沸いている。そこに減塩乾燥わかめと水で戻した緑豆春雨を入れ、つるんとなめらかになったら溶き卵を半個分流し入れた。お塩とこしょうで味を整えて。
ちくわと小松菜のごま炒めと、肉団子の春雨スープ、ごはんもよそい、晩ごはんが整った。ダイニングテーブルに移し、椅子に腰を降ろして「いただきます」と手を合わせた。
まずはスープをすする。豚ひき肉の甘みが溶け出した鶏がらスープは強い旨味になっている。だが優しくてほっとする味だ。
肉団子を食むと、じわりと脂が滲み出てくる。スープを吸ってふくよかだ。良く練ったのでふわふわである。
つるつるの春雨にも旨味が吸い込まれている。しゃきっとしたわかめ、ふんわりな卵。合わさってさらなる味わいになっている。
ごま炒めは白ごまの香ばしさが嬉しい一品だ。ちくわのまろやかな味わいとしゃきっとした小松菜の癖の少ない青み。素晴らしい相性だと思う。それを白ごまが高めてくれる。
あり合わせでも、こうして満足なごはんが作れることが幸せである。味付けは、我ながら「ことり亭」の大将さんと奥さんも認めてくれた腕前である。自画自賛してあげよう。
このあとは洗い物をしたらとっととお風呂に入って、歯を磨いて、お酒だ。明日はお休みだ。少しぐらい飲んでも大丈夫。そして気持ちの良いまま寝てしまおう。明日は目覚ましが必要無い。ああ、なんて嬉しいことか。
歯を磨いてからだから、糖分や糖質の無い焼酎が良い。芋と麦があったはずだ。今日は芋の気分だろうか。お湯割りはまだ早いか? でも芋焼酎はお湯割りが美味しいんよなぁ~。
あさひはそんなことを思いながら、お箸を進めるのだった。
意識の遠くから、馴染みのある電子音が聞こえる。あさひの脳はそれに引きずられる様に、ゆっくりと覚醒に向かう。
「ん……」
かすれる様なうめき声が口から漏れる。のろりと目を開けると、枕元に置いてあるスマートフォンが鳴り響いていた。あさひは「何ごとか!」と慌ててスマートフォンを取り上げて、……さすがにげんなりしてしまった。
仕方が無いので出る。すると耳に飛び込んできたのは。
『こんばんは、渡部です! あの、ロゴなんですけど、あれから9番もええかなって思えてきて』
思わず、いったい今何時だと思っているのだ、そんな言葉が喉までせり上がってきた。が、相手はクライアントさん。どうにか飲み込む。
あさひがお酒の力でまどろんで、ベッドに入ったのは23時ごろだったはずだ。今は23時半。だからもう今は深夜である。早朝や深夜の、緊急では無いお電話は良く無いのだと、この人は思わないのだろうか。
この沸き上がる感情は怒りなのか情けなさなのか。分からないままあさひは「あの」と口を開いた。
「申し訳無いのですが、ご連絡は終業時間内にいただけませんでしょうか」
『いや、でもこの時間だったら家にいてはるかと思って』
そういう問題では無い。あさひは渡部さんとやり取りをする様になって、自分が狭量なのだろうかと思ったこともあった。だがもう就寝していてもおかしく無い時間のお電話はさすがに、あさひの度量の問題では無い。
あさひとて、寄り添ってあげたいと思うのだ。自分のお店を持てる喜びは、あさひにだって少しは分かるつもりだ。あさひも「お昼のことり亭」を任せてもらえることになったときには、有頂天になったものだ。
だからできる限り、とは思ってはいる。それでも寝ている時間はさすがに勘弁して欲しいのだ。
「家には、います。でもさっき寝入ったところで」
『ええ!?』
盛大に驚かれてしまった。いやいや、おかしく無い時間だと思うのだが。
『それはすいません! ほんまにすいません! 僕の中ではまだ宵の口やったから』
そうだろう。渡部さんは今でこそ洋食屋さん開店のために動いているが、以前はビストロであるシトロンさんで働いていたのだ。シトロンさんの閉店時間は22時だ。23時半ならまだ起きているだろうし、行動時間なのだろう。
どうにか通話を終えるころには、あさひの目はすっかり冴えてしまっていた。
「……飲み直すか」
あさひはため息を吐きつつ、ベッドから降りた。
しかし、このままではいけない。あさひが言ってもこうした事態を起こされてしまうのなら、もっと他の力のある人に言ってもらわなければ。
その人物に、あさひはひとりしか心当たりは無い。明日と明後日は忙しいだろうから、月曜日の仕込み時間に時間をもらえたら。まずは明日にでもSNSで連絡をしてみるとしよう。
第7話 深夜のプチ騒動
翌日金曜日、あさひはデザイン仕事も「お昼のことり亭」も無事に乗り切った。さっそく冷蔵庫を開け、晩ごはんの算段をする。冷蔵室には卵とちくわ、冷凍庫には豚ひき肉とひと口大にカットした小松菜、玉ねぎのみじん切りがある。
明日の土曜日にはまた来週のための買い出しに行くが、週末になるとこんなものである。あさひは豚ひき肉をレンジで全解凍し、玉ねぎをオリーブオイルで炒め、粗熱を取る。その間にお湯を沸かして鶏がらスープの素と日本酒を入れた。
解凍できた豚ひき肉にお塩を入れて練り、玉ねぎと溶き卵を半個分、片栗粉を入れてさらに練る。それをお団子状にして、鶏がらスープに落としていく。
煮込んでいる間にもう1品。ちくわを斜め切りにして、小松菜と合わせてごま油で炒める。味付けは日本酒とみりん、お醤油。仕上げにすり白ごまをまとわせた。
肉団子に火が入り、ことことと沸いている。そこに減塩乾燥わかめと水で戻した緑豆春雨を入れ、つるんとなめらかになったら溶き卵を半個分流し入れた。お塩とこしょうで味を整えて。
ちくわと小松菜のごま炒めと、肉団子の春雨スープ、ごはんもよそい、晩ごはんが整った。ダイニングテーブルに移し、椅子に腰を降ろして「いただきます」と手を合わせた。
まずはスープをすする。豚ひき肉の甘みが溶け出した鶏がらスープは強い旨味になっている。だが優しくてほっとする味だ。
肉団子を食むと、じわりと脂が滲み出てくる。スープを吸ってふくよかだ。良く練ったのでふわふわである。
つるつるの春雨にも旨味が吸い込まれている。しゃきっとしたわかめ、ふんわりな卵。合わさってさらなる味わいになっている。
ごま炒めは白ごまの香ばしさが嬉しい一品だ。ちくわのまろやかな味わいとしゃきっとした小松菜の癖の少ない青み。素晴らしい相性だと思う。それを白ごまが高めてくれる。
あり合わせでも、こうして満足なごはんが作れることが幸せである。味付けは、我ながら「ことり亭」の大将さんと奥さんも認めてくれた腕前である。自画自賛してあげよう。
このあとは洗い物をしたらとっととお風呂に入って、歯を磨いて、お酒だ。明日はお休みだ。少しぐらい飲んでも大丈夫。そして気持ちの良いまま寝てしまおう。明日は目覚ましが必要無い。ああ、なんて嬉しいことか。
歯を磨いてからだから、糖分や糖質の無い焼酎が良い。芋と麦があったはずだ。今日は芋の気分だろうか。お湯割りはまだ早いか? でも芋焼酎はお湯割りが美味しいんよなぁ~。
あさひはそんなことを思いながら、お箸を進めるのだった。
意識の遠くから、馴染みのある電子音が聞こえる。あさひの脳はそれに引きずられる様に、ゆっくりと覚醒に向かう。
「ん……」
かすれる様なうめき声が口から漏れる。のろりと目を開けると、枕元に置いてあるスマートフォンが鳴り響いていた。あさひは「何ごとか!」と慌ててスマートフォンを取り上げて、……さすがにげんなりしてしまった。
仕方が無いので出る。すると耳に飛び込んできたのは。
『こんばんは、渡部です! あの、ロゴなんですけど、あれから9番もええかなって思えてきて』
思わず、いったい今何時だと思っているのだ、そんな言葉が喉までせり上がってきた。が、相手はクライアントさん。どうにか飲み込む。
あさひがお酒の力でまどろんで、ベッドに入ったのは23時ごろだったはずだ。今は23時半。だからもう今は深夜である。早朝や深夜の、緊急では無いお電話は良く無いのだと、この人は思わないのだろうか。
この沸き上がる感情は怒りなのか情けなさなのか。分からないままあさひは「あの」と口を開いた。
「申し訳無いのですが、ご連絡は終業時間内にいただけませんでしょうか」
『いや、でもこの時間だったら家にいてはるかと思って』
そういう問題では無い。あさひは渡部さんとやり取りをする様になって、自分が狭量なのだろうかと思ったこともあった。だがもう就寝していてもおかしく無い時間のお電話はさすがに、あさひの度量の問題では無い。
あさひとて、寄り添ってあげたいと思うのだ。自分のお店を持てる喜びは、あさひにだって少しは分かるつもりだ。あさひも「お昼のことり亭」を任せてもらえることになったときには、有頂天になったものだ。
だからできる限り、とは思ってはいる。それでも寝ている時間はさすがに勘弁して欲しいのだ。
「家には、います。でもさっき寝入ったところで」
『ええ!?』
盛大に驚かれてしまった。いやいや、おかしく無い時間だと思うのだが。
『それはすいません! ほんまにすいません! 僕の中ではまだ宵の口やったから』
そうだろう。渡部さんは今でこそ洋食屋さん開店のために動いているが、以前はビストロであるシトロンさんで働いていたのだ。シトロンさんの閉店時間は22時だ。23時半ならまだ起きているだろうし、行動時間なのだろう。
どうにか通話を終えるころには、あさひの目はすっかり冴えてしまっていた。
「……飲み直すか」
あさひはため息を吐きつつ、ベッドから降りた。
しかし、このままではいけない。あさひが言ってもこうした事態を起こされてしまうのなら、もっと他の力のある人に言ってもらわなければ。
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