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7 俺の過去と愛と欲情
7ー3 子山羊
7ー3 子山羊
俺は、ラーが恋しかった。
あの優しい、温もりが俺には、必要だった。
俺は、ノオザの木に魔力を与えるときに幹に額を押し付けて目を閉じた。
『サミシイ?カナシイ?』
ノオザの木が俺に訊ねたので、俺は、頷いた。
俺は、陛下に抱かれるまで知らなかった。
愛されること。
その温もりを。
知らなければ、よかった。
俺は、涙が溢れてくるのを止められなかった。
知らなければ。
失う悲しみも苦しみもなかったのに。
ごうっと音がしてノオザの木が枝を揺らせた。
俺が上を見上げると、すぐ上になった実がぷくっと膨らんでいた。
何かが蠢いているのがわかって俺は、ぎょっとしていた。
な、なんだ?
考える間もなく実は弾けて、ふわりとそれは、俺の前へと漂ってくる。
それは、濡れていて弱々しい声を上げていた。
俺は、それを受け止めるとすぐに部屋へ戻った。
最近、俺の部屋付きのメイドになったクルルという少女に頼んで大きめの桶を用意してもらいそこに魔法でお湯をはると俺は、その何かを洗い清めた。
「めぇ・・」
弱々しく声を上げるそれを俺は、柔らかい布で拭いてやる。
毛が乾くとふわふわの白い毛並みに赤い瞳をしたそれは、よろよろと立ち上がり俺の方へと首を伸ばして俺の手をそっと舐めた。
うん。
これって、山羊?
でも、額に小さな角が1本はえてるし。
どうしたものかと俺が考えていると、部屋のドアが勢いよく開いてアーネストが顔を出した。
「そ、それ、は?」
「ああ」
俺は、ふかふかの子山羊の背を撫でながらアーネストに答えた。
「ちょっと、拾ったんだ。ここで飼いたいと思うんだけど」
「飼う?」
アーネストがぎょっとした様子で俺と子山羊を交互に見てから、震える声で告げた。
「それを?飼うんですか?」
あれ?
俺は、ベッドに腰かけた俺の膝の上に頭をのせて甘えている子山羊の頭を撫でながら目を瞬かせる。
これって、不味いのかな?
勝手に離宮で生き物を飼っちゃいけないとか?
「ダメかな?」
俺が聞くとアーネストがブンブン頭を振った。
「聖獣を飼うとか!あり得ませんから!」
はい?
聖獣?
俺は、膝の上に頭を置いて俺に懐いている子山羊を見た。
「聖獣?この子が?」
「そうです!」
アーネストがもう、限界ぽかった。
アーネストは、震えながら俺たちに近づいてくるとそっと子山羊に手を伸ばして触れようとした。
が、くるりと振り向いた子山羊がくわっと歯を剥いて噛みつこうとしたのでビクッと手をひいた。
子山羊は、何事もなかったかのように俺に可愛らしく甘えてきた。
いや!
二面性がありすぎだろうが!
俺は、ラーが恋しかった。
あの優しい、温もりが俺には、必要だった。
俺は、ノオザの木に魔力を与えるときに幹に額を押し付けて目を閉じた。
『サミシイ?カナシイ?』
ノオザの木が俺に訊ねたので、俺は、頷いた。
俺は、陛下に抱かれるまで知らなかった。
愛されること。
その温もりを。
知らなければ、よかった。
俺は、涙が溢れてくるのを止められなかった。
知らなければ。
失う悲しみも苦しみもなかったのに。
ごうっと音がしてノオザの木が枝を揺らせた。
俺が上を見上げると、すぐ上になった実がぷくっと膨らんでいた。
何かが蠢いているのがわかって俺は、ぎょっとしていた。
な、なんだ?
考える間もなく実は弾けて、ふわりとそれは、俺の前へと漂ってくる。
それは、濡れていて弱々しい声を上げていた。
俺は、それを受け止めるとすぐに部屋へ戻った。
最近、俺の部屋付きのメイドになったクルルという少女に頼んで大きめの桶を用意してもらいそこに魔法でお湯をはると俺は、その何かを洗い清めた。
「めぇ・・」
弱々しく声を上げるそれを俺は、柔らかい布で拭いてやる。
毛が乾くとふわふわの白い毛並みに赤い瞳をしたそれは、よろよろと立ち上がり俺の方へと首を伸ばして俺の手をそっと舐めた。
うん。
これって、山羊?
でも、額に小さな角が1本はえてるし。
どうしたものかと俺が考えていると、部屋のドアが勢いよく開いてアーネストが顔を出した。
「そ、それ、は?」
「ああ」
俺は、ふかふかの子山羊の背を撫でながらアーネストに答えた。
「ちょっと、拾ったんだ。ここで飼いたいと思うんだけど」
「飼う?」
アーネストがぎょっとした様子で俺と子山羊を交互に見てから、震える声で告げた。
「それを?飼うんですか?」
あれ?
俺は、ベッドに腰かけた俺の膝の上に頭をのせて甘えている子山羊の頭を撫でながら目を瞬かせる。
これって、不味いのかな?
勝手に離宮で生き物を飼っちゃいけないとか?
「ダメかな?」
俺が聞くとアーネストがブンブン頭を振った。
「聖獣を飼うとか!あり得ませんから!」
はい?
聖獣?
俺は、膝の上に頭を置いて俺に懐いている子山羊を見た。
「聖獣?この子が?」
「そうです!」
アーネストがもう、限界ぽかった。
アーネストは、震えながら俺たちに近づいてくるとそっと子山羊に手を伸ばして触れようとした。
が、くるりと振り向いた子山羊がくわっと歯を剥いて噛みつこうとしたのでビクッと手をひいた。
子山羊は、何事もなかったかのように俺に可愛らしく甘えてきた。
いや!
二面性がありすぎだろうが!
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