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148話
しおりを挟むアルフレッド様から、妊娠している令嬢がいる。
しかも、自分の子供かもしれない。
という話を聞いて、とりあえず、アルフレッド様に
「それで?その妊娠疑惑のある令嬢は何人いますの?」
と聞いてみましたわ。
普通なら、1人、と思うかもしれませんが、私が来る前毎日のように令嬢と遊んでいたような人ですもの。
絶対に1人で済むわけがりませんわ。
といいますか、今までそんな人がいなかった、ということも驚きですわよね。
なんて思いながらアルフレッド様の答えを待っていると、驚いた顔をして
「え!?なんでそれを!?」
と聞いてきましたわ。
なんでそれを、って大体想像できますわよね。
なんて思いながら
「大体想像がつきますわ。何人ですの?」
と改めて尋ねると、最初は1人だけ、で通すつもりだったアルフレッド様も観念したのか、
「........2人だ」
と小さな声で答えてくれましたわ。
これには思わず
「あら、思ったよりも少ないですわね」
と言ってしまいましたわよ。
だって、今までのことを考えたら5人、とか10人、なんて言われても
「そうですか」
と答える自信がありますもの。
するとアルフレッド様は、まさかそんな答えが返ってくるとは思っていなかったみたいで
「い、いや....そういう問題では........」
と都合の悪そうな顔をしながら呟いています。
うーん......確かにそういう問題ではないんですが、アルフレッド様が原因なんですから、言われたくありませんわよね。
それに、今までだってしっかりと理性を保っていたらこんなことにはならなかったはずですし。
なんて思いながら、下を向いてしまっているアルフレッド様に
「とりあえず、その令嬢たちに王宮へ来るように、と伝えて欲しいですわ。私からではなくアルフレッド様と言うことにしてくださいな」
と言うと
「どうするつもりなんだ?」
と聞かれましたわ。
どうする、って.......とりあえず、その子供が本当にアルフレッド様の子供なのかしっかりと確認しないといけませんわよね。
それに、1人は皇妃反対派ですが、もう1人は賛成派の人です。
片方は信憑性の高い話だ、と本気で思っていますわ。
なんて思いながらアルフレッド様に
「どうするも何も、本当にアルフレッド様の子供かどうか、確認をするんですわ」
そう言って微笑むと、流石のアルフレッド様も何も言えないようで
「あ、あぁ.....そうだよな」
と複雑そうな顔をして頷きました。
こんな話をしている間に、あの3人を追い出す時間になりましたわね。
いまだに自分のやってしまったことを後悔しているのか、落ち込んでいるアルフレッド様に
「まずは1つの問題を片付けますわよ。あの3人のところに行きますわ」
と声をかけると
「あぁ、そうだったな」
と頷いたものの、なんだか暗い顔をしています。
はぁ......そんなにウジウジとして面倒ですわね。
なぜこのようなことは起こらない、と思っていたのか、本当に不思議ですわ。
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