59 / 182
出会う21
しおりを挟む
「嫌な役ばかりで悪いな?」
室長に言われてリスト表を胸ポケットにしまった。これは合併清算が決まってから自殺した社員のリストだ。もちろん先日自殺した社長の名も入っている。すでに5人も自殺している。詳しい調査表を上げるように役員会から指示があったようだ。妙に室長の話が長く部屋に戻ったらもうチームの誰もいなかった。
蒲田に降りるといつの間にか暖簾を潜っている。柱の時計を見ると8時半を回っている。
「遅かった」
総司がウインナー2本とビールを置く。
「嫌な仕事を与えられたのさ。自殺の事情調査だ」
と言うとビールを煽る。だが自分には似合いの仕事だと思う。
「鼠、私斎藤一に会ったの?」
彼女は私を鼠と呼んだのは今日が初めてだ。
「夢が思い出せるようになったのだな?」
「私と斎藤一が剣を交えたの」
「そうだ。何があったのだ?」
クスと笑う。横からおばさんが寿司のパックを置く。
「いっちゃん今度3人でご飯食べない?」
「母は私に白いパンツを買ったのよ」
耳元で総司が言う。
「それで一は?」
「剣が交わった時口を吸ったの」
一は総司に恋してたのだ。
室長に言われてリスト表を胸ポケットにしまった。これは合併清算が決まってから自殺した社員のリストだ。もちろん先日自殺した社長の名も入っている。すでに5人も自殺している。詳しい調査表を上げるように役員会から指示があったようだ。妙に室長の話が長く部屋に戻ったらもうチームの誰もいなかった。
蒲田に降りるといつの間にか暖簾を潜っている。柱の時計を見ると8時半を回っている。
「遅かった」
総司がウインナー2本とビールを置く。
「嫌な仕事を与えられたのさ。自殺の事情調査だ」
と言うとビールを煽る。だが自分には似合いの仕事だと思う。
「鼠、私斎藤一に会ったの?」
彼女は私を鼠と呼んだのは今日が初めてだ。
「夢が思い出せるようになったのだな?」
「私と斎藤一が剣を交えたの」
「そうだ。何があったのだ?」
クスと笑う。横からおばさんが寿司のパックを置く。
「いっちゃん今度3人でご飯食べない?」
「母は私に白いパンツを買ったのよ」
耳元で総司が言う。
「それで一は?」
「剣が交わった時口を吸ったの」
一は総司に恋してたのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる