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1章 家族との別離(前世)
1話 異世界転生したのに、本人は気づいていません
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ある貴族の屋敷にて、1人の女の子が窮地に陥っている。
家族の中でも、自分だけが10歳で受けられる祝福の儀にて、何の才能も授けられなかったのだ。両親、祖父母はこれに激怒し、女の子に何度も暴力を振るう。女の子は必死に頑張るからと訴えるものの、その言葉を聞く者は誰1人おらず、3日後には最悪の手段が取られることとなる。
女の子は屋敷の地下へと無理矢理移動させられると、そこには大きな魔法陣が用意されており、陣の中心には一人用の見窄らしい牢が設置されている。彼女は両親の手により、その牢へと強制的に入れられる。この時点で、彼女の心は崩壊寸前となっていたため、反抗する気力も残されていなかった。
「あなた、この転移魔法陣、きちんと機能するのかしら?」
「案ずるな。こういう時のために、メンテナンスは週一回必ず実施している。転移先は霊峰スムレット、川の上空に転移させ落下させることで、我が家の穢れを洗い落とす」
「スムレット山?」
「そうだ。2ヶ月前、辺境都市リリアムの街に新規オープン予定となるレストランへ視察に行った際、店の連中から聞いただろう?」
「ああ、【穢れが発生した時は、霊峰で洗い流せ】という言い伝えですね。その話を聞いた時、霊峰のくせに魔物も出るのと驚いたものです」
「この際、迷信でも構わんさ。我が家にとって、あの子は汚点だ。その穢れを霊峰で洗い落とす。魔物がいれば、死体も残らん」
「あらあら、実の娘に対して酷い言い様ね」
「君も人のことを言えんだろう。さあ、陣を起動させるから下がりなさい」
「ええ、そうさせてもらうわ」
先程まで妻に優しく接していた父親が、娘を見るなり、不愉快そうな顔を浮かべる。
「お前には期待していたのだが、まさかの無能者とはな。我が家に、無能はいらん。せめて、その穢れを霊峰で洗い落とし、魔物に食われて、今の生を全うすることだ」
女の子には、反抗する気力も残っておらず、心が壊れたのか、ただ一点を見つめるだけ。そして、魔法陣が起動すると、女の子のいる中心だけが光り輝き、彼女の姿はどこにも見当たらなくなってしまう。
「あなた、確率は低いけど、あの山の中で生き残り、街へ辿り着く可能性もあるわよ?」
「心配するな。既に、我が家の暗部に命令している。【見つけ次第、殺せ】とな。暗部の捜索で見つからない場合は、死んでいるということだ」
「あら、抜かりないのね。我が家に、無能者はいらないし、存在してもいけないもの」
転移魔法陣の光が失われていく中、2人の男女は、これで家も安泰だと思ったのか、ほくそ笑んでいた。
○○○
「う…う~ん」
身体中が痛い。
小学校の夏季講習の合間を使って、家族と一緒にキャンプに行って、川でいっぱい泳いで、夕食もお腹いっぱい食べて、コテージでみんなと寝ていたはず……その後……そうだ…地面からゴオオって変な音が聞こえたと思ったら、土や水がいっぱい家の中に入ってきて、私と弟だけ外に押し流されたんだ。
咄嗟に弟の手を繋ぎ離れ離れにはならなかったけど、外は豪雨で暗い闇の中をどんどん流されていき、途中から川に入ってしまったのか、水の流れがどんどん激しくなっていった。身体中があちこち痛いけど、私はそれでも諦めず、なんとか水面へと這いあがり、弟だけでもあの大きな板の上に載せようと必死にもがき成功させたのはいいけど、その直後に突然背中から痛みが走って……あれ?
その後、どうなったのかな?
私は助かったの?
薄暗いけど、ここは森の中だわ。
あの状況で、どうやって助かったのだろう?
私は、ここから家へ帰れるのかな?
不安だけが、私の心を支配する。
なんだか、私の左側が妙に暖かい。
顔をゆっくり左に向けると、少し離れた場所に焚き火があり、知らない茶髪のおじさんが細い木々を火の中に入れ、消さないよう、勢いが大きくならないよう、火力を調節していた。
「お、気づいたようだな。体調はどうだ?」
優しい笑顔を私に向けていて、不思議と怖いという感じがしない。
「あの…ここは?」
私は起き上がろうとしたけど、身体中がズキズキと痛い。
「おっと、無理して起き上がるんじゃない。ハイポーションを飲ませたとはいえ、まだ身体中が傷だらけで、かなり痛いはずだ。明日には回復するだろうから、今は安静にしているんだ。それと、ここはスムレット山の樹海の中だ」
スムレット山? そんな山、日本にあったかな?
それにハイポーションって何?
「あの…」
「夜も、まだ深い。俺がずっと見張っておいてやるから、今は寝てろ」
おじさんが私の頭を優しく撫でてくれる。
この感覚、お父さんの撫で撫でと似てる。
なんだか…眠くなって…きた。
お父さん…お母さん…悠太…何処にいるの?
○○○
目覚めると、朝になっていた。
ゆっくり起きあがったけど、身体中から感じた痛みも、不思議と消えているわ。
あ、すぐ近くからいい匂いがする。
「おはよう、痛みはどうだ?」
このおじさんが、あの激流の中にいた私を助けてくれたんだ。
「大丈夫です。助けて頂きありがとうございます」
お礼を言うと、おじさんはニカっと笑ってくれた。
「はは、いいってことよ。それより、その格好じゃ色々と問題ありだから、横に置いてある俺の服を着るといい。お前さん用にサイズ調整しておいた」
そう言うと、おじさんは私から視線を逸らす。
私の近くに綺麗に折り畳まれた男性用の服が置かれている。
おじさんは、自分の服を私用に調整してくれたの?
それに、私の格好って…
「ホワアア~~~」
自分の格好を確認したら、服がボロボロで、殆ど下着状態だった。おじさんが、視線を逸らした意味をようやく理解できたよ。私は、慌てておじさんの用意してくれた服を着る。ゴワゴワしていて、着心地があまり良くないけど、今は服があるだけで嬉しい。ただ、一つ気になるのは、私の着ていた服と下着、こんなデザインだったかな? そもそも、パジャマで寝ていたはず、これはボロボロでわかりにくいけど、普段着用の服だよね?
「あの…服を着ました。用意して頂きありがとうございます」
おじさん、ずっと私から目を逸らしていたんだ。
お父さんから、『知らない男に話しかけられた時は絶対に警戒心を解くな』と言われていたけど、この人なら信じられるかな。
「少し大きいが、それなら大丈夫そうだな。靴に関しては、即席のもので悪いが、これを履いておいてくれ」
そうか、今の私は裸足だった。靴って言ってたけど…あ、これか。靴底が分厚い何かの革で、側面が薄い革に覆われてる。この紐を足首に巻いておけばいいのかな。私が履き終わると、おじさんは水の入ったコップを差し出してくれた。
「まずは水分補給だ。ずっと寝ていたから喉が渇いたろう? それを飲んだら、朝食にしよう」
「あ、ありがとうございます」
私は水を半分ほど飲み込む。
ああ…どうしてだろう?
コップ一杯の水だけなのに、それが身体中に染み渡る。
まるで、何日も水を飲んでいないかのような感覚だわ。
「丸一日眠っていたから、喉も乾くだろうさ。プラチナブロンドの髪も汚くなっているから、ここを出立する前に水浴びして、身体を綺麗にした方がいい」
水を全部飲もうと思い、再びコップを持ち上げた時に語られたおじさんの言葉に、私は手を止める。
プラチナブロンドの髪?
私の髪色は黒だけど?
洪水の泥水とかで、髪が変色したのかな?
「あの…鏡ってありますか?」
「鏡? え~と……、お、あったあった。最近じゃあ、身だしなみを気にする男の冒険者たちも増えているから、一応俺も購入しておいたんだ」
おじさんは、リュックの中から小さな手鏡を取り出した。
良かった、男の人でも手鏡って持ってるんだ。
女の子用と違って、シンプルなデザインだわ。
鏡を借りて自分の髪色を確認しようとしたら、知らない外国の女の子が映っていた。
この子…誰?
肩まであるプラチナブロンドの髪の毛で、目が碧眼。
年齢は私と同じ10歳くらいかな?
え……これって、もしかして私!?
家族の中でも、自分だけが10歳で受けられる祝福の儀にて、何の才能も授けられなかったのだ。両親、祖父母はこれに激怒し、女の子に何度も暴力を振るう。女の子は必死に頑張るからと訴えるものの、その言葉を聞く者は誰1人おらず、3日後には最悪の手段が取られることとなる。
女の子は屋敷の地下へと無理矢理移動させられると、そこには大きな魔法陣が用意されており、陣の中心には一人用の見窄らしい牢が設置されている。彼女は両親の手により、その牢へと強制的に入れられる。この時点で、彼女の心は崩壊寸前となっていたため、反抗する気力も残されていなかった。
「あなた、この転移魔法陣、きちんと機能するのかしら?」
「案ずるな。こういう時のために、メンテナンスは週一回必ず実施している。転移先は霊峰スムレット、川の上空に転移させ落下させることで、我が家の穢れを洗い落とす」
「スムレット山?」
「そうだ。2ヶ月前、辺境都市リリアムの街に新規オープン予定となるレストランへ視察に行った際、店の連中から聞いただろう?」
「ああ、【穢れが発生した時は、霊峰で洗い流せ】という言い伝えですね。その話を聞いた時、霊峰のくせに魔物も出るのと驚いたものです」
「この際、迷信でも構わんさ。我が家にとって、あの子は汚点だ。その穢れを霊峰で洗い落とす。魔物がいれば、死体も残らん」
「あらあら、実の娘に対して酷い言い様ね」
「君も人のことを言えんだろう。さあ、陣を起動させるから下がりなさい」
「ええ、そうさせてもらうわ」
先程まで妻に優しく接していた父親が、娘を見るなり、不愉快そうな顔を浮かべる。
「お前には期待していたのだが、まさかの無能者とはな。我が家に、無能はいらん。せめて、その穢れを霊峰で洗い落とし、魔物に食われて、今の生を全うすることだ」
女の子には、反抗する気力も残っておらず、心が壊れたのか、ただ一点を見つめるだけ。そして、魔法陣が起動すると、女の子のいる中心だけが光り輝き、彼女の姿はどこにも見当たらなくなってしまう。
「あなた、確率は低いけど、あの山の中で生き残り、街へ辿り着く可能性もあるわよ?」
「心配するな。既に、我が家の暗部に命令している。【見つけ次第、殺せ】とな。暗部の捜索で見つからない場合は、死んでいるということだ」
「あら、抜かりないのね。我が家に、無能者はいらないし、存在してもいけないもの」
転移魔法陣の光が失われていく中、2人の男女は、これで家も安泰だと思ったのか、ほくそ笑んでいた。
○○○
「う…う~ん」
身体中が痛い。
小学校の夏季講習の合間を使って、家族と一緒にキャンプに行って、川でいっぱい泳いで、夕食もお腹いっぱい食べて、コテージでみんなと寝ていたはず……その後……そうだ…地面からゴオオって変な音が聞こえたと思ったら、土や水がいっぱい家の中に入ってきて、私と弟だけ外に押し流されたんだ。
咄嗟に弟の手を繋ぎ離れ離れにはならなかったけど、外は豪雨で暗い闇の中をどんどん流されていき、途中から川に入ってしまったのか、水の流れがどんどん激しくなっていった。身体中があちこち痛いけど、私はそれでも諦めず、なんとか水面へと這いあがり、弟だけでもあの大きな板の上に載せようと必死にもがき成功させたのはいいけど、その直後に突然背中から痛みが走って……あれ?
その後、どうなったのかな?
私は助かったの?
薄暗いけど、ここは森の中だわ。
あの状況で、どうやって助かったのだろう?
私は、ここから家へ帰れるのかな?
不安だけが、私の心を支配する。
なんだか、私の左側が妙に暖かい。
顔をゆっくり左に向けると、少し離れた場所に焚き火があり、知らない茶髪のおじさんが細い木々を火の中に入れ、消さないよう、勢いが大きくならないよう、火力を調節していた。
「お、気づいたようだな。体調はどうだ?」
優しい笑顔を私に向けていて、不思議と怖いという感じがしない。
「あの…ここは?」
私は起き上がろうとしたけど、身体中がズキズキと痛い。
「おっと、無理して起き上がるんじゃない。ハイポーションを飲ませたとはいえ、まだ身体中が傷だらけで、かなり痛いはずだ。明日には回復するだろうから、今は安静にしているんだ。それと、ここはスムレット山の樹海の中だ」
スムレット山? そんな山、日本にあったかな?
それにハイポーションって何?
「あの…」
「夜も、まだ深い。俺がずっと見張っておいてやるから、今は寝てろ」
おじさんが私の頭を優しく撫でてくれる。
この感覚、お父さんの撫で撫でと似てる。
なんだか…眠くなって…きた。
お父さん…お母さん…悠太…何処にいるの?
○○○
目覚めると、朝になっていた。
ゆっくり起きあがったけど、身体中から感じた痛みも、不思議と消えているわ。
あ、すぐ近くからいい匂いがする。
「おはよう、痛みはどうだ?」
このおじさんが、あの激流の中にいた私を助けてくれたんだ。
「大丈夫です。助けて頂きありがとうございます」
お礼を言うと、おじさんはニカっと笑ってくれた。
「はは、いいってことよ。それより、その格好じゃ色々と問題ありだから、横に置いてある俺の服を着るといい。お前さん用にサイズ調整しておいた」
そう言うと、おじさんは私から視線を逸らす。
私の近くに綺麗に折り畳まれた男性用の服が置かれている。
おじさんは、自分の服を私用に調整してくれたの?
それに、私の格好って…
「ホワアア~~~」
自分の格好を確認したら、服がボロボロで、殆ど下着状態だった。おじさんが、視線を逸らした意味をようやく理解できたよ。私は、慌てておじさんの用意してくれた服を着る。ゴワゴワしていて、着心地があまり良くないけど、今は服があるだけで嬉しい。ただ、一つ気になるのは、私の着ていた服と下着、こんなデザインだったかな? そもそも、パジャマで寝ていたはず、これはボロボロでわかりにくいけど、普段着用の服だよね?
「あの…服を着ました。用意して頂きありがとうございます」
おじさん、ずっと私から目を逸らしていたんだ。
お父さんから、『知らない男に話しかけられた時は絶対に警戒心を解くな』と言われていたけど、この人なら信じられるかな。
「少し大きいが、それなら大丈夫そうだな。靴に関しては、即席のもので悪いが、これを履いておいてくれ」
そうか、今の私は裸足だった。靴って言ってたけど…あ、これか。靴底が分厚い何かの革で、側面が薄い革に覆われてる。この紐を足首に巻いておけばいいのかな。私が履き終わると、おじさんは水の入ったコップを差し出してくれた。
「まずは水分補給だ。ずっと寝ていたから喉が渇いたろう? それを飲んだら、朝食にしよう」
「あ、ありがとうございます」
私は水を半分ほど飲み込む。
ああ…どうしてだろう?
コップ一杯の水だけなのに、それが身体中に染み渡る。
まるで、何日も水を飲んでいないかのような感覚だわ。
「丸一日眠っていたから、喉も乾くだろうさ。プラチナブロンドの髪も汚くなっているから、ここを出立する前に水浴びして、身体を綺麗にした方がいい」
水を全部飲もうと思い、再びコップを持ち上げた時に語られたおじさんの言葉に、私は手を止める。
プラチナブロンドの髪?
私の髪色は黒だけど?
洪水の泥水とかで、髪が変色したのかな?
「あの…鏡ってありますか?」
「鏡? え~と……、お、あったあった。最近じゃあ、身だしなみを気にする男の冒険者たちも増えているから、一応俺も購入しておいたんだ」
おじさんは、リュックの中から小さな手鏡を取り出した。
良かった、男の人でも手鏡って持ってるんだ。
女の子用と違って、シンプルなデザインだわ。
鏡を借りて自分の髪色を確認しようとしたら、知らない外国の女の子が映っていた。
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