夢の橋

夢人

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生活3

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 伯爵の屋敷の賭場が閉鎖された。岩倉が川路を使い何度も手入れをして新聞にも天皇参与が賭博場をしていると記事にしたのだ。
「もう居場所がなくなったな?」
と蜘蛛が最近は書斎から姿を消した。書斎にたかが姿を消してから伯爵も降りてこない。書斎は総司と二人になってしまった。屋敷は急に喧騒が消えて木枯らしが吹き抜けるようだ。夜になるととくに間合いが悪い。広い書斎で二人が背を向けて寝るのだ。書斎の窓側にはカーテンが引かれた区画がある。ここは長らく伯爵が寝るベットが置かれている。だがたかと暮らすようになって久しく使われていない。
「総司ここに来ないか?」
 私は切られる覚悟で声をかけた。だが黙って総司がこのカーテンの中に入ってくる。私はそれでも剣を握っていないか調べている。
「一とは寝た?」
「お父さんみたいななものよ」
「どうして実験室に来た?」
「分からない」
「気持ちよかった?」
「分からない」
 私は総司を裸にした。
「今日は実験ではない。好きだから抱く」
 私はゆっくりと入れる。総司の膣が濡れている。たかの時の動きを思い出して腰を振る。たかの体は鋼のようだったが総司はもちのようでぷりんと撥ねる。
「気持ちいい」
「ああ、凄く」
「気持ちがいい」










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