現役魔王が冒険者 ~最強の力で運命と戦う~

天々

文字の大きさ
4 / 16
世界冒険編/第一章

第四話 冒険者決闘

しおりを挟む

数時間後、すぐにルルは決闘場に呼び出され試合が始まる時だった。

「続いては、A級17位ルル・ヘイドシッタ対A級16位エヴィ・スヴォーロフの決闘です」

うぅ…緊張する…勝てるのかなぁ…けど…ディルの期待に応えないと!

「はじめっ!」

まずは魔法で相手の動きを封じるために!

水氷岩アイスロック!」

ルルは勝てるかな。帝達に比べたらハエくらいの強さしかないが、、あいつには多少だが期待しているからな…。せめて勝ってもらわんと困るぞ。

「なっ!」

エヴィの足は一瞬で凍ったが一瞬でアンチ魔法で溶かし、迫ってくる。

「お前は…まだ弱いなあ…!電撃砲グロスライズっ!」

「きゃあっ!?」

決闘場の壁にまでルルは吹き飛んだ。

「ぐ…ま、だ…」

「これで終わりだ、超電磁砲レールガン!」

青い光線がルル目掛け放たれそれは命中し爆発を起こした。

負けてしまっか…まだ早かったな…。

「勝者!エヴィ・スヴォーロフ!」

A級15位付近からはA級下位と比べ物にならないくらい飛躍的に強さが上がるって言うのは本当だったんだな。てか決闘か…してみたいものだ…

そうするとディルは主催者の元に近づく。

「すいません。私も決闘に出たいのですが」

ディルが主催者に声をかけると主催者は驚いた顔をする。

「ん…?んっ!?あ、あなたは冒険者新聞でみた…あ、あのG級3位っ!ディル・ヘッドロスタっ!?僭越ながらG級様に合う対戦相手が居ないため─」

「私に勝ったらG級3位という地位をやる…ということで決闘を開いてくれないか?」

「で、ですが…G級様とは言え、そのようなことは」

「私が責任を取る。頼んだぞ…」

数分後。

「え、えーと次試合にはG級3位!ディル・ヘッドロスタ様が参加致します。ご参加したいものは本部へ集合してください」

「G…G級!?」

決闘場聞いた全ての者がざわめく…。

決闘場に居るもので最高ランクの者でも、せいぜいA級5位くらい。S級、ましてやG級などは滅多に現れない。

「G級…?俺が行こうじゃねぇか…」

「ん…?」

それはさっきのA級16位エヴィだ。

「次の試合は!G級3位!ディル・ヘッドロスタ対A級16位エヴィ・スヴォーロフ!」

観客達は勝敗はもう分かっているという顔をしている。

「はじめっ!」

「俺はG級1位を目指す!だからお前は俺の土台になりやがれっっ、!」

魔法ではなく、腰にある剣をディルに振りかざす。

「遅い…覚醒リスクのない人間は永遠に地を這い蹲るのだ…っ!」

そこに落ちていた木の棒でエヴィの剣戟を止めた。

「なっ!?木の棒でっ!?」

周りの冒険者は格の違いを目にする。

「舐めるなぁ…!」

「剣筋が悪いな、貴様。もうやめにしようか…」

木の棒でエヴィの剣を吹き飛ばしたディル。

「私の勝ちだな」

「しょ、勝者!G級3位!ディル・ヘッドロスタ!」

「ま、まぁさすがにG級が勝つよな…」

ディルの強さに圧倒される冒険者たち。そんな中1人の少年は憧れを抱いた。

「か、かっこいい!僕もあんな風になって見たいなぁ…!」

それを節に冒険者たちも喋り始める。

「あれが…G級の強さ…」

「恐ろしいな…」



決闘場を離れ、王都のホテルに来た。

「1泊金貨1枚と大銀貨5枚って高すぎたろ…」

「しょうがない!王都だもん!」

「お前は金出さないからいいけどな、」

こう見えても、ディルは社会的にお金持ちである。月収はセサリオ聖貨1枚1000万円2枚という大金なのだ。これはG級の給与である。そして一般人がセサリオ聖貨を稼ぐには、約4~8年程もかかる。ためディルは大金持ちだ。

「だってA級とG級の給与全然違うじゃん!」

「まぁそうだけどよ…」



「ったく…B級冒険者はほんと使えないな…」

「そうだな。我々貴族の護衛たるものS級に任したいものだ」

王都の中心街にいるベータンスレイ王国貴族のアシュレティ伯爵とウルティマ伯だ。

「お前ら伯爵ごときにS級なんぞ、宝の持ち腐れだろう」

と行ってくるのはベータンスレイ王国貴族のヴェンヘルス公爵だ。

「ヴェ、ヴェンヘルス公!?な、なぜここに!」

ウルティマ伯は驚いた顔をする。

「王都のこんな場所に公がいるにはまぁ普通のことだろ」

これは普通じゃない。

「ま、まぁ…あなた方公爵様に置かれましてはS級が妥当でしょうね…」

「だから言っているだろ、お前ら伯爵はAもしくはB級で我慢せよと」

く…こいつめ…。いつか目にもの見せてやる…。とウルティマ伯は思う。

「ヴェンヘルス公。現在ここ王都にG級3位の者が居るという事です」

付き人が言う。

「そうか…」

G級…世界に3人しかいない最強と呼ばれる存在…どれだけ頼りになるものか…

「私はこれからアンフロート様に会いにいく。貴様らは、ここの掃除でもしとけ」

く、…くそがぁ…!!

ヴェンヘルス公は部屋を後にした。

ウルティマ伯が壁を叩きドン!という音が鳴る。

「そう怒るでない、ウルティマ。ヴェンヘルス公がおっしゃっていることは残念ながら本当のことだ。この貴族社会。我々貴族とて上級貴族の駒なんだから…」

「くそぉ……っ、」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

処理中です...