夢の橋

夢人

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決心13

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 暗殺団残党狩りが続いている。斎藤一と総司も来て警官に化けてさらに離れた旅館に移した。一は警察の配備状況を調べてここを選んだ。伯爵は官邸にも詰めていて連絡が取れないようだ。蜘蛛は孫六が人力車で屋敷に連れて帰った。だがたかは警察の暗殺団リストに上がって戻ることはできない。
「死ななかったのね?」
 たかの声がした。
「どうしてこんなことをした?」
「大久保はいずれ伯爵を殺すと思った。私が始末すべきだと思った」
「利き腕を失ったよ」
「殺し屋としては終わりね?」
「これからは愛人として生きるんだよ」
 これには返事がなかった。私は総司に後を任せて新聞社に戻る。
「どこへ行っていた?編集長が怒っていたぞ」
 記者がすでに発売された新聞を開いている。大久保の肖像と私の撮った現場の写真が載せられている。
「手配書は入手できている?」
「だがこのリストは現場に参加したものだけじゃなくて密偵が隠れ家の旅館で調べたリストらしい」
 村山たかの名もある。
 少し遅くなって隠れ家のたかを訪ねた。部屋に入ると暗い空気が流れている。総司が空の布団に伯爵と向かい合っている。私の後ろから一が入ってくる。
「人力車に乗って東京を離れたようです」
「そうか」
 どうして消えたのだろうか。





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