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7 魔王様色仕掛けに驚く

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「おかしいと思うの」
「はぁ·······何がですか?」

それは魔王城での生活にも慣れて、魔王のために毎日料理を作るようになった頃のこと。ローズはイマイチピンときてないイリアに相談をしていた。

「魔王様、最近一緒に寝てると抱きついてくれるようになったの」
「それは······おめでとうございます」
「でもね······それ以上のことはしてこないの」

魔王と一緒に寝てると、無意識なのか抱きつくようになってきた魔王。まあ、ローズもよく抱きつくが·······そこから先になかなか進まないことにローズは少しだけ不思議に思っていた。

「私に魅力ないのかなぁ······魔物も性的な欲求ってあるんだよね?」
「ありますよ。魔王様にももちろんあると思います。それにローズ様に魅力がないわけではないと思います」
「そうだといいけど·······」
「······ローズ様はどうなのですか?」
「どう?」
「その······魔王様と契りを結びたいと思いますか?」

その言葉にローズはドキッとしてしまっていた。自分からは考えてもいなかったのだ。

「それは·····うん、怖いけど魔王様と結ばれてみたい。魔王様に私のこと求めて欲しい」
「魔王様は多分ローズ様のことを本当に大切に思ってらっしゃるのでしょう。お世継ぎのことまで真剣に考えていらっしゃいましたから」
「世継ぎ······魔王様と私の······」

魔物と人間のハーフになるのだろうか。でもきっと可愛いのだろうとローズは思わず想像に笑みを浮かべていた。

「宜しければ今夜は少し大胆な肌着をご用意しましょうか?」
「·····うん、頑張ってみる。ありがとうイリア」
「いえ。私もお二人のお子を是非お世話したいですから」

イリアとしても、崇拝する主の子供の世話とは夢のような出来事だと思っているのだった。そんなイリアに後押しされてローズは頑張ることにするのだった。






「········ローズ。今夜はなんかその······随分と肌色が多いね」

仕事から戻ってきた魔王が食事を食べてから着替え終わって一緒に寝る時になった頃のこと。いつもより遥かに露出が多い寝巻きを着ているローズに魔王は目のやり場に困っていた。

真っ白な肌と金髪の対比が見事で、しかもローズはスタイルもいい。程よく実った胸が魔王の欲望を引き出そうとしており······端的に言えば魔王は物凄くドキドキしていたのだ。

「その·····そういう気分なの」

対するローズはローズで恥ずかしかったりする。無意識に胸を寄せてセクシーな姿勢を取っているが、本当に無意識なので、本心としては物凄く恥ずかしかったのだ。ここまで肌を晒すのは本当に初めてなので顔は無意識に赤くなってしまっていた。

「そっか······じゃ、じゃあ寝ようか」
「·······その、魔王様」
「なにかな?」
「······私って、その······魅力ないですか·······?」

ここまで大胆な格好をしていて寝るという選択肢を選んだことでローズは割と本気で凹んでいた。そしてこれが自分を誘っていたのだと気づいた魔王は苦笑しながら言った。

「違うよ。本当はすっごく我慢してるくらいだから。その······本当は明日見せようと思ってたんだけど·······ローズ。少しこっちに来てくれる?」
「·····?」

言われた通り魔王に近づくと、角度的に物凄くたわわなものが見えてしまって魔王の魔王様も我慢が辛くなってきていた。まあ、もちろん悟らせないようにローズを抱きしめると魔王は指定していた場所に一瞬で移動した。

「ここは·····?」

移動したのはどこかの民家。でも少し落ち着くようなそこに驚いていると魔王は恥ずかしそうに言った。

「その······俺たちの家だよ」
「私達の?」
「城は窮屈だしね。それにローズを守るにもローズにある程度自由に生活して貰うにも城は不便だ。だから明日からここに住むことにしようと思ってたんだ。その·····そういうことも明日ここでしようと思ってて·······」

自分達の家という言葉にローズは少しだけ嬉しく思いつつ、そして魔王も自分のことを意識していたと知ってホッとしていた。

「その······イリアはどうするんですか?」
「引き続きローズの護衛として側にいて貰うよ。でも基本的にはいつもの部屋で待機して貰う。ここからもあの部屋に通じる扉を作ってあるよ」

ローズとの新居は誰にも教えてはいない。知ってるのは護衛役のイリアだけ。そしてそうなるといつもの部屋にローズがいるという情報はそのままなので襲ってきた相手を部屋のトラップで撃退&捕縛して後で処分する手筈だ。

新居の位置が仮にバレても、新居には強力な魔物&魔人対策の結界といくつもの防御魔法、それに魔物を確実に殺せる攻撃魔法も込めてある。まあ、人間対策は一応したが立地的に人は来れないし来たとしても多分その前に殺されて終わりだろう。

「ただ、やっぱりローズには家の中しか自由に行動出来ないんだけど······ごめんね」
「あの·····じゃあ、この家には基本的に私と魔王様だけで、あの部屋に行けばイリアがいるって感じなの?」
「うんそうなる」

2人きりというと、本当に新婚みたいで嬉しいと微笑むローズ。そんなローズの笑みに魔王はホッとしつつ余計な不安を与えないように努めようと決意するのだった。




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