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君のために

隠し事

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 はつが夕飯を包んでくれて持たせてくれた。
 「白斗はくと君に食べさせてあげて。私からのほんの気持ち。」 
 「昔話を聞いてさ、お母さん僕じゃなかった?」
 「直也なおやを産んだのは私だから必然的に私が母親でしょう?だから母親らしいくいたいと思ったの。」
 「だから、髪も伸ばして、女みたいな服を着出したのか」
 知らなかったとてんが言う。
 「そう。直也が小学生に上がるまでは男高じゃなくて、敷地外で過ごしてたでしょう?男2人が子供育ててはなんって騒がれたくなかったのよ。」
 「そんな話をされるとさ、どんどん質問が出てくるんだけど・・・」
 「なんでも質問していいわよ。でも、そろそろ帰った方がいいんじゃない?」
 時計を見るとそろそろ19時になるところだった。
 「じゃあ、最後にどうして男高から出れたの?だって男高で働くって言う条件だったんでしょう?」
 「・・・まぁ、来るよな。」
 「お父さん?」
 「そんなこと、また後で良いわよ!今は白斗君のこと。」
 「お母さん!」
 「ほらほら、帰った帰った。」
 「な、なんでも聞いて良いって言ったのお母さんじゃん。」
 背中を押されて玄関まで来た。
 「それはまた今度ね。」 
 「じゃ、あ明日。」
 「だから、貴方は私達の話よりも白斗君を優先しなさい。まだ貴方達にはやることがあるでしょう?」
 手を振り、もう帰れというように見送る。

 両親の家を出て、自分の家に向かう。

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