オケ！うまずたゆまずちんたらと

2章

出生の秘密

それからどれくらいの時間がたったのだろうか‥‥‥
森の泉から家まで扉を開けて‥‥開けて、
((ソフィー、大丈夫！？))
「大丈夫よ。家族のためだもの」
精一杯明るく、「ただいま～！」
て、誰もいない。チェイスは！？
どこ行っちゃったのかな‥‥
家の中は、とても静かで料理の匂いもしなくてなんだか凄く広い‥‥
そのまま部屋へ行き、自分で自分にクリーンをかけて、着替えもせずそのままダイブする。
な～んにもする気が起きないので、ふて寝をかまします。
今日は、いっぱい泣いたから疲れたのかそのままスグに寝てしまった。


朝、リビングに行くと、やっぱり広い。
本当に、ママいないんだ。
今度はいつ会えるかな！？
パパと一緒幸せそうな笑顔浮かべて私のところに‥‥
あーーーーー、っと、しんみりばかりしてはいられない！！
私は、私の為に頑張ってくれてる人を悲しませるようなことはしたくないもの。
いつも通りに、生活しなくちゃ！
よし、キッチンでご飯でも作ろう。

と、キッチンで私がご飯作りをしていると
リビングの方から、大きな物音がする。
何事かと、手をとめてリビングを覗き込む。
すると、ナッツがすんごく嬉しそうに
人に飛びかかっていた！
なに！？どうしたの！？
襲ってるわけじゃないから、静かに様子を伺っていると、
女の人の声とナッツの声が重なってよく聞き取れない。
((サラ、どうしたの！なんでここにいるの！？
すんごく久しぶりだけど、なんで会いにきてくれなかったの！？))
「ナッツ、やめろ！やめてくれ！
悪かった、悪かったから！
ちゃんと話そ！そんなに早口じゃなに言ってるのかわからんだろ」
あれ！？
あの人、ナッツと喋ってる！？ん？
どういうことだろう。
ナッツとは知り合いみたいだし、うーむ、と私は考えて、サラってどっかで聞いたことある名前だよね！？
？うーん、どこだったかなぁ～

「ソフィー、そこにいるんだろう！
こいつをとめてくれ～！
頼む、頼むから！重いんだよぉ～」

あ、そうそう　ナッツは成長期みたいで
私が5歳くらいからスクスクと育ち、今ではとっても大きなサラサラもふもふとかしていたのだ。小さくならないと家のドアも通れないの。
私にも早く成長期、訪れてくれると嬉しいのだけれどねぇ～。

「ソフィー！！」

あっ、ナッツをどかさなきゃだわ！
「ナッツ、本当あなたって嬉しいと家のもの壊すの悪い癖よ！
さっさと片付けなきゃ、明日1日口聞いてあげないんだからね」
と大きな声で叫ぶ。
ナッツはピタっと動きを止め顔だけ私の方に向ける。
((ごめん。ソフィー、すぐに片付けるから！))

と、小さくなって前脚を器用に使い箒で床を穿いていく。
やっと解放されたサラさんは、床に転がったまま、ジトーっと私の方を見る。
この人、根に持つタイプかなぁ。
だって、私の思考の海はとーっても深いのだ。うん。仕方ない。うん。