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171話
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次の日、早速ブリントン侯爵から手紙が来たみたいで、仕事も終わって落ち着いたというのにアルフレッド様に呼び出されてしまいましたわ。
はぁ.....私に休み、というものは存在しないんでしょうか?
他国の皇妃たちもこのような日常を過ごしているのであれば、本当に尊敬しますわ。
そう思いながらカーラに
「1日で良いから休みが欲しいと思いませんの?」
と聞いてみましたわ。
あ、ちなみに足はしっかりとアルフレッド様が待つ執務室に向かっていますわよ。
あまり待たせると不機嫌になるのも嫌ですもの。
正面を向いたまま、斜め後ろを歩くカーラに尋ねたので表情はわかりませんが
「そうですね......」
と少し悩んでいるみたいですわね。
カーラだってこの国に来てから今までの半分ほどしか休みをもらっていませんのよ。
いくら他のメイドよりはお給料が良いとはいえ、流石にもう少し休みたいですわよね。
そう考えるとメイドを増やした方が良いような気もしてきますわ.......。
なんて思っていると、
「私は休みを貰ってもやることがないので働いている方がいい、と思ってしまいますねぇ」
というカーラの声が聞こえてきましたわ。
う.....確かにユリもカーラも同時に休みをあげられたらいいんですが、2人とも休みにしてしまったら色々と不便なところがあるので今は出来ていませんわ。
それに、カーラの旦那様は国に残っていますし.........。
ユリだって自分の父親と話もしたいですわよね。
うーん......なんだか今更ながらもカーラ達を連れてきてしまったことを後悔してしまいますわ。
カーラの反応に、なんと返事を返したらいいのかわからず、言葉に詰まっている私に気付いたのか
「1人で考え込むのはお嬢様の悪い癖ですよ」
と言われてしまいましたわ。
確かにその通りですわね。
1人でどうにかしようと考えて、それでパンクしてしまう、というのが私のいつもの流れですわ。
そう思いながらも、カーラの方を見ながら
「出来るだけユリと休みを合わせるからもう少し待ってちょうだい」
と私が言うと、カーラは一瞬驚いた顔をしましたがすぐに、いつもの優しい微笑みに戻って
「そんなに気を遣わないでください。それに、日々楽しいですから不満はありませんよ」
そう言うと、優しく私の背中をポンっと叩いてくれて、なんだか泣きそうになってしまいましたわ。
だって、こんなにも主人である私に振り回されているようなメイドはいないと思います。
それなのに文句の1つも言わずに私に対して常に優しい言葉をかけてくれて、しかも仕事まで出来るなんて.......ここまで完璧なメイドは生涯で会えないと思っているくらいですわ。
そんな完璧なメイドを私の為だけにつれて来たのはなんだかお父様達に申し訳ないですが、急に1人で嫁ぐことになったんですから罰は当たりませんわよね?
そんなことを思っているうちに、執務室に到着してしまいましたわ。
はぁ......ここからまた憂鬱な話し合いが始まりますのね。
はぁ.....私に休み、というものは存在しないんでしょうか?
他国の皇妃たちもこのような日常を過ごしているのであれば、本当に尊敬しますわ。
そう思いながらカーラに
「1日で良いから休みが欲しいと思いませんの?」
と聞いてみましたわ。
あ、ちなみに足はしっかりとアルフレッド様が待つ執務室に向かっていますわよ。
あまり待たせると不機嫌になるのも嫌ですもの。
正面を向いたまま、斜め後ろを歩くカーラに尋ねたので表情はわかりませんが
「そうですね......」
と少し悩んでいるみたいですわね。
カーラだってこの国に来てから今までの半分ほどしか休みをもらっていませんのよ。
いくら他のメイドよりはお給料が良いとはいえ、流石にもう少し休みたいですわよね。
そう考えるとメイドを増やした方が良いような気もしてきますわ.......。
なんて思っていると、
「私は休みを貰ってもやることがないので働いている方がいい、と思ってしまいますねぇ」
というカーラの声が聞こえてきましたわ。
う.....確かにユリもカーラも同時に休みをあげられたらいいんですが、2人とも休みにしてしまったら色々と不便なところがあるので今は出来ていませんわ。
それに、カーラの旦那様は国に残っていますし.........。
ユリだって自分の父親と話もしたいですわよね。
うーん......なんだか今更ながらもカーラ達を連れてきてしまったことを後悔してしまいますわ。
カーラの反応に、なんと返事を返したらいいのかわからず、言葉に詰まっている私に気付いたのか
「1人で考え込むのはお嬢様の悪い癖ですよ」
と言われてしまいましたわ。
確かにその通りですわね。
1人でどうにかしようと考えて、それでパンクしてしまう、というのが私のいつもの流れですわ。
そう思いながらも、カーラの方を見ながら
「出来るだけユリと休みを合わせるからもう少し待ってちょうだい」
と私が言うと、カーラは一瞬驚いた顔をしましたがすぐに、いつもの優しい微笑みに戻って
「そんなに気を遣わないでください。それに、日々楽しいですから不満はありませんよ」
そう言うと、優しく私の背中をポンっと叩いてくれて、なんだか泣きそうになってしまいましたわ。
だって、こんなにも主人である私に振り回されているようなメイドはいないと思います。
それなのに文句の1つも言わずに私に対して常に優しい言葉をかけてくれて、しかも仕事まで出来るなんて.......ここまで完璧なメイドは生涯で会えないと思っているくらいですわ。
そんな完璧なメイドを私の為だけにつれて来たのはなんだかお父様達に申し訳ないですが、急に1人で嫁ぐことになったんですから罰は当たりませんわよね?
そんなことを思っているうちに、執務室に到着してしまいましたわ。
はぁ......ここからまた憂鬱な話し合いが始まりますのね。
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