夢の橋

夢人

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夢の橋4

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 あのまま向こうの総司も私も死んでしまったのだろうか。夢でいくら戻ろうとしても戻れない。オープンの日も終わってまた平凡な1日が続いている。だが客は2割は増えているようだ。最近は若いOLも総司のブログを見て入ってくるようになった。それで赤と白のワインも置くようにした。
 久しぶりに出勤した。机にファイルが積みあがっている。
「ちょっと来て?」
 室長室から代行のお局の声がした。
「本社からいろいろ言ってきているのこれって何?」
「それは室長がされていた不正融資の調査です。私が後をするように言われましたがこの入院で」
「そんなはずはないわ。矢の催促よ。昼から会長室に行って?」
「会長室?」
 社長室の間違いではないか。連絡を入れるとやはり会長室だ。夕方5時に来てくれと言われた。パソコンを触られていた記録が残っていた。大事なものはUSBで持ち帰る癖になっている。
 新橋から有楽町まで歩いて本社ビルに入る。受付ですぐに会長室に来るように言われた。
「君が室長の後任だな?」
 白髪白髭の会長が一人いて尋ねる。
「引き継いだものは?」
「引き継いですぐに入院していました。それを伝えられたのは検査部長です」
「君のチームを辞めた東は?」
「知っていますが話したこともありません。あそこは陸の孤島ですから」
「室長のパソコンから?」
「あれはすべて記録が消えていました」
「次に呼んだらすぐに来るのだ」






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