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賭け
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バリッ バリッ バリッ
「……」
15歳になった王子坊ちゃんは、私のおやつのソフトサラダ煎餅を、私のソファで食べている。
ドリンクホルダーには緑茶っぽい希少茶の入った湯呑みが置いてある。それにも手を付けた。
「ズズズズズーッ ゴクン あちっ」
「いい加減に私のソファに座って私のおやつやお茶を奪うの止めてくれる?」
「同じソファを俺用に作ってくれたらいいだろう。いつまでもおまえが用意しないから仕方なくコレに座っているんだよ」
「じゃあ王宮に届けさせるので、そっちで永久に座っていて」
「なんでだよ。ここに置けよ」
「何で王子坊ちゃんの席をうちに作らなくちゃいけないのよ」
「王子御免状をもらったんだろう?俺の世話はいわば王命だ」
「世話係じゃなくて友人。友人なら友人の物は取らないし困らせたりしない」
「それより、俺の部屋は完成したか?」
「“それより”で片付けないで欲しいんだけど。それに何でうちに王子坊ちゃんの部屋を用意しなくちゃならないのよ」
「泊まるから。おまえの部屋でもいいんだけどさ、子爵がうるさいからさ」
「それはそうだ。
そもそも王子様なら子爵家に外泊なんて許されないでしょ?」
「父上がいいって言った」
「はぁ…陛下は相変わらず王子坊ちゃんに弱いんだから」
「……成長止まったか?」
「マジで帰れ」
「…なあ。来年お披露目があるんだけどさ」
「何の」
「誰のだな。俺だよ」
「頑張って」
「エリシアも来いよ」
「え~嫌だ」
「何でだよ。そこは“喜んで伺います”だろう」
「やだぁ。堅苦しいの無理ぃ」
「おまえ…俺の前でソファに横になるなって言っただろう」
「見なきゃいいじゃん。王宮にいなよ」
「来いよ」
「い・や・だ!」
「エリシア」
「…何」
「受け取れ」
王子坊ちゃんはシュッと何かを投げて私のお腹の上に着地させた。
「何コレ」
「父上からだ」
封筒を開けて中身を見ると
「ちょっと!返す!」
「駄目だ。もう見ただろう?
父上からの招待状を無視したら分かってるよな?」
「大丈夫。私はもらっていないから」
招待状を封筒に戻して立ち上がり、王子坊ちゃんの前まで行くと彼の膝の上に置いた。
すると彼は私の手首を掴んだ。
いつの間にこんなに力強くなったんだろう。
「マジで来い」
「……」
「頼む」
「分かった」
「あと、もう名前で呼べよ」
「ヴシラス」
「ヴラシスだよ!」
「知ってる」
「っ!おまえなぁ!」
「おまえって言わないで。エリシアお嬢様って呼んで」
「何で王子が呼び捨てで おまえがお嬢様呼びなんだよ」
「上下関係」
「俺が上だろう」
「実質は私が上」
「俺の方が歳上だからな」
「歳上らしさ無いし」
「来年学園だろう?面倒見てやるからな」
「え?行かないよ?」
「貴族なら借金してでも行くだろう」
「義務じゃないし、学園を出ていないと嫁入り先が無いとか関係ないし。私 跡継ぎだし学園で習うことはもう終わってるし」
「え?」
「とっくに終わっているのに何を習えと?」
「せ、選択科目はさすがに終わってないだろう?」
「弓」
「弓!?」
「多分 弓だけだったら銀の翼に入れるよ」
「は?銀の翼!?」
銀の翼とは、国王陛下親衛隊。近衞騎士の中でも超エリートだ。
「うん。例えば、ここから門までの距離なら人の頭の大きさなら余裕で射抜けるし」
「は?」
「多分見えたなら眼球射抜ける。視力次第かな」
「マジ?」
「マジ」
「何だよそれー!」
まあ、風次第だけど。
「何で怒るのよ」
「何で刺繍とかにしておかないんだよ」
「私に刺繍は要らないから。初等学園でやったし」
初等学園とは貴族の子が通う小中学校のようなもの。10歳からの4年制で男女で校舎が違う。そこでは貴族の子としての基本教育を行う。マナーの他に貴族が嗜みそうなことを授業にしている。
ヴラシスは王族だから通えなかった。散々通いたいと駄々をこねたらしいけど。
今、王子坊ちゃんが言っているのは王立学園。高校みたいなもの?ここでやっと学問の登場だ。学費を払えば平民でも通える。つまりお金が無ければ貴族でも通えない。その場合は学費無料の特待生を狙うらしい。入試で3教科各80点以上の者は特待生になれるけど、卒業試験の順位が悪ければ学費は返金しなくてはならないし、無事卒業しても国が命じた職業に5年勤めなければ学費の返金を求められる。まぁちゃんとお給料は支払われるわけだし就職保証だから平民は嬉しいよね。だけど貴族はそうでもない。どこに配属されるか分からないから。貴族だからと油断してはならない。人手不足の職場に充てがう傾向があるとパパが言っていた。
学園に通う目的は様々だ。学ぶために通うより出会いを求めて通う貴族が多いらしい。
「弓も要らないだろう」
「要る。頻繁に屋敷に不法侵入してくる奴がいるから。名前まで分かっているんだよね。ヴラシスっていう前科1200犯超えの不届者がいるから、いつか役に立つと思ってやってみた」
「今、王子暗殺予告をしたな!」
「暗殺じゃないよ。正当防衛だし」
「おまえには王子御免状があるけど、俺は子爵家永久入館証があるからな!」
「いや、無いし。発行されてないじゃん。どこよ、見せてよ」
「…なあ。学園に通えよ」
「絶対に嫌」
「何で」
「面倒くさいこと極まりない」
「女友達を作ろうとは思わないのか?」
「作るなら男友達かもね」
「は!? 俺がいるから男はいらないだろう」
「ヴラシスは我儘な弟みたいなものじゃない。他の男と友達以上恋人未満みたいな微妙な関係を楽しみたいわね。でも行かないけど。
それよりゼノン卿はまだ戻らないの?」
「ゼノンはアイリスの護衛騎士になったよ」
「なんで王女に取られちゃうのよ」
「おまえがゼノンの筋肉を触るから移動させたんだよ」
「チッ 余計なことを」
「エリシア…俺はおまえと学園生活を送りたい」
「じゃあ留年してくれるの?」
「え?」
「自分が一緒に通いたいからって 嫌がる私を通わせておいて、先に卒業するってあり得ないんだけど」
「……」
「何でいつも私が折れなくちゃいけないの?」
「それはっ…………悪いと思ってる」
「本当に?」
「少し」
「何で少しなのよ」
「エリシア」
「見返りは?」
「希望はあるのか?」
「やっぱりいい。ヴラシスに手に入れられるものじゃないし。選択科目は何?」
「剣術」
「そうね。1年の最終試験後、剣術学年1位を取れていたらいいよ。怪我無しでね」
「俺の学年は騎士団長の息子もしいるし強い奴が何人かいるんだが」
「じゃあ諦めて」
「1位かぁ~」
「私も入試受けなくちゃいけないから、どうするかは今月中に決めて」
「剣術だけ?」
「だけ」
「分かった。やるよ」
「怪我無しだからね」
「頑張るよ」
それからヴラシスは訪問の回数を減らした。
「……」
15歳になった王子坊ちゃんは、私のおやつのソフトサラダ煎餅を、私のソファで食べている。
ドリンクホルダーには緑茶っぽい希少茶の入った湯呑みが置いてある。それにも手を付けた。
「ズズズズズーッ ゴクン あちっ」
「いい加減に私のソファに座って私のおやつやお茶を奪うの止めてくれる?」
「同じソファを俺用に作ってくれたらいいだろう。いつまでもおまえが用意しないから仕方なくコレに座っているんだよ」
「じゃあ王宮に届けさせるので、そっちで永久に座っていて」
「なんでだよ。ここに置けよ」
「何で王子坊ちゃんの席をうちに作らなくちゃいけないのよ」
「王子御免状をもらったんだろう?俺の世話はいわば王命だ」
「世話係じゃなくて友人。友人なら友人の物は取らないし困らせたりしない」
「それより、俺の部屋は完成したか?」
「“それより”で片付けないで欲しいんだけど。それに何でうちに王子坊ちゃんの部屋を用意しなくちゃならないのよ」
「泊まるから。おまえの部屋でもいいんだけどさ、子爵がうるさいからさ」
「それはそうだ。
そもそも王子様なら子爵家に外泊なんて許されないでしょ?」
「父上がいいって言った」
「はぁ…陛下は相変わらず王子坊ちゃんに弱いんだから」
「……成長止まったか?」
「マジで帰れ」
「…なあ。来年お披露目があるんだけどさ」
「何の」
「誰のだな。俺だよ」
「頑張って」
「エリシアも来いよ」
「え~嫌だ」
「何でだよ。そこは“喜んで伺います”だろう」
「やだぁ。堅苦しいの無理ぃ」
「おまえ…俺の前でソファに横になるなって言っただろう」
「見なきゃいいじゃん。王宮にいなよ」
「来いよ」
「い・や・だ!」
「エリシア」
「…何」
「受け取れ」
王子坊ちゃんはシュッと何かを投げて私のお腹の上に着地させた。
「何コレ」
「父上からだ」
封筒を開けて中身を見ると
「ちょっと!返す!」
「駄目だ。もう見ただろう?
父上からの招待状を無視したら分かってるよな?」
「大丈夫。私はもらっていないから」
招待状を封筒に戻して立ち上がり、王子坊ちゃんの前まで行くと彼の膝の上に置いた。
すると彼は私の手首を掴んだ。
いつの間にこんなに力強くなったんだろう。
「マジで来い」
「……」
「頼む」
「分かった」
「あと、もう名前で呼べよ」
「ヴシラス」
「ヴラシスだよ!」
「知ってる」
「っ!おまえなぁ!」
「おまえって言わないで。エリシアお嬢様って呼んで」
「何で王子が呼び捨てで おまえがお嬢様呼びなんだよ」
「上下関係」
「俺が上だろう」
「実質は私が上」
「俺の方が歳上だからな」
「歳上らしさ無いし」
「来年学園だろう?面倒見てやるからな」
「え?行かないよ?」
「貴族なら借金してでも行くだろう」
「義務じゃないし、学園を出ていないと嫁入り先が無いとか関係ないし。私 跡継ぎだし学園で習うことはもう終わってるし」
「え?」
「とっくに終わっているのに何を習えと?」
「せ、選択科目はさすがに終わってないだろう?」
「弓」
「弓!?」
「多分 弓だけだったら銀の翼に入れるよ」
「は?銀の翼!?」
銀の翼とは、国王陛下親衛隊。近衞騎士の中でも超エリートだ。
「うん。例えば、ここから門までの距離なら人の頭の大きさなら余裕で射抜けるし」
「は?」
「多分見えたなら眼球射抜ける。視力次第かな」
「マジ?」
「マジ」
「何だよそれー!」
まあ、風次第だけど。
「何で怒るのよ」
「何で刺繍とかにしておかないんだよ」
「私に刺繍は要らないから。初等学園でやったし」
初等学園とは貴族の子が通う小中学校のようなもの。10歳からの4年制で男女で校舎が違う。そこでは貴族の子としての基本教育を行う。マナーの他に貴族が嗜みそうなことを授業にしている。
ヴラシスは王族だから通えなかった。散々通いたいと駄々をこねたらしいけど。
今、王子坊ちゃんが言っているのは王立学園。高校みたいなもの?ここでやっと学問の登場だ。学費を払えば平民でも通える。つまりお金が無ければ貴族でも通えない。その場合は学費無料の特待生を狙うらしい。入試で3教科各80点以上の者は特待生になれるけど、卒業試験の順位が悪ければ学費は返金しなくてはならないし、無事卒業しても国が命じた職業に5年勤めなければ学費の返金を求められる。まぁちゃんとお給料は支払われるわけだし就職保証だから平民は嬉しいよね。だけど貴族はそうでもない。どこに配属されるか分からないから。貴族だからと油断してはならない。人手不足の職場に充てがう傾向があるとパパが言っていた。
学園に通う目的は様々だ。学ぶために通うより出会いを求めて通う貴族が多いらしい。
「弓も要らないだろう」
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「暗殺じゃないよ。正当防衛だし」
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「剣術」
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「じゃあ諦めて」
「1位かぁ~」
「私も入試受けなくちゃいけないから、どうするかは今月中に決めて」
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