上 下
123 / 263
最後の選択

息子?

しおりを挟む
 「あ、あの!お名前聞いてもいいですか?」
 前を歩いでいる先生に白斗はくとが聞く。
 「そんなことより、今は、君の発情を抑えるのが先です。」
 扉を開けて白斗を中に入れる。
 「ここは・・・」
 「私の研究室です。さぁ、あのベット上に横になってください。暑いでしょう。苦しいでしょう」
 (手術室みたいだな。)と白斗は思った。

 ベットに寝転がった白斗は準備を始めていた先生の方を見る。後ろ姿がどこか懐かしい気持ちになった。

 「まずはこの薬を飲んでください。楽になれますよ。」
 寝たまま飲めるようコップに長いストローがついていた。薬を口に含み、水で流し飲んだ。
 「すぐきいて来ますから。」
 「はい・・・ありがとうございます。」


 「どうです?きいて来ましたか?あれ?・・・・。白斗はまだまだ子供だな。」

 「で、報酬は?」
 「来ていたのか。嫌だな。そんなすぐ金の話なんって男嫌われるよ。友達を裏切って、ねぇ~。直也なおや君にとってはなんじゃないの?」
 「そんなことないだろう。早くしてよ。ここにいたらバレるから。」
 「・・・来週支払うよ。それまで待っていなさい。。」
 「チッ。俺はお前の息子じゃねぇ~。それより白斗の方が可愛いんでしょう。2度と俺を息子なんって呼ぶんじゃねぇーぞ。俺の父親は1人だけだからな。」
 「分かってるよ。からかっただけ。お前は白斗以下だからな。去れ。」
 「来週ちゃんとしろよ。」

 そう言って姿は見せなかった人影が消えた。


 「えぇ、そうです。私の可愛い可愛い可愛い可愛い息子白斗。よく言うじゃないですか、好きなことには意地悪したくなると。暴力もその1つです。直也君は知らないみたいですけど、白斗は家で何回も俺と体の関係を持っていますもんね。ほらここの可愛いちいさな乳首で、ここの滑らかな太ももで、この可愛い唇で、はぁぁぁ忘れられるはずがない。」

 白斗の体を触り回り、独り言を呟く。

 「発情を止めたとて俺は白斗にならいついかなる時欲情しますよ。さぁ、昔からのように白斗には俺のおもちゃになっていただきます。」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

灰かぶりの少年

BL / 連載中 24h.ポイント:71pt お気に入り:66

悪役令息の義姉となりました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:23,062pt お気に入り:1,336

悪女と呼ばれた死に戻り令嬢、二度目の人生は婚約破棄から始まる

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,990pt お気に入り:2,473

ある公爵令嬢の生涯

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:4,306pt お気に入り:16,124

毒花令嬢の逆襲 ~良い子のふりはもうやめました~

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:105,372pt お気に入り:3,120

好きになって貰う努力、やめました。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,797pt お気に入り:2,186

処理中です...