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蜜月
七話
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「これ、少佐に」
炊事場の班長が、飯盒と蒸籠を出した。
「あんた、長谷川さんの担当だろ?ちゃんと食うように、もう三日も飯を食いに来ないからな」
「ありがとうございます」
温かな料理を抱え、美苑は潤弥の執務室に急いだ。
「これを、オレに?」
「はい、必ず食えと」
潤弥が手招きする。
「おいで、二人分ある」
「でも」
「どんだけ食うと思われてるやら」
隣りに座ると、蒸籠にはたしかに、一人分と思えない量がある。
「ほら」
「はい」
箸と小皿、御飯を渡され美苑は食べ始めた。
「おいしい!」
「だろ。あいつは、店が中華屋だからな。腕は確かだ」
「これなら、店が出せますよ。・・何で、みんな」
美苑は涙ぐむ。
「何で、戦争なんか」
「言うなよ、人前では」
ぐすっと、鼻をすする。
「みんな、おかしいと思ってるさ。だから、オレたち軍人がいるんだ」
潤弥の言葉に、美苑は涙が止まらなかった。
「戦争を終わらせる為に、戦うんだよ」
泣きじゃくる美苑の頭を、潤弥が優しく撫でた。
「抱きたい。いいか?」
「はい」
美苑は頷いた。
「んぅ・・だめぇ・・そんな」
ジュプジュプと、潤弥の長い指が、美苑を掻き乱した。
「はぁ・・っ、ダメ」
「こんなにして、何が、ダメなんだ?」
糸を引くほど濃い愛液が、潤弥の指に絡みつく。
「いやらしいな、こんなに濡らして」
「言わないでぇ」
ズリュ・・と、深く身体を繋げる。美苑は挿入の快感だけで、身体を震わせる。
「イッたのか?」
「ごめ・・ああ、ダメ」
シーツを掴み、挿入に耐える。何度も経験したのに、快感には慣れようがない。
「だめぇ・・硬いのッ」
涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。シーツに突っ伏し、腰を上げて律動を受け入れる。
「美苑、美苑」
深く浅く、潤弥が律動する。
「イク・・また、イッた」
許して、と美苑は泣いた。
「好きなだけ、イケばいい」
潤弥が手を回し、膨らんだ肉芽を擦り上げる。電流を流されたような快感に、美苑は背中を仰け反らせて達した。
「イッた、またイッたから」
動かないでと、美苑は懇願するが潤弥は止めない。
「あふぅ、硬く・・大っきくしないで」
シーツを掴み、快楽に耐えた。
(行為の終わりがいつなのか、覚えていない。ただ、気づけばまた、仮眠室のベッドで寝かされていた)
身体をきれいに拭かれ、美苑は潤弥のシャツを着せられる。
「美苑」
「はい」
「明後日の休みは、暇か」
それは、初デートの誘いだった。
「いえ、特には」
「なら、一緒に出かけないか?ちょっと、隣町に行く用事がある」
「いいんですか?」
「ああ」
美苑は頷いた。
「お邪魔にならないなら」
炊事場の班長が、飯盒と蒸籠を出した。
「あんた、長谷川さんの担当だろ?ちゃんと食うように、もう三日も飯を食いに来ないからな」
「ありがとうございます」
温かな料理を抱え、美苑は潤弥の執務室に急いだ。
「これを、オレに?」
「はい、必ず食えと」
潤弥が手招きする。
「おいで、二人分ある」
「でも」
「どんだけ食うと思われてるやら」
隣りに座ると、蒸籠にはたしかに、一人分と思えない量がある。
「ほら」
「はい」
箸と小皿、御飯を渡され美苑は食べ始めた。
「おいしい!」
「だろ。あいつは、店が中華屋だからな。腕は確かだ」
「これなら、店が出せますよ。・・何で、みんな」
美苑は涙ぐむ。
「何で、戦争なんか」
「言うなよ、人前では」
ぐすっと、鼻をすする。
「みんな、おかしいと思ってるさ。だから、オレたち軍人がいるんだ」
潤弥の言葉に、美苑は涙が止まらなかった。
「戦争を終わらせる為に、戦うんだよ」
泣きじゃくる美苑の頭を、潤弥が優しく撫でた。
「抱きたい。いいか?」
「はい」
美苑は頷いた。
「んぅ・・だめぇ・・そんな」
ジュプジュプと、潤弥の長い指が、美苑を掻き乱した。
「はぁ・・っ、ダメ」
「こんなにして、何が、ダメなんだ?」
糸を引くほど濃い愛液が、潤弥の指に絡みつく。
「いやらしいな、こんなに濡らして」
「言わないでぇ」
ズリュ・・と、深く身体を繋げる。美苑は挿入の快感だけで、身体を震わせる。
「イッたのか?」
「ごめ・・ああ、ダメ」
シーツを掴み、挿入に耐える。何度も経験したのに、快感には慣れようがない。
「だめぇ・・硬いのッ」
涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。シーツに突っ伏し、腰を上げて律動を受け入れる。
「美苑、美苑」
深く浅く、潤弥が律動する。
「イク・・また、イッた」
許して、と美苑は泣いた。
「好きなだけ、イケばいい」
潤弥が手を回し、膨らんだ肉芽を擦り上げる。電流を流されたような快感に、美苑は背中を仰け反らせて達した。
「イッた、またイッたから」
動かないでと、美苑は懇願するが潤弥は止めない。
「あふぅ、硬く・・大っきくしないで」
シーツを掴み、快楽に耐えた。
(行為の終わりがいつなのか、覚えていない。ただ、気づけばまた、仮眠室のベッドで寝かされていた)
身体をきれいに拭かれ、美苑は潤弥のシャツを着せられる。
「美苑」
「はい」
「明後日の休みは、暇か」
それは、初デートの誘いだった。
「いえ、特には」
「なら、一緒に出かけないか?ちょっと、隣町に行く用事がある」
「いいんですか?」
「ああ」
美苑は頷いた。
「お邪魔にならないなら」
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