復讐の芽***藤林長門守***

夢人

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抜け忍村5

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 源蔵の女は爆発音を聞くとものの簡単に押し被さっている以蔵の首を掻き切った。それから装束を付けると洞窟に向けて走り出す。見張っていたのは凛と女忍で立ち会う余裕もなかった。笛を鳴らして後ろを走る。山道から駆け下りてきた年寄りが切り払われる。
 女が駆け上がってくると茉緒が剣を構えて立っている。
「男は殺したわ」
「あんたがそんなに強いとは思わなかった」
と言うなり剣を突き出してきた。この女も手練れだ。だがそのうちの笛の音で忍者が集まってきた。何度か剣をよけて急に体を沈めた。この技は?女の目が泳いだように見えた。体が下から切り上げている。そのまま女はどさりと倒れた。
 夜母屋に人が集められ茉緒の報告の後、茉緒の推薦で源爺が再びお頭となった。当然に茉緒が小頭となった。
「これは私の提案ですが、どうも柘植との付き合いは抜け忍村にはよくないと思うのです」
 日頃思っていることを口にする。
「なら稼ぎはどうするのだ?」
 この男は以蔵についていた男だ。だがここで反対を口にはできない。
「今回堺まで行って奈良とを結ぶ豪商に会いました。ここの護衛をしてみようかと思うのです」
 さっそく5日後に5人を手配されている。ただ守るだけではなく、同業者の調査の探索もある。今伊賀の内紛に会いを入れては滅亡する。抜け忍に合った仕事をやることだ。
「よし小頭の意見に従おう」
 源爺が昔の頭らしく威厳を持って決めた。


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