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プロローグ
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薄暗い室内。
締め切られた部屋は夏場の温度と湿度のせいで不快指数がとても高かった。
それだけでうんざりしてしまう環境だが、さらに感覚を不快にさせる臭いがあった。
元々生臭いそれは高い気温に晒されていたせいで、嗅いだ瞬間に反射的に呼吸を止めてしまうほど耐えきれない汚臭に変化していた。
「っつ…!」
彼はその臭いに顔をしかめたが、そのまま室内へと入る。
厚手のカーテンは遮光性が高く、本来なら室内は暗闇のはずだがわずかに隙間が開いていたためおぼろげながらも室内の様子がわかる光量があった。
ベッドの上で力なく倒れるその人物の姿を確認できる程度には。
「・・・」
彼は見慣れた天井を見上げていた。無機質なコンクリートが打ちっぱなしにされている天井だ。クーラーが静かに駆動する音が届いた。
一級の遮光カーテンを使用しているこの部屋は朝が来ても暗闇を保てるはずだが、今朝は室内の明かりが点いたままだった。
彼は枕元のスマホを手に取るとその流れで画面をタップした。しかし、黒い画面はそのままだった。仕方なく親指で電源ボタンを長押しすると、バッテリー不足の表示が出た。
その画面を見ながら彼は眉間にシワを寄せる。
どうやら昨夜はスマホで動画を見ながら寝てしまったようだった。
少し前に話題になっていた映画がネット配信されたので見てみたのは良いが、思ったよりも彼の興味を引くことができずに彼を眠らせてしまったのだろう。
彼は横になったままベッドサイドから伸びる充電ケーブルをスマホに繋ぐと、掛け布団を抱き枕のように丸めて抱き込んで寝転がる。
二度寝をするように見える行動だが、1分も経たずに彼は起き上がった。壁にかけられた時計が二度寝を許さない時間を指していることに気づいたからだった。
渋々と身体を起こすと彼はあくびをした。
目の位置よりも下に伸びた前髪をかき上げることはしない。稀に彼の気分が高揚している時はこの長い前髪をうっとうしく感じることもあるのだが、普段の彼は前髪をそのままにしている。
ゆるいウェーブを描く髪は柔らかい髪質で艶もある。ふわっと広がる髪だけを見れば女性のような印象も受けるが、彼の顔は決して女の顔つきではない。
眼そのものは大きいのだが、瞳が小さい。やや釣り上がった目尻は切れ長で鋭く、三白眼ということもあって相手に威圧感を与える。
好きな人は好きな顔だか、大抵の人には不機嫌そうな顔に見えて警戒されることが多い。
唇が薄く、真一文字に口を結んでいるから尚更である。
彼は気だるそうな動きでクローゼットから最初に手が触れたシャツを取ると無造作に袖を通す。
ズボンを寝間着にしているジャージから適当なチノパンに履き替えると彼は部屋を出た。
ドアを開けた先には狭い廊下を挟んで給湯室がある。右に行けば洗面所もあるのだが、彼は面倒臭がって給湯室で顔を洗うことが多い。冬場は手軽にお湯が使える給湯室の方が楽なので、使っていたらこちらが習慣化していた。
面倒くさくない時は洗面所を使うが、なかなかその機会は訪れ無い。
ただの水道水だが、顔を洗うという行為は気持ちを少し動かす力があると彼は思う。
タオルを手にしたまま、彼は洗面所と逆の方向にあるドアに向かい、無造作に開ける。
「はぇーな」
彼はその部屋が無人でなかったことについてぼやく。
その部屋は事務机が3つ置いてある小さな事務所だった。パーテーションで仕切られただけのなんちゃって応接室以外には書類棚が壁を埋め尽くしている、そんな事務所。
一応、背の高い観葉植物の鉢も1つあるが、これは光触媒で空気を清浄すると言う人工物であり、本物の植物ではない。水をやったり、落ちた葉の手入れは不要だが、放っておけばホコリが積もる代物だ。
彼としてはどうでも良かった。そもそも、この事務所の主な採光は北だ。本物の植物だろうと光触媒だろうと意味をなさないのだ。
ドアを閉めると彼はもう1度あくびをする。
そんな彼のあくびを聞きながらその人は手にした新聞をめくりつつ、彼の名を呼ぶ。
「柳、またシンクで顔を洗ったな」
柳と呼ばれた彼はあくび後に閉じた口を再び開ける。
「なにか?」
柳は目だけでその人…黒井を見た。銀縁眼鏡の奥に見える黒井の目はいかにも神経質そうな目をしていた。
「なにか、じゃない。きちんと洗面所を使うんだ」
黒井は柳の視線と向き合って言うが、柳はどこ吹く風である。
ここは都心にある雑居ビルの1フロア。繁華街の中にあり、築年数も長いためお世辞にも綺麗とは言えない外装である。
ただ、交通の便の良い駅からの徒歩圏内であり、立地が良い。そして、繁華街の中心から多少離れていて、裏道に面しているからか賃料も相場よりだいぶ安い。
その分、夜の治安とか早朝の惨状とかマイナス面が無いわけではない。
そんな普通の人は足を運びにくい場所に存在するここは探偵事務所。
設立してからもうすぐ2年になる、小規模な探偵事務所である。
所長は黒井で、柳は住み込みの雇われ調査員。この二人で構成された事務所。
一応、サイトはあるが積極的な広報活動をしてはいない。しかし、黒井の前職のツテで意外と需要があり、口コミから少しずつ顧客は増えている。
柳は長い前髪を指先で払う。
「で?今日は依頼来てんの?」
その言葉に黒井は読んでいた新聞を閉じて畳む。別に柳に言われて読むのを止めたのではなく、ちょうど必要な分を読み終えただけである。
新聞紙独特の音に重なって黒井は言う。
「ああ、新規の依頼が2件ある。浮気調査と行方不明者の捜索だ。どっちが良い?」
「行方不明一択」
黒井の問いに柳は食い気味に答えると自分の机に腰を下ろす。何気なくスマホを取ろうとしたが、部屋で充電をしていることを思い出して一瞬動きが止まった。短くため息をつくと柳はノートパソコンの電源を入れた。
柳が椅子に背を預けると、金属の軋む音がした。
「…で?依頼人にはいつ会うんだ?」
いつになく仕事に前向きな柳の言葉に黒井は僅かに目を大きく開いて意外そうな顔をした。
「まだ依頼のメールが届いただけだからな。面談はこれから日程を決めていくが…柳、どうした。らしくないな」
基本的に柳の仕事への意欲は高くない。言われたことはこなすが、自分から積極的に動くことは少ない…と言うより、滅多にない。
驚く黒井をよそに柳は左手で頬杖をついている。右手はマウスを握り、パソコンでネットサーフィンを始めている。
ポータルサイトのトップページに表示されているニュースを上から順にクリックしているが、詳細記事はさほど読み込まず、眺めているようなものだった。
「暇、だったからな…」
視線は画面に向けたままボソっと呟くように柳が言う。
実際、昨日、一昨日と柳が対応できる仕事は無く、彼は日がなブラブラしていた。それなりに仕事はあると言っても暇な日はまだ存在するのだった。
「暇、ねぇ」
黒井は柳の回答に含みのある言い方をする。その口調に柳は片眉を潜めたが、その形は長い前髪のせいで見ることはできなかった。
「嫌な夢でも見たか?」
「…」
黒井の言葉に柳は無言で答える。代わりに立ち上がると黒井の机の端に置いてあるタバコを箱ごと掴む。もちろん、ライターも一緒だ。
「さぁね」
そして、窓辺に歩み寄るとブラインドを勢いよく開ける。その勢いに乗った音が響いて、明るい日差しが室内に降り注ぐ。
朝と呼ぶには少し遅い時間の日差しは蛍光灯に負けていなかった。
柳が窓を開けると外の音が室内へと流れ込んできた。周囲は繁華街なのでまだ静かだが、大通りを超えたビル街はすでに活動が活発になっている。
風に乗ってその雰囲気が伝わる。
柳はタバコを一本咥えると火をつけた。残りのタバコとライターをポケットに放り込むと、窓の縁にもたれかかる。
繁華街のビル群もそこそこの高さがあるが、向こうのビル街はもっと高さがある。
なぜか最近は使われなくなったコンクリートジャングルという言葉が脳裏を過ぎる。
柳はゆっくりとタバコの煙を吸う。普通なら気持ちが落ち着くらしいが、柳とタバコの相性はいまひとつ。彼がタバコを口にする時は話をしたくない時の合図である。
黒井はそんな柳の後ろ姿を見ながら、自分の指摘が彼にとって図星であったことを確信する。
「柳、あと15分で業務開始だからな。それまでにはちゃんとするんだ」
「へーい」
口から煙と返事を吐き出す柳の目はどこか遠くを見ていた。自分の過去を想起しているのか、目指す未来を探しているのか、それは柳自身も良くわかっていない。
夏の暑さを実感させる初夏の日差しはすぐに強く暑くなる。
雲の無い空を見上げて、柳は深く息を吐くのであった。
締め切られた部屋は夏場の温度と湿度のせいで不快指数がとても高かった。
それだけでうんざりしてしまう環境だが、さらに感覚を不快にさせる臭いがあった。
元々生臭いそれは高い気温に晒されていたせいで、嗅いだ瞬間に反射的に呼吸を止めてしまうほど耐えきれない汚臭に変化していた。
「っつ…!」
彼はその臭いに顔をしかめたが、そのまま室内へと入る。
厚手のカーテンは遮光性が高く、本来なら室内は暗闇のはずだがわずかに隙間が開いていたためおぼろげながらも室内の様子がわかる光量があった。
ベッドの上で力なく倒れるその人物の姿を確認できる程度には。
「・・・」
彼は見慣れた天井を見上げていた。無機質なコンクリートが打ちっぱなしにされている天井だ。クーラーが静かに駆動する音が届いた。
一級の遮光カーテンを使用しているこの部屋は朝が来ても暗闇を保てるはずだが、今朝は室内の明かりが点いたままだった。
彼は枕元のスマホを手に取るとその流れで画面をタップした。しかし、黒い画面はそのままだった。仕方なく親指で電源ボタンを長押しすると、バッテリー不足の表示が出た。
その画面を見ながら彼は眉間にシワを寄せる。
どうやら昨夜はスマホで動画を見ながら寝てしまったようだった。
少し前に話題になっていた映画がネット配信されたので見てみたのは良いが、思ったよりも彼の興味を引くことができずに彼を眠らせてしまったのだろう。
彼は横になったままベッドサイドから伸びる充電ケーブルをスマホに繋ぐと、掛け布団を抱き枕のように丸めて抱き込んで寝転がる。
二度寝をするように見える行動だが、1分も経たずに彼は起き上がった。壁にかけられた時計が二度寝を許さない時間を指していることに気づいたからだった。
渋々と身体を起こすと彼はあくびをした。
目の位置よりも下に伸びた前髪をかき上げることはしない。稀に彼の気分が高揚している時はこの長い前髪をうっとうしく感じることもあるのだが、普段の彼は前髪をそのままにしている。
ゆるいウェーブを描く髪は柔らかい髪質で艶もある。ふわっと広がる髪だけを見れば女性のような印象も受けるが、彼の顔は決して女の顔つきではない。
眼そのものは大きいのだが、瞳が小さい。やや釣り上がった目尻は切れ長で鋭く、三白眼ということもあって相手に威圧感を与える。
好きな人は好きな顔だか、大抵の人には不機嫌そうな顔に見えて警戒されることが多い。
唇が薄く、真一文字に口を結んでいるから尚更である。
彼は気だるそうな動きでクローゼットから最初に手が触れたシャツを取ると無造作に袖を通す。
ズボンを寝間着にしているジャージから適当なチノパンに履き替えると彼は部屋を出た。
ドアを開けた先には狭い廊下を挟んで給湯室がある。右に行けば洗面所もあるのだが、彼は面倒臭がって給湯室で顔を洗うことが多い。冬場は手軽にお湯が使える給湯室の方が楽なので、使っていたらこちらが習慣化していた。
面倒くさくない時は洗面所を使うが、なかなかその機会は訪れ無い。
ただの水道水だが、顔を洗うという行為は気持ちを少し動かす力があると彼は思う。
タオルを手にしたまま、彼は洗面所と逆の方向にあるドアに向かい、無造作に開ける。
「はぇーな」
彼はその部屋が無人でなかったことについてぼやく。
その部屋は事務机が3つ置いてある小さな事務所だった。パーテーションで仕切られただけのなんちゃって応接室以外には書類棚が壁を埋め尽くしている、そんな事務所。
一応、背の高い観葉植物の鉢も1つあるが、これは光触媒で空気を清浄すると言う人工物であり、本物の植物ではない。水をやったり、落ちた葉の手入れは不要だが、放っておけばホコリが積もる代物だ。
彼としてはどうでも良かった。そもそも、この事務所の主な採光は北だ。本物の植物だろうと光触媒だろうと意味をなさないのだ。
ドアを閉めると彼はもう1度あくびをする。
そんな彼のあくびを聞きながらその人は手にした新聞をめくりつつ、彼の名を呼ぶ。
「柳、またシンクで顔を洗ったな」
柳と呼ばれた彼はあくび後に閉じた口を再び開ける。
「なにか?」
柳は目だけでその人…黒井を見た。銀縁眼鏡の奥に見える黒井の目はいかにも神経質そうな目をしていた。
「なにか、じゃない。きちんと洗面所を使うんだ」
黒井は柳の視線と向き合って言うが、柳はどこ吹く風である。
ここは都心にある雑居ビルの1フロア。繁華街の中にあり、築年数も長いためお世辞にも綺麗とは言えない外装である。
ただ、交通の便の良い駅からの徒歩圏内であり、立地が良い。そして、繁華街の中心から多少離れていて、裏道に面しているからか賃料も相場よりだいぶ安い。
その分、夜の治安とか早朝の惨状とかマイナス面が無いわけではない。
そんな普通の人は足を運びにくい場所に存在するここは探偵事務所。
設立してからもうすぐ2年になる、小規模な探偵事務所である。
所長は黒井で、柳は住み込みの雇われ調査員。この二人で構成された事務所。
一応、サイトはあるが積極的な広報活動をしてはいない。しかし、黒井の前職のツテで意外と需要があり、口コミから少しずつ顧客は増えている。
柳は長い前髪を指先で払う。
「で?今日は依頼来てんの?」
その言葉に黒井は読んでいた新聞を閉じて畳む。別に柳に言われて読むのを止めたのではなく、ちょうど必要な分を読み終えただけである。
新聞紙独特の音に重なって黒井は言う。
「ああ、新規の依頼が2件ある。浮気調査と行方不明者の捜索だ。どっちが良い?」
「行方不明一択」
黒井の問いに柳は食い気味に答えると自分の机に腰を下ろす。何気なくスマホを取ろうとしたが、部屋で充電をしていることを思い出して一瞬動きが止まった。短くため息をつくと柳はノートパソコンの電源を入れた。
柳が椅子に背を預けると、金属の軋む音がした。
「…で?依頼人にはいつ会うんだ?」
いつになく仕事に前向きな柳の言葉に黒井は僅かに目を大きく開いて意外そうな顔をした。
「まだ依頼のメールが届いただけだからな。面談はこれから日程を決めていくが…柳、どうした。らしくないな」
基本的に柳の仕事への意欲は高くない。言われたことはこなすが、自分から積極的に動くことは少ない…と言うより、滅多にない。
驚く黒井をよそに柳は左手で頬杖をついている。右手はマウスを握り、パソコンでネットサーフィンを始めている。
ポータルサイトのトップページに表示されているニュースを上から順にクリックしているが、詳細記事はさほど読み込まず、眺めているようなものだった。
「暇、だったからな…」
視線は画面に向けたままボソっと呟くように柳が言う。
実際、昨日、一昨日と柳が対応できる仕事は無く、彼は日がなブラブラしていた。それなりに仕事はあると言っても暇な日はまだ存在するのだった。
「暇、ねぇ」
黒井は柳の回答に含みのある言い方をする。その口調に柳は片眉を潜めたが、その形は長い前髪のせいで見ることはできなかった。
「嫌な夢でも見たか?」
「…」
黒井の言葉に柳は無言で答える。代わりに立ち上がると黒井の机の端に置いてあるタバコを箱ごと掴む。もちろん、ライターも一緒だ。
「さぁね」
そして、窓辺に歩み寄るとブラインドを勢いよく開ける。その勢いに乗った音が響いて、明るい日差しが室内に降り注ぐ。
朝と呼ぶには少し遅い時間の日差しは蛍光灯に負けていなかった。
柳が窓を開けると外の音が室内へと流れ込んできた。周囲は繁華街なのでまだ静かだが、大通りを超えたビル街はすでに活動が活発になっている。
風に乗ってその雰囲気が伝わる。
柳はタバコを一本咥えると火をつけた。残りのタバコとライターをポケットに放り込むと、窓の縁にもたれかかる。
繁華街のビル群もそこそこの高さがあるが、向こうのビル街はもっと高さがある。
なぜか最近は使われなくなったコンクリートジャングルという言葉が脳裏を過ぎる。
柳はゆっくりとタバコの煙を吸う。普通なら気持ちが落ち着くらしいが、柳とタバコの相性はいまひとつ。彼がタバコを口にする時は話をしたくない時の合図である。
黒井はそんな柳の後ろ姿を見ながら、自分の指摘が彼にとって図星であったことを確信する。
「柳、あと15分で業務開始だからな。それまでにはちゃんとするんだ」
「へーい」
口から煙と返事を吐き出す柳の目はどこか遠くを見ていた。自分の過去を想起しているのか、目指す未来を探しているのか、それは柳自身も良くわかっていない。
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