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最後の選択

大事な

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 真斗まさと鵺瀬やせに時間をあげることにした。鵺瀬から視線を外して、近くにあった椅子にドガっと座った。足を組み偉そうに鵺瀬に視線を戻した。

 「白斗はくとごめん。寝てて良いって言ったのに、起きてる?・・・起きてるよ。夜丘やおか、やっぱり何かあったんだね。夜丘教えて・・・・・・

 「お母さん。白斗は会うかな?」

 鵺瀬と白斗が話している時、直也なおやはつに聞いた。考えるポーズをして「う~ん」と唸った。
 「白斗君のトラウマの限度によるかな。」
 「限度?」
 「白斗君が真斗に対して、どんなトラウマか、顔を見ただけで、恐怖の対象になるのか名前を聞いただけで恐怖の対象になるのか声を聞いただけで恐怖の対象になるのかどれかによる、もしくはトラウマ自体ないって可能性もあるわ。」
 「なかったら会えるかもってことね。」
 「そうなるわね。・・・直也。白斗君を見ているだけでも良いけど、貴方にはもう1人大事ながいるんじゃない?」
 葉が指をさす。直也もそれに続いて見る。そこには涙を流しながら膝をついている円堂えんどうがいた。
 「円堂君を許してあげたら?円堂君は白斗君を殺そうとしてない。本当はしようと思ったんだろうけど、彼には出来ない理由がある。それを友人である直也がちゃんと聞くべきじゃない?」
 「・・・そうだね。俺がちゃんと話を聞くべきだ。」

 直也は心配そうに鵺瀬を見てから円堂に近づいた。
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