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4章
竜王国へ 〜アン編〜
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宿に着く頃には、夕食の時間になっていた。
「アル、今日は私が奢るわ。一緒に夕食を食べましょう。あ、ご家族が心配されるかしら」
と尋ねると、
「大丈夫。俺、家族はいないから、ご飯食べさせてくれるのはありがたいや」
と笑ってくれた。
宿に入るとカミーユがもう、席を取っていてくれた。
「お帰り。いい買い物はできたかな!?」
「えぇ。いい買い物ができたわ。
あ、この子、一緒に食事していい!?
今日案内してくれた、アルよ」
「初めまして。カミーユです。
今日は1日姫様たちのお相手ご苦労様でした。よかったらここに座って」
と横の席を指差す。
「ありがとうございます。
僕は、アルです。今日は、僕も楽しかったです。不思議な体験でした」
と言いながらカミーユの隣の席に座る。
その横のカミーユと正面になる形で私。
その隣にセレンが座った。
先にエールを飲んでいたカミーユは、
「すいませ~ん」
と店員さんを呼び、エールのおかわりと、一食分の追加を頼んでくれた。
「ところでさ、不思議な体験って!?」
と興味津々だ。
「セレンが選んだ武器がね、すごいのよ。
主を選ぶんですって。私も、アルも挑戦したけどダメだったの」
と答えると、「へぇ~」
と、隣のセレンを見つめる。
「試しますか!?」
と剣をカミーユに渡そうとするが
「いいよ~、その子はセレンを選んだんでしょ!?大事にしなきゃね!
多分、セレンが強くなれば強くなるほど、その子も進化していくんじゃないかなぁ」
「何か、知ってるの!?」
セレンもアルも驚いた顔でカミーユをみている。
「う、うん。昔ね、聞いたことがあるんだ。主を選ぶ剣は、自我を持ってるって。なんならそのうちしゃべり出すんじゃない!?」
3人共、唖然としている。
そんなことってある!?
武器が喋る!?
そんなことって………
「でもさ、あり得なくはないよね。
自分が使われる人を選ぶんだ。自我を持っててもおかしくはないだろう」
確かに、言ってることは正しいと思う。
セレンを見つめていると、
「おしゃべりできるように頑張ります!!」
と気合十分に、拳を作り高々と上に掲げる。
「おお、楽しみにしてるよ」
とカミーユはお気楽に返す。
「セレン様、僕はあなたのそばにいたい。
武器とおしゃべりしている姿をみたい!
剣も魔法も使えないけどその姿をみてみたいです。1番近くで…」
わぁ~、恋だわ。恋。
困った顔をしているセレン。
「アル、俺たちは目的のある旅をしている。信頼できるものとしか行動を共にしない。何より、危険な旅だからこそ、セレンに武器を与えた。その意味わかる!?」
と、真剣な目つきでカミーユがアルに凄む。
「すみません」
と小さな声でアルは答えた。
その後、楽しく夕食を食べアルと別れて部屋に戻る。
カミーユも、私たちの部屋へ。
「明日の予定だけどさ、セレンの実力を見定めたい。それと、今日、武器手に入れたじゃん。それの、能力も。セレンは、魔法使える!?」
「いえ。試したことがないです」
「今いくつだっけ!?」
「12歳です」
「そっか、その歳で試したことがないのは逆にすごいな。明日、朝イチで教会いくよ。そんで、今日、ギルドで仕事受けてきたから、討伐に向かう」
「え、そんな急に!?」
「だって、セレンの実力わかんなきゃこの先どう動いていいかわかんないじゃん」
「それはそうだけど‥」
「それと、予定では、3日後に船がつくみたいだからそのつもりで」
と、部屋を出て行った。
セレンをみると、そんなに驚いてないみたい。
寝る準備に取り掛かり、ベットに剣と一緒に入ってる。
何か喋りかけるように…
若者よ、順応力が高すぎる…
「アル、今日は私が奢るわ。一緒に夕食を食べましょう。あ、ご家族が心配されるかしら」
と尋ねると、
「大丈夫。俺、家族はいないから、ご飯食べさせてくれるのはありがたいや」
と笑ってくれた。
宿に入るとカミーユがもう、席を取っていてくれた。
「お帰り。いい買い物はできたかな!?」
「えぇ。いい買い物ができたわ。
あ、この子、一緒に食事していい!?
今日案内してくれた、アルよ」
「初めまして。カミーユです。
今日は1日姫様たちのお相手ご苦労様でした。よかったらここに座って」
と横の席を指差す。
「ありがとうございます。
僕は、アルです。今日は、僕も楽しかったです。不思議な体験でした」
と言いながらカミーユの隣の席に座る。
その横のカミーユと正面になる形で私。
その隣にセレンが座った。
先にエールを飲んでいたカミーユは、
「すいませ~ん」
と店員さんを呼び、エールのおかわりと、一食分の追加を頼んでくれた。
「ところでさ、不思議な体験って!?」
と興味津々だ。
「セレンが選んだ武器がね、すごいのよ。
主を選ぶんですって。私も、アルも挑戦したけどダメだったの」
と答えると、「へぇ~」
と、隣のセレンを見つめる。
「試しますか!?」
と剣をカミーユに渡そうとするが
「いいよ~、その子はセレンを選んだんでしょ!?大事にしなきゃね!
多分、セレンが強くなれば強くなるほど、その子も進化していくんじゃないかなぁ」
「何か、知ってるの!?」
セレンもアルも驚いた顔でカミーユをみている。
「う、うん。昔ね、聞いたことがあるんだ。主を選ぶ剣は、自我を持ってるって。なんならそのうちしゃべり出すんじゃない!?」
3人共、唖然としている。
そんなことってある!?
武器が喋る!?
そんなことって………
「でもさ、あり得なくはないよね。
自分が使われる人を選ぶんだ。自我を持っててもおかしくはないだろう」
確かに、言ってることは正しいと思う。
セレンを見つめていると、
「おしゃべりできるように頑張ります!!」
と気合十分に、拳を作り高々と上に掲げる。
「おお、楽しみにしてるよ」
とカミーユはお気楽に返す。
「セレン様、僕はあなたのそばにいたい。
武器とおしゃべりしている姿をみたい!
剣も魔法も使えないけどその姿をみてみたいです。1番近くで…」
わぁ~、恋だわ。恋。
困った顔をしているセレン。
「アル、俺たちは目的のある旅をしている。信頼できるものとしか行動を共にしない。何より、危険な旅だからこそ、セレンに武器を与えた。その意味わかる!?」
と、真剣な目つきでカミーユがアルに凄む。
「すみません」
と小さな声でアルは答えた。
その後、楽しく夕食を食べアルと別れて部屋に戻る。
カミーユも、私たちの部屋へ。
「明日の予定だけどさ、セレンの実力を見定めたい。それと、今日、武器手に入れたじゃん。それの、能力も。セレンは、魔法使える!?」
「いえ。試したことがないです」
「今いくつだっけ!?」
「12歳です」
「そっか、その歳で試したことがないのは逆にすごいな。明日、朝イチで教会いくよ。そんで、今日、ギルドで仕事受けてきたから、討伐に向かう」
「え、そんな急に!?」
「だって、セレンの実力わかんなきゃこの先どう動いていいかわかんないじゃん」
「それはそうだけど‥」
「それと、予定では、3日後に船がつくみたいだからそのつもりで」
と、部屋を出て行った。
セレンをみると、そんなに驚いてないみたい。
寝る準備に取り掛かり、ベットに剣と一緒に入ってる。
何か喋りかけるように…
若者よ、順応力が高すぎる…
応援ありがとうございます!
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