獅子の末裔

卯花月影

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11.旭日昇天の勢い

11-4. 起死回生

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 日野に戻った忠三郎は、若松の森に向かった。松林の中は冬の寒さが薄れ、春の気配が静かに忍び寄っていた。 針のように鋭かった松の葉は、柔らかくなり、風に揺れる音も冷たさを感じ、ほのかに温もりを伝えている。

 陽の光が高くなり、松の木々の間に光が刺し、冬の間に閉ざされていた大地を優しく照らし出す。かすかな草の香りが漂い、土の匂いもまた、春の訪れを告げる。鳥の声が響き、静かな松林に新たな生命の鼓動が感じられた。

(ここでよく、佐助と話をした)
 松を植えたのが祖父であると教えてくれたのは佐助だ。佐助は祖父が忠三郎の命を狙っていることを知っていながら、忠三郎が元服するまで隠していた。
(わしがお爺様を慕っていることが分かっていたから…)
 ずっと言えずにいたのだ。その代わり、一人、密かに忠三郎を祖父の魔の手から守ろうと奮闘していた。
(おぬしの想いに…応えているだろうか)
 いつも周りの期待に応えることが精一杯で、佐助の願った通りに生きているとは言い難い。

 大和で原田直政に会って以来、今の自分に対する不安や焦りを覚えるようになった。
(あのような増長した態度は…)
 明確な理由は分からないが、ひどく危うげなものを感じる。いつの時代も、おごり高ぶる者が権力を保持し続けた話は聞いたことがない。
 しかし山城・大和という重要な国を統治する原田直政に何かあれば、事は原田直政一人の問題ではなくなる。一歩間違えば織田領全域を揺るがす大きな事態となり、信長も、そして忠三郎も再び窮地に陥ることになる。
(かといって、原田殿に落ち度があるわけでもなく…)
 この不安を信長に訴えたくても、その根拠となるものがない以上、とやかく口をはさむことは憚られる。

 松の幹に触れると、堅さの中にも春の柔らかな息吹が伝わってくる。 松の葉先に朝露が残り、陽光を受けてきらめき、まるで静かな唄を奏でいるかのようだ。
(佐助、答えてくれ。わしは如何したらよいのか)
 風がそよぐたびに、冬を名残惜しむかのように松の葉がわずかに音をたてる。
 静かに目覚め、冬の眠りから解き放たれる松林は、何も語らず、ただ静かに忠三郎を包んでいた。

 織田領全域に出陣命令が出たのは五月になり、日野谷に初夏が訪れつつあるころだった。
「知らせを受けたら、すぐに出陣するようにとのことでござります」
 町野左近が使者から聞いた話を伝えてきた。
「すぐに?…されど兵が集まるのを待たねばなるまい」
「いえ。兵が揃うのを待たずに向かえとのご命令で」
「兵が揃うのを待つな?とは?」

 この半月前の四月中旬、信長は本願寺攻めの初手として、明智光秀、荒木村重、佐久間信盛、原田直政に命じて、それぞれ森口、野田、天王寺に出城を築かせた。
 織田勢が着々と戦さ支度を整え、じわじわと攻めってくるのをただ傍観しているだけだった本願寺ではあったが、五月になり、俄かに砦に押し寄せ、強襲をかけた。

「鉄砲隊の数だけでも数千はあるとか」
「数千?そのような銃が本願寺に?」
 領内に鉄砲生産地を持つ雑賀衆が大坂本願寺に加勢している。鉄砲隊は雑賀の者と思われた。
「鉄砲隊であれば、我が方にも根来衆がおるではないか」
「本願寺は総勢一万を超え、とても寡兵で太刀打ちできるものではありませぬ」
「一万?されど原田殿とて寡兵ではあるまい。一万を超す兵を連れていたのじゃ。早々容易く打ち破られるとは思えぬが…」

 伊勢長島、越前と続いて、柴田勝家によって加賀も攻め落とされようとしている。本願寺の牙城は残すところ大坂だけになった。とはいえ、いつのまにそんなに兵を揃えたのだろうか。
(兵ではないのか)
 諸国にいる民や、浪人、盗賊、素破のたぐいを銭によって雇い入れたのだろう。
「お味方の兵は離散し、原田殿は親族・郎党含め、皆、お討死。僅かに残された明智殿が天王寺砦で援軍を待っておるとのことにござります」
「原田殿が討死?」
 勢いづき、畿内全域を統治すると言っていた原田直政。一万以上の兵を連れていたはずが、雑賀衆の鉄砲隊の前にもろくも崩れ去ったようだ。自信たっぷりに豪語してから、まだ、二か月もたってはいないというのに、もうこの世にはいないという。

(これほど儚いとは…)
 時間が絡み合い、過去と未来の境目が滲む瞬間、死はその冷たくも穏やかな手で人生の幕を引く。忠三郎はあまりにあっけない幕切れに、ことばを失う。
「上様は明智殿を捨て殺しにはできぬと仰せになり、わずかな供回りのみを従えて都から河内若江城に向かわれました」
「兵が揃うのを待たずに攻めかかると仰せであろうか」
 将だけで戦さをするなど不可能に近い。それこそ、皆、立ちどころに討ち取られてしまう。
(されど後れをとっては面目が立たぬ)
 ぐずぐずしていては又、信長から叱責されてしまう。忠三郎は城内に鳴り物を響かせ、挙兵を知らせると、家臣たちが集まるのを待って河内へと向かった。
 
 忠三郎率いる蒲生勢が河内にある若江城に入ったのは、二日後の五月六日。
 若江城下に入り、驚いたのは町の中心部にある大きな十字架のついた南蛮寺の存在だった。
「かようなところに南蛮寺とは…」
 この河内の国にキリスト教が伝えられたのは、今を遡ること十二年前。
 当時、畿内を治めていた三好長慶に招かれて、河内の飯盛城に現れたのは、南蛮から来た教えを広めているというロレンソ了斎。ロレンソは、皆が期待していたような、誰からも慕われるような風貌を持つものではなく、目も足も不自由な貧相な身なりの小男だった。ロレンソを見た者たちは嘲笑し、酒の肴にとロレンソに南蛮の教えを語るよう求めた。

 その場には真面目にロレンソの話を聞こうなどという者はおらず、馬鹿にするつもりで話をさせたが、ロレンソの話は非常に興味深く、聞いているうちにみな、もっと話を聞きたいと思うに至った。
 その後、ロレンソは求めに応じて何度となくキリスト教の教えを話し、その結果、七十人を超える武将たちがキリシタンになった。三箇城主の三箇伯耆守頼照、河内長野の烏帽子形城主の伊地智文太夫、この若江を治める池田丹後守教正。今は皆、佐久間信盛の与力だ。

 そしてこの十二年で領民たちにも広まり、今や河内の国には七千人を超すキリシタンがいるという。
(不可思議なこともあるもの)
 ロレンソを信頼するものはキリシタンに限らない。京奉行を務めていた和田惟政や信長や信忠、一益もロレンソを信頼し、よく話を聞いている。しかし、あの外見からは、人を引き付ける何かを感じ取ることはできない。

 忠三郎が若江城に入城すると、広間にはすでに佐久間信盛、丹羽長秀、羽柴秀吉らの重臣たちが揃っていた。しかし思った通り、兵の集まりは悪く、まだ三千にも届いてはいなかった。
「上様。本願寺勢は一万五千と聞き及びます。その中には雑賀の鉄砲隊がおり、これは侮れぬものかと」
 重臣たちは慎重論を口にし、せめて兵が揃うまで待つようにと勧めた。

(されど、兵が集まるのを待っていては天王寺の明智殿は捨て殺しになり、上様の面目は地に落ちる)
 目の前にいる家臣を見捨てたとなれば面目は丸つぶれだ。一揆勢は勢いづくだろう。先ほどから一言も発しない信長はどうするつもりなのだろうか。
「左近は如何したか」
 信長がこの場にいない一益の消息を訪ねると
「大和を通過中との知らせが届いておりまする。夜には着到するものかと。されど如何に滝川左近殿とはいえ、この短い時間で兵を揃えているとは思えませぬ。五百人いればよいで」

 佐久間信盛が言うと、信長は信盛を睨み、
「右衛門。あの砦にはそちの一子、甚九郎もおろう。甚九郎を助けたいとは思わぬのか」
「それは無論。さりながら助けるはずの我らが討ち取られては目も当てられませぬ」
 佐久間信盛の意見は正論と思われた。しかし信長は首を横に振る。

「かの者どもを死なせては世の笑いものとなろう。明日、早朝に討ってでる」
「な、なんと!あの十重二十重に囲まれている天王寺に討ってでると?」
 これには佐久間信盛だけではなく、丹羽長秀、羽柴秀吉など、家臣たちは皆、驚き、なんとか思いとどまらせようと言葉を尽くして信長を制する。
 広間は騒然となり、軍議はまとまりがないままに、明日早朝、天王寺に向かうことが決まった。

 末席にいた忠三郎は重臣たちが騒いでいるのを見ているだけだったが、ふぅと席をたち、控えの間に戻ろうとした。
 そこへ佐久間信盛の家臣が近づき、驚くべきことを告げた。
「あの天王寺砦にいるのは明智殿ばかりではありませぬ。佐久間甚九郎様と、与力である青地四郎左殿、池田孫四郎殿も共に砦に…」
 青地四郎左、池田孫四郎とはどちらも忠三郎の従弟にあたる。
「あの中に江南衆がおったのか」
 言われて初めて、軍議にいるはずの従弟たちの姿がないことに気付いた。
(二人があの敵の只中に…)
 従弟が敵に囲まれ、絶望の縁に立たされているのを目の前にしながら、何もできぬ自分への怒りと無力感が胸を締めつけられた。まともに軍勢を連れてきていない忠三郎に何ができるというだろうか。例え連れてきていたしても、五千を超える鉄砲隊を前にしては、そう易々と救い出すことなどはできない。

(かように近くにおるというに、なすすべなく、失うことになるのか)
 胸には、己の無力感が重くのしかかり、心を蝕む。目の前にある壁は、越えられぬほどに高く、足元には無数の影が絡みつくように感じられる。
 胸の奥から沸き上がる焦燥と悔しさは、虚空へと吸い込まれ、誰にも届かぬまま消えていく。
「如何した?。妙なものを食って腹が痛うなったか?」

 聞き覚えのある声を耳にし、振り向くと義太夫が笑って立っている。
「着いていたのか」
「おぉ、殿は軍議じゃ。おぬしはまた軍議を抜け出したか?全く、おぬしはまともに軍議にでたことがあるのか」
 場が騒然となり、軍議は終わったと思って席を立ったが、どうやらまだ続いていたらしい。
「義太夫…おぬしがそれを言うか…」
「わしは生真面目な男じゃ。もっとわしを見習うべし」
 開いた口がふさがらぬとはこのこと。呆れる忠三郎を尻目に、義太夫は長旅で疲れたらしく、トントンと肩を叩く。

「軍議は紛糾か。敵の大軍勢を前にして、兵は揃わず、将ばかりが雁首揃えても如何様にもなるまいて」
「まさに築室道謀。纏まりなき意見ばかりでておった」
 築室道謀は中華最古の詩篇と呼ばれる詩経にある。家を建てるために道行く人々に意見を聞いて歩くと、そこには様々な意見があり、それらを纏めることができず、結局、家を建てられなくなることを意味する。
「あの砦の中に、我が縁戚の青地四郎左、池田孫四郎がおる」
「青地と池田。江南衆が供におったか。それは気がかりであろう」

 義太夫はフムフムと頷き、
「されど案ずるな。我が方には音に聞こえた騎馬鉄砲隊がおる。明日には騎馬鉄砲隊が雑賀の鉄砲隊を切り崩し、あれなる天王寺砦を目指すであろう」
 胸を張り、誇らしげにそう言った。
「騎馬鉄砲隊?」
「然様。一騎当千の者どもを集めた我が滝川家の誇る鉄砲隊じゃ」
 聞いたことがなかったが、この窮地になんとも心強い話だ。忠三郎は義太夫の両手を取って喜び、目を輝かせる。
「さすがじゃ、さすがは義兄上じゃ!…して、その者どもはいずこに?何百…いや、何千人おるのじゃ」
「お?あぁ、それは…」
 義太夫が何か言おうとするのを待てず、忠三郎は素早く馬に乗ると、一瞬の迷いもなく手綱を引いた。勢いよく馬の腹を蹴り、砂煙を巻き上げながら道を駆け抜けていった。

 忠三郎が喜び勇んで幔幕の中に入ると、中には一益をはじめ、三九郎、佐治新介、津田小平次、篠岡平右衛門といった面々が顔を揃えていた。
「流石は義兄上じゃ!して、その騎馬鉄砲隊のものどもはいずこに?何百人おるので?」
 一益の前とあって手放しで喜んではいないものの、忠三郎の顔には興奮し、抑えきれない笑みが浮かんでいる。胸の奥に広がる高揚感が全身を駆け巡り、手に握る刀の柄が汗で滑りそうなほどだ。

 居並ぶ者はみな、何のことかと言いたげに、顔を互いに顔を見合わせている。そこへ、後を追って義太夫が入ってきた。
「何を言うておる。いずこもなにもない、目の前におるではないか」
「目の前?とは?」
 義太夫の言う言葉が容易に理解できず、忠三郎が首を傾げると、それを見た佐治新介がため息交じりに
「騎馬鉄砲隊は三十名。そのうち十五名は長島の留守居をしておる。ここにおる騎馬鉄砲隊の内、一人は殿で、もう一人は三九郎様。あとはわしと義太夫、他十名ほどしかたどり着いてはおらぬ」
 忠三郎はエッと驚き、義太夫を振り返った。義太夫はバツ悪そうにカハハと笑う。

「そういうことじゃ。まぁ、案ずるな。我らに任せておけばよい」
 ポンポンと軽々しく忠三郎の背中を叩く。
 忠三郎は皆の手前、何も言えなかったが、何かが引っかかるような表情を隠しきれない。
(たった十五人で、五千の鉄砲隊を相手に何をするというのか)
 幾度となく頭の中で状況を反芻してみるが、義太夫ほど楽観的に構えることができなかった。

 その様子を見た一益は、静かに忠三郎のそばへと歩み寄った。
「鶴、如何した」
 忠三郎は一瞬、一益を見上げ、言葉を探すように口を開こうとして、すぐに目を伏せる。
(義太夫め。大言壮語しおって…)
 心の中で渦巻く感情を整理するのに、少し時がかかる。

「砦におる者どものことが心にかかるか」
 あの砦に江南衆がいることを知っていたようだ。忠三郎が無言でうなずくと、一益は察したように
「案ずるな。戦さの勝敗は天の時と地の利できまるもの」
 如何なる意味なのか分からなかったが、素破は数に頼らぬ戦さを何よりも得意とする。敵の虚を突き、森の風のように敵の間をすり抜ける。
 一益は幾度となく死地を渡り歩き、数多の戦場で生還を果たしてきた。その一益が言うのであれば、もはや従うほかはない。
 見上げると、その瞳には、過去の数えきれぬ激戦を越えてきた者にのみ宿る不屈の光が燃えていた。無謀とも思える策であっても、一益が言うならば、それは必ずや命の糸を繋ぐ唯一の道となるのだろう。
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