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十九粒目 わからなくてもいい未来
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香曰く、美緒が向かったのは練馬高野台という駅で降りてすぐのところにある大きな病院。改めて〝未来〟の景色をよく見た際、視界の端に病院の名前が書かれた看護服を着ている人が見えたとのことだ。
電車に揺られること十分強。ふたりのカオルは目的地の最寄り駅まで到着した。電車を降りて駅から出れば、桜色に塗られた外壁が見るも鮮やかな建物が見える。見上げるほど背は高くはないが、幅がずいぶんと広く、窓は等間隔に並んでいる。病院というより、観光地にあるホテルのような見た目だ。
建物を見上げた香は、挑戦的に腕を組みながら「ここだね」と呟く。
「カオルくん、手分けして探そう。わたしは一階から。そっちは最上階からだからね」
「了解です」と馨は答え、ふたりは共に院内に足を踏み入れた。
入ってすぐの待合席に美緒の姿は見当たらない。無論、見える範囲の通路にも同じ。吹き抜けになった一階から上階を見上げたが、影も形もない。
外来の受付もとっくに終わった院内には、歩いている人がほとんどいない。おかげで人を探しやすいものの、その反面、病院関係者に見つかって声を掛けられたら終わりという崖っぷちの状態が付きまとう。
看護師や医師から隠れながら美緒を探して歩き続けること十数分。三階、入院棟にある待合スペースにて。眉根を寄せたどこか思い詰めたような表情の美緒が、数脚並ぶ赤革の張られたベンチのうちのひとつに腰かけている姿を馨は見つけた。
美緒を見つけた旨を連絡しようと、馨がポケットの中の携帯を取り出したその時――彼女に近づいていく女性がいることに彼は気づいた。カーキ色のロングブラウスの姿は追手――ではなく、彼女の母親だった。
要旨だけ香へ送って携帯をポケットに突っ込んだ馨は、物陰からふたりの動向を注視する。
「美緒。そろそろあなたも来なさい」と母は厳しい口調で言ったが、美緒は視線を足下へ落としたまま上げようとしない。
「……行きたくない」
「お父さんが、あんなにがんばってるのに?」
その問いに美緒が返したのは沈黙だった。母はうつむく彼女の手を懇願するようにそっと握る。
「ねえ、お願い。あなたもがんばって。お父さんに、あなたの顔を見ないまま死んでほしくないの……」
それでも美緒が黙ったままでいると、母は「お願いね」と残してその場を去っていった。美緒の表情はなお険しさを増すばかりである。
馨は、もう我慢ならなかった。「あの子をあのままにしておけない」という強い使命感に突き動かされる形で歩み出した彼は、不審者扱いされるなんてことは百も承知で美緒に歩み寄り、「また会ったね」と声を掛けた。
少しだけ顔を上げた彼女は、馨の顔を見て首を傾げた。
「……窪塚さん、なんでここがわかったんですか?」
「未来が見えるから」
「……バカにしてます?」
「ごめん。ところで、隣、いいかな」
「好きにしてください」と答えた彼女はまた視線を床へ向ける。馨のことなど興味の網の端にすら掛からないようである。
そんなことを気にする様子もなく、一人分空けて美緒と同じベンチに腰掛けた馨は、彼女と同じように視線を下げたまま話しかける。
「あの〝生粋のロリコン〟の人から、全部聞いたよ。お父さんのこと」
「……そうですか」
「君がお母さんとしてた話も全部聞いた。がんばって、なんて言われてたね」
「……ですね」
「正直、腹が立つでしょ?」
美緒はそれに声ではなく視線で答えた。驚きと困惑で顔をしかめた彼女へ、馨はさらに続ける。
「俺も、そうだった。腹立ったよ。周りから、がんばれ、がんばれって言われて」
「……なにがあったんですか?」
「俺も、今の君とおんなじような状況だったんだよ。俺の場合は母さんだった。病気して、入院して、植物状態。正直、会いたくなかった。死に近づいてるような人に」
馨はポケットからアポロチョコの箱を取り出した。
「どうしても会いたくなくて。逃げて、逃げて、逃げて……で、腹が減ったらこれ食べてた。母さんの好物なんだ、コレ」
「子供ですね」と答える美緒の表情に、もう険しさは無い。眉尻を下げたその顔は、弱々しさすら感じられた。
「……あなたのお母さんは、入院してて、それからどうなったんですか?」
「……死んだよ。意識を失ってからは、早かった」
途端に美緒の顔が曇る。か細く呟かれた「すいません」という言葉に「こっちこそ、ごめん」と返した馨は、改めて彼女の顔を見つめた。
「会うのも会わないのも君の自由だと思う。でも、最後の最後までほとんど会わなかった俺は、今でも結構後悔してるってことだけは伝えとく。それだけ言いたくて」
それから、ふたりの間に沈黙が流れた。誰かが廊下を歩く音が響く。真っ直ぐこちらを見つめてくる美緒の顔に、馨はある種の懐かしさすら覚えた。
やがて喋りだしたのは彼女の方だった。
「……窪塚さん、お願いがあるんですが」
「うん、いいよ」
「それ、一粒頂けますか? 甘いものは勇気をくれるって、よく父が言ってました」
馨は箱の蓋を開けて傾け、美緒の手のひらに一粒乗せる。「ありがとうございます」とそれを受け取った彼女は、チョコを口の中に入れて舌の上で転がしながら、「甘い」と呟き僅かに微笑む。つられて微笑んだ馨も、チョコをかじって「甘いね」と言ってみた。言葉とは裏腹に、チョコはどこか塩辛い感じがした。
「それじゃ、私、行きます。後悔しないために」
「うん。いってらっしゃい」
静かに立ち上がって入院患者の病室が並ぶ通りへ歩き出した美緒は、数歩行ったところで思い出したように立ち止まり、馨の方を振り返った。
「ありがとうございました」
黙って頷き、口直しにもう一粒チョコを食べたその時、「なるほどねぇ」と背後から納得したような声が響く。振り返って確認するまでもなく、そこにいるのは香である。
「わたしが見たのは、あの瞬間の『ありがとう』だったわけだ」
香は美緒の去っていった方をなおも見つめている。「どうかしましたか?」と問いかけると、彼女は「あの子のお父さん、大丈夫かな?」と独り言のように呟いた。
香のように未来が見えなくとも、これから彼女の父親がどうなるかなんてわかりきっている。それなのに馨は、「わかりません」と曖昧に答えた。
「……そりゃそうだよね」
諦めたように呟いた香は、馨の手からアポロチョコの箱を何も言わずに取ると、箱を傾けひと粒手に乗せ、そっとつまんで頬張った。
「哀しい未来なんて、わかんない方がずっといいよ」
甘い息と共に吐き捨てた彼女は、薬でも飲んだような苦い顔をしていた。
〇
馨が家に帰ったのが午後の七時。ちょうど父も帰ったところだったらしく、流しで弁当箱を洗いながら「おう。帰ったな、放蕩息子」と馨の帰宅を軽い調子で迎えた。
「いつの時代の言葉、それ」と呆れつつ冷蔵庫の中を探る馨が、残り物で何かおかずを作れないかと思案していると、父が彼に話しかけてきた。
「今日もまた例の長瀬さんとか?」
「まあね。今日も色々と大変だったよ」
「うらやましいな、美人とのデート」
「ハイハイ。勝手にうらやましがってて」と適当に流したところで、封の切られていないアポロチョコの箱を冷蔵庫に見つけた馨は、夕飯を準備する前の腹ごしらえにと、何粒か手に取って一気に口の中へと放り込む。すると父がわざとらしく息を吐き、必要以上に険しい顔をして見せた。
「……お前なぁ。それ、そろそろやめた方がいいぞ。昔っからそれ食うと、頭が痛いだとか、ぼーっとするだとか言って、決まって調子悪くなったろ?」
「昔の話だよ。今は平気」
「それだけじゃない。そんなもの食って、長瀬さんにカッコ悪いって言われたらどうするつもりだ?」
「いいんだよ。カッコ悪くたって俺はとくに気にしないし、それに、あの人も毎日のように食べてるんだから」
「……なるほどなぁ」
父は口角を上げてニヤリと笑う。「また今日もからかわれることになりそうだぞ」と、緩く覚悟を決めた馨は、食べ残した冷やしトマトと冷凍庫に残っていた豚バラ肉と卵を合わせて中華風の炒め物を作ることに決めた。
電車に揺られること十分強。ふたりのカオルは目的地の最寄り駅まで到着した。電車を降りて駅から出れば、桜色に塗られた外壁が見るも鮮やかな建物が見える。見上げるほど背は高くはないが、幅がずいぶんと広く、窓は等間隔に並んでいる。病院というより、観光地にあるホテルのような見た目だ。
建物を見上げた香は、挑戦的に腕を組みながら「ここだね」と呟く。
「カオルくん、手分けして探そう。わたしは一階から。そっちは最上階からだからね」
「了解です」と馨は答え、ふたりは共に院内に足を踏み入れた。
入ってすぐの待合席に美緒の姿は見当たらない。無論、見える範囲の通路にも同じ。吹き抜けになった一階から上階を見上げたが、影も形もない。
外来の受付もとっくに終わった院内には、歩いている人がほとんどいない。おかげで人を探しやすいものの、その反面、病院関係者に見つかって声を掛けられたら終わりという崖っぷちの状態が付きまとう。
看護師や医師から隠れながら美緒を探して歩き続けること十数分。三階、入院棟にある待合スペースにて。眉根を寄せたどこか思い詰めたような表情の美緒が、数脚並ぶ赤革の張られたベンチのうちのひとつに腰かけている姿を馨は見つけた。
美緒を見つけた旨を連絡しようと、馨がポケットの中の携帯を取り出したその時――彼女に近づいていく女性がいることに彼は気づいた。カーキ色のロングブラウスの姿は追手――ではなく、彼女の母親だった。
要旨だけ香へ送って携帯をポケットに突っ込んだ馨は、物陰からふたりの動向を注視する。
「美緒。そろそろあなたも来なさい」と母は厳しい口調で言ったが、美緒は視線を足下へ落としたまま上げようとしない。
「……行きたくない」
「お父さんが、あんなにがんばってるのに?」
その問いに美緒が返したのは沈黙だった。母はうつむく彼女の手を懇願するようにそっと握る。
「ねえ、お願い。あなたもがんばって。お父さんに、あなたの顔を見ないまま死んでほしくないの……」
それでも美緒が黙ったままでいると、母は「お願いね」と残してその場を去っていった。美緒の表情はなお険しさを増すばかりである。
馨は、もう我慢ならなかった。「あの子をあのままにしておけない」という強い使命感に突き動かされる形で歩み出した彼は、不審者扱いされるなんてことは百も承知で美緒に歩み寄り、「また会ったね」と声を掛けた。
少しだけ顔を上げた彼女は、馨の顔を見て首を傾げた。
「……窪塚さん、なんでここがわかったんですか?」
「未来が見えるから」
「……バカにしてます?」
「ごめん。ところで、隣、いいかな」
「好きにしてください」と答えた彼女はまた視線を床へ向ける。馨のことなど興味の網の端にすら掛からないようである。
そんなことを気にする様子もなく、一人分空けて美緒と同じベンチに腰掛けた馨は、彼女と同じように視線を下げたまま話しかける。
「あの〝生粋のロリコン〟の人から、全部聞いたよ。お父さんのこと」
「……そうですか」
「君がお母さんとしてた話も全部聞いた。がんばって、なんて言われてたね」
「……ですね」
「正直、腹が立つでしょ?」
美緒はそれに声ではなく視線で答えた。驚きと困惑で顔をしかめた彼女へ、馨はさらに続ける。
「俺も、そうだった。腹立ったよ。周りから、がんばれ、がんばれって言われて」
「……なにがあったんですか?」
「俺も、今の君とおんなじような状況だったんだよ。俺の場合は母さんだった。病気して、入院して、植物状態。正直、会いたくなかった。死に近づいてるような人に」
馨はポケットからアポロチョコの箱を取り出した。
「どうしても会いたくなくて。逃げて、逃げて、逃げて……で、腹が減ったらこれ食べてた。母さんの好物なんだ、コレ」
「子供ですね」と答える美緒の表情に、もう険しさは無い。眉尻を下げたその顔は、弱々しさすら感じられた。
「……あなたのお母さんは、入院してて、それからどうなったんですか?」
「……死んだよ。意識を失ってからは、早かった」
途端に美緒の顔が曇る。か細く呟かれた「すいません」という言葉に「こっちこそ、ごめん」と返した馨は、改めて彼女の顔を見つめた。
「会うのも会わないのも君の自由だと思う。でも、最後の最後までほとんど会わなかった俺は、今でも結構後悔してるってことだけは伝えとく。それだけ言いたくて」
それから、ふたりの間に沈黙が流れた。誰かが廊下を歩く音が響く。真っ直ぐこちらを見つめてくる美緒の顔に、馨はある種の懐かしさすら覚えた。
やがて喋りだしたのは彼女の方だった。
「……窪塚さん、お願いがあるんですが」
「うん、いいよ」
「それ、一粒頂けますか? 甘いものは勇気をくれるって、よく父が言ってました」
馨は箱の蓋を開けて傾け、美緒の手のひらに一粒乗せる。「ありがとうございます」とそれを受け取った彼女は、チョコを口の中に入れて舌の上で転がしながら、「甘い」と呟き僅かに微笑む。つられて微笑んだ馨も、チョコをかじって「甘いね」と言ってみた。言葉とは裏腹に、チョコはどこか塩辛い感じがした。
「それじゃ、私、行きます。後悔しないために」
「うん。いってらっしゃい」
静かに立ち上がって入院患者の病室が並ぶ通りへ歩き出した美緒は、数歩行ったところで思い出したように立ち止まり、馨の方を振り返った。
「ありがとうございました」
黙って頷き、口直しにもう一粒チョコを食べたその時、「なるほどねぇ」と背後から納得したような声が響く。振り返って確認するまでもなく、そこにいるのは香である。
「わたしが見たのは、あの瞬間の『ありがとう』だったわけだ」
香は美緒の去っていった方をなおも見つめている。「どうかしましたか?」と問いかけると、彼女は「あの子のお父さん、大丈夫かな?」と独り言のように呟いた。
香のように未来が見えなくとも、これから彼女の父親がどうなるかなんてわかりきっている。それなのに馨は、「わかりません」と曖昧に答えた。
「……そりゃそうだよね」
諦めたように呟いた香は、馨の手からアポロチョコの箱を何も言わずに取ると、箱を傾けひと粒手に乗せ、そっとつまんで頬張った。
「哀しい未来なんて、わかんない方がずっといいよ」
甘い息と共に吐き捨てた彼女は、薬でも飲んだような苦い顔をしていた。
〇
馨が家に帰ったのが午後の七時。ちょうど父も帰ったところだったらしく、流しで弁当箱を洗いながら「おう。帰ったな、放蕩息子」と馨の帰宅を軽い調子で迎えた。
「いつの時代の言葉、それ」と呆れつつ冷蔵庫の中を探る馨が、残り物で何かおかずを作れないかと思案していると、父が彼に話しかけてきた。
「今日もまた例の長瀬さんとか?」
「まあね。今日も色々と大変だったよ」
「うらやましいな、美人とのデート」
「ハイハイ。勝手にうらやましがってて」と適当に流したところで、封の切られていないアポロチョコの箱を冷蔵庫に見つけた馨は、夕飯を準備する前の腹ごしらえにと、何粒か手に取って一気に口の中へと放り込む。すると父がわざとらしく息を吐き、必要以上に険しい顔をして見せた。
「……お前なぁ。それ、そろそろやめた方がいいぞ。昔っからそれ食うと、頭が痛いだとか、ぼーっとするだとか言って、決まって調子悪くなったろ?」
「昔の話だよ。今は平気」
「それだけじゃない。そんなもの食って、長瀬さんにカッコ悪いって言われたらどうするつもりだ?」
「いいんだよ。カッコ悪くたって俺はとくに気にしないし、それに、あの人も毎日のように食べてるんだから」
「……なるほどなぁ」
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