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夢の橋5
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朝机で新聞を見る。最近頭痛がする。朝刊1面にはまた大型合併の記事が出ている。それぞれがバブルの処理に入っていて体力を合わせて不良債権を処理する傾向だ。3面記事に目を通して止めた。銀座通りでひき逃げ事件があった。真夜中だ。ホステスがタクシーを捕まえるところに車が接触してきた。
気になって立ち上がった。
「どこ行くの?」
「調査です」
とお局に答えて外に出た。歩いて銀座の担当署に行く。すぐに入院先が分かった。やはり東だ。赤坂の病院の個室に入っていた。私の顔を見ると笑う。
「見舞いありがとう。尾骶骨にひびが入った」
「狙われたか?」
「会長の手のものだわ。私が逃げたのをさらに追いかけて来て撥ねた」
「怖くないか?」
「何度も死んだ体だからね?」
「そうだな?」
「会長も立派よ。自分で飲みに来て一緒にビルを出たのよ。いい根性しているはあの爺。相手に不足なしよ」
「そうだな?」
私は握手をして外に出る。
私も何とかしてもう一度戻ろう。今日も直帰だ、お局の煩い顔が浮かぶ。
「中を手伝うよ」
とエプロンを付ける。
「どうかした?」
「東の見舞いに行ってきた」
カウンターに3人の常連のOLが並んでワインを飲んでいる。
「本当に兄妹なのですか?」
「いえ、婚約者です」
と私は胸を張って答えた。
気になって立ち上がった。
「どこ行くの?」
「調査です」
とお局に答えて外に出た。歩いて銀座の担当署に行く。すぐに入院先が分かった。やはり東だ。赤坂の病院の個室に入っていた。私の顔を見ると笑う。
「見舞いありがとう。尾骶骨にひびが入った」
「狙われたか?」
「会長の手のものだわ。私が逃げたのをさらに追いかけて来て撥ねた」
「怖くないか?」
「何度も死んだ体だからね?」
「そうだな?」
「会長も立派よ。自分で飲みに来て一緒にビルを出たのよ。いい根性しているはあの爺。相手に不足なしよ」
「そうだな?」
私は握手をして外に出る。
私も何とかしてもう一度戻ろう。今日も直帰だ、お局の煩い顔が浮かぶ。
「中を手伝うよ」
とエプロンを付ける。
「どうかした?」
「東の見舞いに行ってきた」
カウンターに3人の常連のOLが並んでワインを飲んでいる。
「本当に兄妹なのですか?」
「いえ、婚約者です」
と私は胸を張って答えた。
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