現役魔王が冒険者 ~最強の力で運命と戦う~

天々

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世界冒険編/第一章

第十四話 魔眼

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強風でSS級以外のものは全員吹き飛ぶ。

「うぁぁぁ!」

そして全員当たり前のように気を失った。

「これがG級の強さか…」

エスカーは認めざるおえない強さを目にする。

魔王マゼビル天啓極意アバドン

ディルガそれを唱えたが特に何も起きなかった。

「へっ!不発か!今がチャンスやな!」

SS級5位メルバ・ピオーネは調子に乗って魔法を唱えようとする。

「三帝属暴虐、必戦エンセン!」

メルバが唱えた瞬間。メルバはディルと逆の壁に吹き飛んだ。

「ぁ…」

そしてそのまま意識を失った。

そう天啓極意アバドンは発動者以外が魔法を発動した場合、その発動者に発動した魔法を付与するというものである。攻撃魔法なら発動者に攻撃するというものだ。

「なるほど、この強さ異例すぎる…」

「もう終わりにしようか、魔王マゼビル一斉ウラル

アリーナにいた冒険者全員が活動停止となった。

「これにておわりか…」

ロツェラは息を吸って言った。

「勝者ディル・ヘッドロスタ。こにより先にディルが発言していた再教育プロジェクトを承認。SS級からA2級までのすべての冒険者は交代制で高度育成機関にて1年以上の訓練を積むように。A1、B2、B1級は各地域の学舎でより励むように」

こうして、ディルの計画は1歩進んだ。



「ねぇ最高戦闘教官。貴方は酷い人ね」

「知ったもんさ、そっちが承諾したことだ。てか敬語はどうした副官」

「そんなもんしらなーい。貴方への怒りで敬語なんてしたくない」

アナスタシアは、副官に任命され直ぐに教育機関へ配属が決まったのが腑に落ちないらしい。配属と言っても教官ではなく生徒側だが。

「て言っても、その高度育成機関の教官を誰にするかだな、」

「そんなのあなた達G級様しかいないでしょ」

煽りを含めたように聞こえる。

「世界各地で発生してるあらゆる問題も対処しないといけないとなのにそれを教育の時間に割かなきゃいけないのは、、、」

「何言ってんのよ、それを命じたのは貴方自身でしょ、それにその心配はないわ。各国軍が、変わりをしてくれるって」

「へぇ…」

世界中で発生する問題とは迷宮攻略や、クエスト、未開の地の探検や、外交任務までもある。そして魔獣退治も。

「まぁ行ってこいよ」

「はいはい。あそれと、」

「何まだなんかあるの…」

ディルは面倒くさそうに言った。

「私がいない間、すこし階級の下の子になっちゃったけど、副官として来るからお世話も含めてよろしくお願いしますよ」

「はいはい」

そしてアナスタシアは部屋を後にした。



その約10分後。ノックがした。

「入れ」

「失礼します…。えっと…あの…アナスタシアさんの後任の副官として、えっと着任しました。A1級461位のルオン・ティークスターで、です…」

教官室に入ってきたのは、眼帯をした華奢な体格をした女子であった。

「G級3位ディルだ。副官として来たからには、頼むぞ」

ルオンは緊張していたようだが、今の言葉でますます緊張し、顔は暗くなっていく。

「まあそう緊張するな、君の前任なんてなんも仕事してないからな」

「そ、そう言われても…、」

「総監からは色々権限を付与されている。職権乱用するつもりは無いが、仕事の出来具合に応じて昇級するように命じられている。今回の組織は力だけでは無いからな。統率や管理力なども含まれる。俺は君には才能があると感じている」

その言葉を聞き、ルオンは少し安堵の顔をした。

「さ、才能ですか…!?」

「あぁ。その左眼。審判ノ眼ジャスティナだろ?」

「…、はい…。なぜ分かるのです…?眼帯して瞳の色も隠しているのに…」

「わかるものはわかる。しかし何故隠す?」

単純な疑問を、ルオンにぶつける。

「…私の生まれた町。ブロスでは魔眼持ちは、差別されるのです。私は8歳の頃に魔眼が現れ始めました。そしたら…親や…友達…みんなにも虐められたりされて…」

下を向き、涙目になるルオン。

「そうか、それはつらい過去だ。しかし、俺はそんなことは思わないがな。魔眼は綺麗だ。その審判ノ眼ジャスティナもな」

顔を上げ、驚いた顔をするルオン。

「ほ、ほんとですか…?」

「あぁ。見てみろ、俺も魔眼持ちだ。しかも両眼」

ディルは両眼魔眼という極めて稀な魔眼持ちである。魔王というのもあるからである。左眼は《轟神悲願ウィルト》右眼は《死滅眼デライト》。どちらも赤く魔眼持ちにしかその差は分からない。

「ディルさんの目は誰が見ても綺麗って言うでしょうね」

「君の黄色い瞳も綺麗だろう」

「あ、ありがとうございます…」

少し照れくさそうに言う。

「っま、仕事に取り掛かろうか」

ディルは分厚い書類の束をルオンに渡す。

「ひゃー…大変そう…、で、でも頑張ります!」

「その意気だ」



数日後。ディルは中央学舎のあるセントリリシア帝国の郊外をブラブラしていた。今日は休講日である。

今日は随分街が賑やかだな。

「ん?」

ディルは新聞を手にする。

聖女ルフォナ・アーティファクト様。帝国サンペルトクルクに来訪。

聖女…か。
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