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攻略本
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ふかふかのベッドと、もふもふな手触り…え?もふもふ?
「シュガー!亜空間じゃないんだから、駄目じゃない!」
「ボクが見てたから大丈夫なの」
良かった…
「ありがとう、フレイム。私、どれ位寝てた?」
「ほんの少しなの…メイはもっと休んでていいと思うの」
「エリー姉様達は戻って来たかな?アロカシアとランスはまだみたいだけど」
そろそろ戻る、かな。近付いて…あれ?ドローンもなしに眷属達以外の人の場所を把握出来たっけ?…まあ、いいや。
少女趣味な部屋を出て、外のもふもふ兵士にエリー姉様の場所を訊くと、この前会談に使った部屋で、アルカームさんとお話し中らしい。
私が起きた事を伝えるので、待って欲しいと言われた。
まあ…色々と話さなきゃいけない事もあるんだろう。
エルフの人達に、島に転移しても大丈夫って伝えたいんだけど。
「シュガー、寝るんだったら亜空間に入って」
「…んにゃ。メイ、起きたにゃ?」
「ちょっと前にね」
寝ぼけてるのか、人化して毛づくろいしてる。
「船と梯子で乗り込もうとしてた人がいたから、空間遮断しておいたにゃ」
「そうなの?…無謀な事するな…」
でもそうか。気になるよね。でも所有権はエルフの人達にあるから、荒らされたくないな。
空間遮断しちゃうとエルフの人も外に出られないから、何か考えないとな。
「取り敢えず、島の貴重な植物は先に採らないと…ちょっと行ってくるね」
「ボクも行くの」
「じゃあ、シュガー…寝ないでお留守番出来るかな?」
「きっとヤブランかランスが入る前に起こすの」
「だね」
念話で伝えておけばいいけど、シュガーは連れて行っても役に立たないのは学校の時で分かっている。
亜空間移動して、島が着水した事を伝えた。
高山植物特有の薬草なんかもあったので、駄目になる前に綺麗に摘んだ。
只のポーション用の薬草もあるけど、聞くと平地で育った物よりも効果の高いポーションが作れるとか。
フレイムが色々と、若干興奮気味に訊いている。
一見草に見えても薬草だったりするから、注意しないと…それに、かなりの大きさだ。山もあったり、林もある。
将来的にみんな、ここに住むのだろうし、自然は残しつつ、家も建てないと。
この自然はどれ位残るのか?背の高い木は全くないし、岩ばかりが目立つ山だ。
でも、心配ないのかも。精霊達も活発に動いて何やらやってるし…緑の気配が濃くなっていく。
うわ…山の方にいたから気が付かなかったけど、平地を囲むようにして、木々が大きくなっていく…まるで、ト〇ロみたい!私も見たい!
例の踊りをしている訳じゃないけど、各々が土や木、得意な魔法で精霊に助けられながら、家を建てている。
「メイ様!島が、こんなに暖かい…むしろ暑いなんて事、初めてです!」
「シャーロット、久しぶり…って程でもないのか。今は丁度夏だからね。暑いよ」
色々ありすぎて、日にちが結構経ってる気がするけど、ほんの数日だ。
「凄いね…精霊が手伝ってくれるなんて」
「メイ様は、精霊と契約されないんですか?」
「やり方が分からないし、見えるけど、話せないし」
「うーん…私達エルフは大概どんな精霊でも話せるし、精霊魔法も普通に使えるけど…なら!メイ様へのお礼は、精霊との親和性の高くなる腕輪か指輪なんてどうでしょう?」
特に精霊魔法が必要とは思えないけど、精霊と話してみるのは楽しそうだ。
「お礼なんて、別にいいけど…もしかして、運がいいのは精霊のお陰かな?」
「それは…ないと思います」
そうなのか。レベルで運が上がってるからか。
「精霊は、心の綺麗な人を好みます。だからメイ様の周囲はそれ程の精霊がいるのですね…」
綺麗?妄想とかしちゃう私だけど。
「ね、もふもふは好き?島の外に出たら、ちょっと感動しちやうと思うんだ」
「魔族と獣人族の国だと聞きました。エルフは身体能力的には優れていないので、魔族の方はちょっと怖いですね」
「みんな優しいよ。獣人族の人達を守ってくれるし…そんなに人数もいないけど」
あ…そうだ。
「これ、ゲームの攻略の仕方を大体纏めた物なんだ」
「ゲーム?…っ!これは…メイ様が書かれたのですか?」
「そんなに詳しくは書けてないけど、これを読んでおけば、資金繰りに困らなくて済むかな…って」
「凄いです…!ここまでして頂けて、本当に感謝しかないです」
ゲームって言い方は適切じゃないかな。今の所、便利な畑だと思っているだろう。
「外から持ち込んだ物もお金にしてもらえるんですね!確かに全部食べちゃうと、次に種を買う時に困るんですよね」
シャーロットは、攻略本を熱心に読んでいる。
「この、図鑑を埋めていくってやり方、お父さんが好きそう…それに、鉱石が手に入るのは凄く助かります」
「まだ先になるけどね。それとこれ。醤油の実。海水でしか育たないし、畑には植えられないから時間かかるけど、調味料として使えるから、育ててみて」
「はい…ありがとうございます」
これは、醤油の事は知らないって顔だな。味噌の作り方も書いておいたし、マヨネーズはミキサーのオート調理で作れる。
コッコを手に入れないとだめだから、まだ先になるだろうな。
アルミネアが追加してくれた熟成小屋とか温室が今後出てくるかは分からないけど、今後食べるに困る事はないだろう…ひと安心かな。
「シュガー!亜空間じゃないんだから、駄目じゃない!」
「ボクが見てたから大丈夫なの」
良かった…
「ありがとう、フレイム。私、どれ位寝てた?」
「ほんの少しなの…メイはもっと休んでていいと思うの」
「エリー姉様達は戻って来たかな?アロカシアとランスはまだみたいだけど」
そろそろ戻る、かな。近付いて…あれ?ドローンもなしに眷属達以外の人の場所を把握出来たっけ?…まあ、いいや。
少女趣味な部屋を出て、外のもふもふ兵士にエリー姉様の場所を訊くと、この前会談に使った部屋で、アルカームさんとお話し中らしい。
私が起きた事を伝えるので、待って欲しいと言われた。
まあ…色々と話さなきゃいけない事もあるんだろう。
エルフの人達に、島に転移しても大丈夫って伝えたいんだけど。
「シュガー、寝るんだったら亜空間に入って」
「…んにゃ。メイ、起きたにゃ?」
「ちょっと前にね」
寝ぼけてるのか、人化して毛づくろいしてる。
「船と梯子で乗り込もうとしてた人がいたから、空間遮断しておいたにゃ」
「そうなの?…無謀な事するな…」
でもそうか。気になるよね。でも所有権はエルフの人達にあるから、荒らされたくないな。
空間遮断しちゃうとエルフの人も外に出られないから、何か考えないとな。
「取り敢えず、島の貴重な植物は先に採らないと…ちょっと行ってくるね」
「ボクも行くの」
「じゃあ、シュガー…寝ないでお留守番出来るかな?」
「きっとヤブランかランスが入る前に起こすの」
「だね」
念話で伝えておけばいいけど、シュガーは連れて行っても役に立たないのは学校の時で分かっている。
亜空間移動して、島が着水した事を伝えた。
高山植物特有の薬草なんかもあったので、駄目になる前に綺麗に摘んだ。
只のポーション用の薬草もあるけど、聞くと平地で育った物よりも効果の高いポーションが作れるとか。
フレイムが色々と、若干興奮気味に訊いている。
一見草に見えても薬草だったりするから、注意しないと…それに、かなりの大きさだ。山もあったり、林もある。
将来的にみんな、ここに住むのだろうし、自然は残しつつ、家も建てないと。
この自然はどれ位残るのか?背の高い木は全くないし、岩ばかりが目立つ山だ。
でも、心配ないのかも。精霊達も活発に動いて何やらやってるし…緑の気配が濃くなっていく。
うわ…山の方にいたから気が付かなかったけど、平地を囲むようにして、木々が大きくなっていく…まるで、ト〇ロみたい!私も見たい!
例の踊りをしている訳じゃないけど、各々が土や木、得意な魔法で精霊に助けられながら、家を建てている。
「メイ様!島が、こんなに暖かい…むしろ暑いなんて事、初めてです!」
「シャーロット、久しぶり…って程でもないのか。今は丁度夏だからね。暑いよ」
色々ありすぎて、日にちが結構経ってる気がするけど、ほんの数日だ。
「凄いね…精霊が手伝ってくれるなんて」
「メイ様は、精霊と契約されないんですか?」
「やり方が分からないし、見えるけど、話せないし」
「うーん…私達エルフは大概どんな精霊でも話せるし、精霊魔法も普通に使えるけど…なら!メイ様へのお礼は、精霊との親和性の高くなる腕輪か指輪なんてどうでしょう?」
特に精霊魔法が必要とは思えないけど、精霊と話してみるのは楽しそうだ。
「お礼なんて、別にいいけど…もしかして、運がいいのは精霊のお陰かな?」
「それは…ないと思います」
そうなのか。レベルで運が上がってるからか。
「精霊は、心の綺麗な人を好みます。だからメイ様の周囲はそれ程の精霊がいるのですね…」
綺麗?妄想とかしちゃう私だけど。
「ね、もふもふは好き?島の外に出たら、ちょっと感動しちやうと思うんだ」
「魔族と獣人族の国だと聞きました。エルフは身体能力的には優れていないので、魔族の方はちょっと怖いですね」
「みんな優しいよ。獣人族の人達を守ってくれるし…そんなに人数もいないけど」
あ…そうだ。
「これ、ゲームの攻略の仕方を大体纏めた物なんだ」
「ゲーム?…っ!これは…メイ様が書かれたのですか?」
「そんなに詳しくは書けてないけど、これを読んでおけば、資金繰りに困らなくて済むかな…って」
「凄いです…!ここまでして頂けて、本当に感謝しかないです」
ゲームって言い方は適切じゃないかな。今の所、便利な畑だと思っているだろう。
「外から持ち込んだ物もお金にしてもらえるんですね!確かに全部食べちゃうと、次に種を買う時に困るんですよね」
シャーロットは、攻略本を熱心に読んでいる。
「この、図鑑を埋めていくってやり方、お父さんが好きそう…それに、鉱石が手に入るのは凄く助かります」
「まだ先になるけどね。それとこれ。醤油の実。海水でしか育たないし、畑には植えられないから時間かかるけど、調味料として使えるから、育ててみて」
「はい…ありがとうございます」
これは、醤油の事は知らないって顔だな。味噌の作り方も書いておいたし、マヨネーズはミキサーのオート調理で作れる。
コッコを手に入れないとだめだから、まだ先になるだろうな。
アルミネアが追加してくれた熟成小屋とか温室が今後出てくるかは分からないけど、今後食べるに困る事はないだろう…ひと安心かな。
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