職も住処もなくした私が訳ありアパートの管理人にスカウトされました。何やら事情があるようです。

ピヨピヨ

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拾われる

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「おやおや、僕の占いは価値があるとおもいますがね」

といってにっこりと微笑む。綺麗な笑顔。この占い師、よくよく見ると顔立ちが整っていて結構素敵な男性だ。

「価値であるって、それって当たるってことですか?」

ついうっかり笑顔につられ返事をする。

「では、ざっと今のあなたの状況説明から」
「はい、あのちょっと待って、私、見料が」

「ああ、まだ料金は発生しませんから、ご安心を。
 ではまずあなたが置かれた現状を。視えたことをお話しますね。
 やっと彼氏が出来たと思ったら、貢がされて捨てられて、借金が出来て、金が足りなくなり、会社員の他にバイトをしたら、寝不足から、ミスを連発、会社を首になり、バイトも首になり、家賃が払えなくなって、今日済むところを追い出された。
 恐らくあなたが占って欲しい事は、どうしたら、この先家と職を見つけ生きて行けるかでしょう」

「嘘でしょ? あなたどっかで見てた?」

 恐ろしいほど当たっている。私の人生ダイジェスト版だ。

「まさか。それで、どうしたら、いいのか知りたいでしょう?」

 占い師が薄く笑う。

「方法あるのですか?」

 前のめりに聞いてみる。

「ええ、もちろん、占いとはそのためにあるものです。では、見料、二千円です」
占い師がしたり顔で言う。私はその場で支払った。きっと当たる。



♢♢♢





 そのひと月後、葵は、二階建ての古いアパートの掃除をしていた。何の事はない。あの占い師は、不動産会社の社員だったのだ。葵はアパートの住み込みの管理人を任された。

 仕事は、修繕や清掃業者との対応、住民の相談窓口くらいで、本格的な清掃は業者が入っているため、たまに廊下の電球を交換くらいだ。
 後はアパートの前をはきそうじ。もちろんそれだけで給料をもらえるわけがなく。会社に週三回から四回の不定期勤務となった。

 仕事内容は、職場の簡単な掃除とお茶くみ、電話番、そして来客対応だ。
でも来客対応が多岐にわたっていて、相談・調査業務が含まれる。

 しかし、内容が少し変わっていて……。
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