59 / 65
第五十九章 娘•翠の新たなスタート!
しおりを挟む翠は健やかに育っていった。
結衣は母親としての愛情を娘の翠に一心に注いだ。翠はオムツが取れるのも、二本立ちで歩けるのも早かった。翠が誕生してから5年の歳月が流れた。
結衣は翠を連れて兵庫県のアイススケートリング上に行くようになった。結衣は翠のスケートに於ける英才教育を始めたのである。夫の文哉も結衣に協力的であった。
翠は結衣と同じく5歳でスケートを始めた。練習場所は兵庫県にある兵庫県立スケートリング場であった。
翠のコーチは文哉であった。
文哉は最初はスケートで歩くことから始めた。
翠はスケートシューズを履いてすぐに歩けるよいになった。
文哉は今度は翠に滑り方を教えた。
翠は素直で純粋な娘であった。それ故に文哉と結衣の期待は大きかった。
兵庫県立スケートリング場に行くようになり、翠の上達は早かった。
翠はスケートリングを怖がることもなく、スイスイと滑れるようになった。
翠はいつでもジョニアー大会に出ることが出来ようになった。翠は来年の春を目標にして練習に打ち込んだ。
この調子で行くと7年後の12歳の時には全日本選手権に出ることが出来る筈である。結衣が12歳で出場した全日本選手権で「天才少女」として大きな注目を浴びた、事があった。結衣はその当時のことを思い出していた。その次はジュニア女子大会の出場である。結衣はこの時史上初となる3回転アクセルを成功させている。そして結衣はジュニアの大会を総なめにしたのであった。
結衣はシニアに転向し当時の世界女王・イリーナ・スルツカヤを破り、グランプリファイナルで優勝を果たしている。
結衣にとってスケートの舞台は世界であった。リオオリンピック出場を期待する声も上がったが、年齢制限のため出場はかなわなかった。結衣にとっては苦い経験であった。結衣は翠には自分のように辛い目には絶対に合わせないと、心に誓うのであった。
結衣は世界選手権に出場し初の優勝を果たし、同年のグランプリファイナルでは女子シングル史上初めて1つのプログラムで2度の3回転アクセルを成功させるという偉業を成し遂げていた。
バンクーバーオリンピックでは女子シングル史上初めて1つの競技会中に3度の3回転アクセルを成功させ、日本女子史上3人目のメダルとなる銀メダルを獲得。その直後の世界選手権ではバンクーバーオリンピック金メダリストのキム・ヘジュンを破り、2度目の優勝を果たした。
それ以降、結衣は全てのジャンプの技術を一から見直したものの、世界選手権では2シーズン連続で6位に終わった。
三年後3年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得。同年、シングル史上初めてグランプリシリーズ全7大会を制覇した選手となっている。
集大成と位置付けて臨んだソトオリンピックは6位に終わった。
しかし直後の世界選手権では日本史上初となる3度目の優勝を果たした。
その後は1年間の休養ののち競技に復帰し、2シーズンを戦って競技を引退した。
結衣は自分のスケート人生を振り返って、新しく娘の翠に自分のなし得なかった事を夢として託すのであった。
21
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる