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目標とする新人賞を決めよう〈長編小説〉⑪～電撃小説大賞の傾向～

今回は電撃小説大賞の詳細と傾向をまとめていく。
電撃小説大賞はKADOKAWAの社内ブランド、アスキーメディアワークスが主催するライトノベルの賞だ。
ラノベ新人賞と聞くと一番に浮かぶのが電撃小説大賞である人も多いだろう。
今では数々の名作を書いている作家の中にも、初めて応募したのは電撃小説大賞だったと後のインタビューなどで語っている人は多い。
電撃小説大賞は長編小説と短編小説どちらも募集している。詳細は以下の通りだ。

〈電撃小説大賞〉
・締め切り：2024年4月１０日
・ジャンル：フリー
・募集内容：オリジナルの長編及び短編
・応募資格：プロアマ不問
・賞金：大賞　記念品＋300万円
　　　　金賞　記念品＋100万円
　　　　銀賞　記念品＋50万円
　　　　メディアワークス文学賞　記念品＋100万円
　　　　電撃の新文芸賞　記念品＋100万円
★受賞作はデビュー
・原稿枚数：「長編小説」　42字×34行　80～130枚
　　　　　　「短編小説」　42字×34行　15～30枚
　　　　　　あらすじ　800字
・結果：2024年12月上旬
★1次、2次通過者には編集者の選評
★3次通過、最終選考作は編集者数名の
★最終選考作には担当編集

電撃小説大賞は最初に述べた通り最も有名な新人賞と言っても過言ではない。その分応募総数はすさまじく、毎年4000作以上の応募がある。倍率にすると心が折れそうなのでやめておく。

電撃小説大賞の特徴として、1つのレーベルだけで開催しているわけではないということが大きい。
その名の通り、電撃文庫からデビューする作家が多いが、メディアワークス文庫、電撃の新文芸からもデビューする作家がいる。レーベルが1つではないということはカテゴリーエラーが起きにくいということである。。自分がどんなレーベルに向いているのかわからないが、賞に応募してみたいという方には電撃小説大賞がお勧めだ。

また、電撃小説大賞には受賞しなくてもデビューした作家さんが数名いる。応募総数だけでもわかるように、競争率は高く、完成度の高い作品や目を引くモチーフの作品でも受賞に至らないケースもある。しかし、そういった場合でも編集者に気に入られることでデビューの可能性があるというのは希望の1つだ。

過去の受賞作から見ると、あまり受賞作に偏りは見られない。王道のファンタジー、異世界からラブコメ、青春と様々だ。
HPに載っている編集者のワンポイントアドバイスからも、ジャンルより話の面白さ、キャラクターの魅力が重視されていることがわかる。男性向けでも女性向けでも、ただ編集者と読者に刺さればデビューができる。
電撃小説大賞は日本で一番難しい新人賞かもしれないが、その分誰でも挑戦ができる。

傾向や対策を考え、計算で書くのももちろんいいと思う。でも、そうではなく、ただ自分の好きなものを、面白いと思うものを追求することで、ハマる可能性があるという点では、電撃小説大賞は魅力的な賞だ。