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二十粒目 幽霊を見た
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死んだ人にはもう会えない。それが世界の常識だ。お盆だなんだと言ったって、茄子や胡瓜の馬に乗り、幽霊が会いに来てくれるわけではない。
死んだ人にはもう会えない。なにをしたって自己満足だ。花を供えても線香をあげても、その思いが届くことはあり得ない。
死んだ人にはもう会えない。それでも人は祈りを捧げる。自己満足だとわかっていても、やらずにはいられないのが残された人の性だ。
ふたりのカオルは夏になると必ず墓参りをする。
ひとりは笑いながら。近況を報告するために。
ひとりは泣きながら。ただただ「ごめん」と謝るために。
死んだ人にはもう会えないのに。
◯
「――幽霊を見たの、わたし」
時刻は十一時。場所は喫茶店『しまうま』。八月も中盤を過ぎ、両手足の指を使えば夏休みの残り日数も数えることができる頃のこと。いつもの通りふらりと店に現れた香は手近なカウンター席に腰掛け、いつものようにせっせと働く馨へ、いつもながらの堂々とした態度で〝今日の未来〟を伝えた。
困ったのはこれを受けた馨である。香が妙なことを言いだすのは、今日がはじめてのことではない。泣きたいから泣ける話を持っている人を探してこいだの、見知らぬ少女に「ありがとう」と言われたからその子を探すのを手伝えだの、彼女の言動に馨が頭を抱えたのは、一度や二度では済まない。
しかしそれらと比べても、「幽霊を見た」というのは遥かに厄介だ。そもそも幽霊というのは実在しない。実在しないものは見ることができない。つまり、彼女の未来は実現しない。
テーブルの食器を片づけていた馨が、眉間にしわを寄せて睨むように香を見たのは必然だった。
「カオルくん。『またこの綺麗なお姉さんは妙なことを言い出したな』、って顔してる」
「はい。『また妙なこと言い出したな』、って思ってるのは事実ですね」
「あれ? 綺麗なお姉さん、は?」
「さあ。どこに消えたんでしょうか」
「ひどいなぁ」と香は言うが、まったくショックを受けていないのはへらへらとした表情から見るに明らかである。そんな彼女を見て呆れつつも、馨が「一応聞きますけど、ホラー映画とかお化け屋敷じゃダメなんですよね?」と詳細を訊こうとしたのは、このひと月にも満たない短い期間で〝道連れ〟としての習性がすっかり身に付いたからに他ならない。
彼の問いを受けた香は「当たり前」と胸を張る。
「わたしが見たのは本物。そういう作り物はお呼びじゃないの」
「本物と言ったって。いませんよ、そんなの」
「いるんだよ、わたしが見たんだから間違いナシ」
「……すごい自信ですね」
「とにかく、今日のバイト何時終わり?」
「五時には上がる予定ですけど……」
「じゃ、またその辺りに来るから、ヨロシク」
「あれ。コーヒーはいいんですか?」
「うん。少し準備したいものがあるの」
言いたいことだけ言った後、跳ねるように席を立った彼女は、「それじゃ」と軽く手を振って店を出て行った。なんの注文もせずに店員と話すだけ話して帰っていく客など、本来であれば塩を撒かれて然るべきだが、長瀬香という人物にすっかり慣れたマスター室藤は、コーヒーを淹れつつ「幽霊って本当にいるのかな」などと呑気なことを呟いている。
「……いませんよ、そんなの。室藤さんまで変なこと言わないでください」
今日の夜に待ち受ける途方もない苦労を予感した馨が、思わずため息を吐いたその時、真鍮製のベルが鳴る音が来客を告げた。瞬時に取り繕った営業スマイルを入り口へ向ければ、そこにいたのはわたあめ屋の身長差コンビ――島津と足立のふたりである。今日は法被を着ていないところを見るに、どうやら店は休みらしい。
「おやおや。まさか、知り合いが働いている店とはね」と足立はにこやかに言って、島津は「やあ」と控えめに挨拶した。
「いらっしゃいませ、ふたりとも。奇遇ですね」と出迎えた馨へ、足立はウインクで応える。
「ああ、運命的だ。ますます美味しい珈琲に会える予感が強まったよ」
空いていたボックス席に向かい合って座った足立と島津のふたりは、ホットコーヒーを二杯頼んだ。マスター室藤の手によって用意されたそれをふたりへ提供しつつ、馨は「店の調子はどうですか?」と世間話を振る。
「嘘偽りなく開けっ広げに言えば最高潮さ。どうだい? 窪塚くん、バイトを掛け持ちする気は無いかな。頼りになるスタッフがもうひとりふたりくらい欲しくてね」
「お断りしておきます」
「残念だ」と肩をすくめた足立は、提供されたコーヒーを鼻元まで持っていって香りを楽しむ。いつもながら一挙手一投足がキザっぽい人だなと馨は素直に思ったが、仕草全てが板についているおかげか、不思議と鼻につく感じは覚えない。
「でも、そんなに忙しいのに休んでいいんですか?」
「忙しすぎるのもどうかと思ったんだ。だから、今日はふたりでお休み」と島津。それに足立が、「それで、私が彼を誘ってね。入ったことのない店に入ってみようということで、ここへ行き着いたというわけさ」と続く。
「で、そういう君の方の調子はどうなんだい」
「なにがですか?」
「とぼけないでもいいだろう? 長瀬さんとのことだよ。関係は進展したかい?」
足立の発言に馨は慌てた。自分と香がそのような関係に見られているとは――いや、そもそも、自分と香がそのような関係になれるなど、夢にも思っていなかったゆえだ。
途端に顔が耳まで真っ赤になっていくのを感じながら、馨は視線を明後日の方向へ向けた。
「なにを急に言ってるんですか、足立さんは。俺とお姉さんは、別にそういうんじゃないですよ」
「おやおや。そうかな。私はてっきり」
くつくつと笑った足立はコーヒーカップに口をつけた。「美味しいね」と彼女は微笑んだが、馨にはそれに応える余裕はない。
見かねた島津は「こら、足立さん。年下の子をからかわないの」と助け船を出す。「雇主のご命令とあらば」と一礼した足立は、改めてコーヒーをすすって熱い息を吐いた。
「しかし、冗談は抜きにして、彼女のことはきちんと見ていた方がいいと思うよ」
「どういう意味ですか?」
「長瀬さんには、どこか危ういところがあるからね」
「はあ」と首を斜めに振りながら、馨は胃がぎゅうと締め付けられるのを感じた。
死んだ人にはもう会えない。なにをしたって自己満足だ。花を供えても線香をあげても、その思いが届くことはあり得ない。
死んだ人にはもう会えない。それでも人は祈りを捧げる。自己満足だとわかっていても、やらずにはいられないのが残された人の性だ。
ふたりのカオルは夏になると必ず墓参りをする。
ひとりは笑いながら。近況を報告するために。
ひとりは泣きながら。ただただ「ごめん」と謝るために。
死んだ人にはもう会えないのに。
◯
「――幽霊を見たの、わたし」
時刻は十一時。場所は喫茶店『しまうま』。八月も中盤を過ぎ、両手足の指を使えば夏休みの残り日数も数えることができる頃のこと。いつもの通りふらりと店に現れた香は手近なカウンター席に腰掛け、いつものようにせっせと働く馨へ、いつもながらの堂々とした態度で〝今日の未来〟を伝えた。
困ったのはこれを受けた馨である。香が妙なことを言いだすのは、今日がはじめてのことではない。泣きたいから泣ける話を持っている人を探してこいだの、見知らぬ少女に「ありがとう」と言われたからその子を探すのを手伝えだの、彼女の言動に馨が頭を抱えたのは、一度や二度では済まない。
しかしそれらと比べても、「幽霊を見た」というのは遥かに厄介だ。そもそも幽霊というのは実在しない。実在しないものは見ることができない。つまり、彼女の未来は実現しない。
テーブルの食器を片づけていた馨が、眉間にしわを寄せて睨むように香を見たのは必然だった。
「カオルくん。『またこの綺麗なお姉さんは妙なことを言い出したな』、って顔してる」
「はい。『また妙なこと言い出したな』、って思ってるのは事実ですね」
「あれ? 綺麗なお姉さん、は?」
「さあ。どこに消えたんでしょうか」
「ひどいなぁ」と香は言うが、まったくショックを受けていないのはへらへらとした表情から見るに明らかである。そんな彼女を見て呆れつつも、馨が「一応聞きますけど、ホラー映画とかお化け屋敷じゃダメなんですよね?」と詳細を訊こうとしたのは、このひと月にも満たない短い期間で〝道連れ〟としての習性がすっかり身に付いたからに他ならない。
彼の問いを受けた香は「当たり前」と胸を張る。
「わたしが見たのは本物。そういう作り物はお呼びじゃないの」
「本物と言ったって。いませんよ、そんなの」
「いるんだよ、わたしが見たんだから間違いナシ」
「……すごい自信ですね」
「とにかく、今日のバイト何時終わり?」
「五時には上がる予定ですけど……」
「じゃ、またその辺りに来るから、ヨロシク」
「あれ。コーヒーはいいんですか?」
「うん。少し準備したいものがあるの」
言いたいことだけ言った後、跳ねるように席を立った彼女は、「それじゃ」と軽く手を振って店を出て行った。なんの注文もせずに店員と話すだけ話して帰っていく客など、本来であれば塩を撒かれて然るべきだが、長瀬香という人物にすっかり慣れたマスター室藤は、コーヒーを淹れつつ「幽霊って本当にいるのかな」などと呑気なことを呟いている。
「……いませんよ、そんなの。室藤さんまで変なこと言わないでください」
今日の夜に待ち受ける途方もない苦労を予感した馨が、思わずため息を吐いたその時、真鍮製のベルが鳴る音が来客を告げた。瞬時に取り繕った営業スマイルを入り口へ向ければ、そこにいたのはわたあめ屋の身長差コンビ――島津と足立のふたりである。今日は法被を着ていないところを見るに、どうやら店は休みらしい。
「おやおや。まさか、知り合いが働いている店とはね」と足立はにこやかに言って、島津は「やあ」と控えめに挨拶した。
「いらっしゃいませ、ふたりとも。奇遇ですね」と出迎えた馨へ、足立はウインクで応える。
「ああ、運命的だ。ますます美味しい珈琲に会える予感が強まったよ」
空いていたボックス席に向かい合って座った足立と島津のふたりは、ホットコーヒーを二杯頼んだ。マスター室藤の手によって用意されたそれをふたりへ提供しつつ、馨は「店の調子はどうですか?」と世間話を振る。
「嘘偽りなく開けっ広げに言えば最高潮さ。どうだい? 窪塚くん、バイトを掛け持ちする気は無いかな。頼りになるスタッフがもうひとりふたりくらい欲しくてね」
「お断りしておきます」
「残念だ」と肩をすくめた足立は、提供されたコーヒーを鼻元まで持っていって香りを楽しむ。いつもながら一挙手一投足がキザっぽい人だなと馨は素直に思ったが、仕草全てが板についているおかげか、不思議と鼻につく感じは覚えない。
「でも、そんなに忙しいのに休んでいいんですか?」
「忙しすぎるのもどうかと思ったんだ。だから、今日はふたりでお休み」と島津。それに足立が、「それで、私が彼を誘ってね。入ったことのない店に入ってみようということで、ここへ行き着いたというわけさ」と続く。
「で、そういう君の方の調子はどうなんだい」
「なにがですか?」
「とぼけないでもいいだろう? 長瀬さんとのことだよ。関係は進展したかい?」
足立の発言に馨は慌てた。自分と香がそのような関係に見られているとは――いや、そもそも、自分と香がそのような関係になれるなど、夢にも思っていなかったゆえだ。
途端に顔が耳まで真っ赤になっていくのを感じながら、馨は視線を明後日の方向へ向けた。
「なにを急に言ってるんですか、足立さんは。俺とお姉さんは、別にそういうんじゃないですよ」
「おやおや。そうかな。私はてっきり」
くつくつと笑った足立はコーヒーカップに口をつけた。「美味しいね」と彼女は微笑んだが、馨にはそれに応える余裕はない。
見かねた島津は「こら、足立さん。年下の子をからかわないの」と助け船を出す。「雇主のご命令とあらば」と一礼した足立は、改めてコーヒーをすすって熱い息を吐いた。
「しかし、冗談は抜きにして、彼女のことはきちんと見ていた方がいいと思うよ」
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