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本編
73話 アイリスの困惑 *改稿20251128
*アイリス視点
遅い。
トイレに行ったきり、2人が帰ってこない。
『アイリス、ユミルたちは今2階にいる』
これは、レパードからの念話ね。
覚えていると便利だから、トーイからスキル[念話]を教えてもらったけど、それがここで活きたわね。
というか、何故2階に?
もしかして、ファルナーク様のお母様と遭遇したのかしら?
そうなると、護衛やメイドが待機しているとはいえ、ここは2人だけの空間となるわね。
『レパード、ありがとう』
心同士での会話だから、相手に漏れることはないけど、ファルナーク様に悟られないよう気をつけましょう。
「どうしたのかな?」
急に黙ったものだから、不思議がっているわね。
こうして2人だけになったせいか、さっきまで流暢に話を進めてきたファルナーク様は緊張したのか、話し方が固くなっている。
ここまで当たり障りのない世間話で、場が進んでいたけど、2人になったせいで……変に意識して、話題が全然浮かんでこない。
そろそろ、こっちから仕掛けてみよう。
「ファルナーク様、尋ねるべきなのか、正直今でも戸惑いを感じているのですが、不敬を承知で言っても宜しいでしょうか?」
私の言葉に、ファルナーク様は若干の動揺を示す。
「構わないよ。何かな?」
多分、彼は私の質問を予想しているはずだ。殿下の誕生日会で出会った際、初対面の時点で、私は彼に苦手意識を持った。
何故なら、自分にはカーバンクルの加護があることを自慢し、スキル《反射》についても、ランクDまで扱えることを私に告げていたのだから。
あの時の口調は、今思い出しただけでもムカつく!!
こいつとは、もう2度と関わりたくないと思っていたけど、あの時に目をつけられていたのね。ただ、再会したら、以前の自慢口調はどこへやら……まあ、今の方が私的にはいいけど。
「性格、変わりました?」
「……」
笑顔のままダンマリですか。
「殿下の誕生日会で出会った時、ディオグランデ公爵家を守護する精霊やスキルのことで、色々と私や周囲の令嬢たちに自慢してましたよね。今回、その自慢を披露しないようですが、何故ですか?」
ユミルを見習い、ここはストレートに質問しましょう。
「あれは…私にとって黒歴史というか…」
しどろもどろになって言った反論が、黒歴史ですか。
「歴史に埋もれるのは、早過ぎませんか? まだ、半年も経過していませんよ?」
ここは公爵家。
私は、あなたの絶対的な領域にいる。
散々自慢してきたのに、それを披露しようともしない。
これって、何も言わない方が怪しまれるわよ。
「ああ…その…ちょっと色々あってね」
私から目を逸らすって、何かを隠しているのが丸わかり。公爵令息なんだから、そこは自分を制御してほしい。
「あの時、私以外にも、多くの令嬢がいました。披露できないとなると、まずいのでは?」
さて、どう切り返します?
彼は挙動不審な行動をとりながらも、覚悟を決めたのか、私をじっと見つめてくる。
「詳細は言えないが、実はあの後にちょっとした事件が起きてね。そのことがキッカケとなって、自分がどれだけ馬鹿で愚かな人間なのかを思い知った。もう、私は身分やスキル[反射]に頼らない。1人の人間として、君を口説く」
真剣な目…嘘は言ってないようね。
ほんと、性格変わり過ぎでしょ?
あの自慢野郎は、何処に行ったのよ?
こうなったら、ファルナーク様が善人なのか悪人なのかを、私自身が見極めて、お父様に報告しましょう。
そもそも、カーバンクルを100年間も閉じ込めていたのだから、この人たちが善人であっても許せないわ。そもそも、善人であるのなら、何故カーバンクルたちを解放しないのか、それを問い詰めてやりたい。
この人が本当に私を好きであったとしても、カーバンクルの事情を打ち明けてもらえるまでは信用できない。利用する形になるけど、デートしてやろうじゃないの。
「本気のようですね」
「当然さ」
まずは、この人の人間性を確かめる。
この人が私の何を見て好きになったのかを問いたいところだけど、私としては、言葉より行動で示してほしい。
内なる自分を少し出して、この人が私についてこれるかを試させてもらおう。私は子爵令嬢、身分差があるとはいえ、相手側が好きと言ってくれたのだから、その程度のことは許されるはずよ。
丁度、王都で観光したい場所がいくつかあるから、この人に案内してもらいましょう。
「学会の件、もう知っていますよね?」
「当然知っているよ。空魔石への魔力再充填、いくつか乗り越えるべき課題もあるけど、実現したら、革命が起こる。もしかして、王都の国立研究所へ行きたいのかな?」
仕事絡みの話をしたのに、嫌な顔を全くしていない。
私に対して、真摯に向き合ってくれている。
「いいえ、公私混同はしません。普通に、王都の観光を望みます」
ファルナーク様は私の意図を察したのか、急に顔を赤くする。
「それってつまり…デート?」
「端的に言えば、そうなりますね。貴方が私を知らないように、私も貴方を知りません。互いを深く知るためには、デートするのが一番でしょう?」
「い…いいのかい?」
良いと思っているから誘っているのだけど?
「研究のことは忘れて、私も楽しみたいのです。真剣に考えてくださいね」
私自身が公爵家に取り込まれないよう、注意深く行動しないといけない。
そこから、私は彼とデートスポットなどの話を交わしていく。黒歴史から生まれ変わったファルナーク様は意外に話し上手で、これまで出会ってきた令息や令嬢のように、自分本位に物事を語ろうとしない。
常に、私のことを第一に考え、王都の観光スポットについて色々と教えてくれたので、話を進めやすかった。決して、他者の話に合わせるだけの男ではなく、きちんと主義主張を進言してくるので、私としてもためになる。
……悔しいけど、楽しい話し合いだわ。
○○○
私にとって有意義な話し合いが終わる頃、部屋の中に香ばしい匂いが漂ってくる。これまでに嗅いだことのない食欲を刺激させる匂い、正体は何かしら?
好奇心に負けてしまい、私は不意に立ち上がる。
それは、ファルナーク様も同じのようね。
「こんな鼻腔を燻らせる匂いを嗅ぐのは初めてだ。料理長が母上のために、新規料理を創作しているのかもしれない」
そういえば、今夫人は体調を崩していると言っていたわね。
「でも、この匂いから推測するに、味も濃そうな気もしますが?」
「そうだね。でも、うちの料理長が、食欲の湧かない母上に合わない料理を提供するとは思えないな」
匂いが、どんどん濃くなってくる。
どんな料理を作っているの?
ああ、気になって仕方ないわ。
「「あ…」」
目が合うと、お互い笑ってしまう。
「行ってみようか?」
「はい」
厨房へ向かう途中、使用人たちも気になったのか、厨房へと向かう。ファルナーク様も注意することなく、皆と一緒に向かうと、前方に1人の女性がメイドの女性を連れて歩いているのだけど、歩き方がフラフラしている。
メイドが手伝おうとしているのだけど、女性がそれを断っている。
「母上!」
「あら、ファルナーク」
「体調が悪いのですから、あまり出歩くのは…」
「それが不思議なのよ。この匂いを嗅いでいると、不思議に力が湧くの。ああ、この料理を食べてみたいと思うのよ」
「え…ですが、味が濃そうな気もしますが?」
「私も同じ思いだけど、それでも食べてみたいと思うのよ」
この女性が、ルティーナ・ディオグランデ様。嫁いできた身だから血縁者ではないけど、何処まで事情に精通しているのかが問題ね。
弱い加護だって貰えているのだから、悪用していれば、カーバンクルたちも悪人判定して、復讐対象に入るでしょう。
「この様子だと、ユミルちゃんはラゴスに認められたようね」
「ユミルが!? あ、申し訳ありません。アイリス・カルバインです」
「あなたがアイリスちゃんね。私は、ルティーナ・ディオグランデ。ファルナークの母よ」
ルティーナ様はニコッと笑い、自身の名前を告げると、現在抱えている病気のため、ユミルが美味しい料理を作ってくれることになった経緯を説明してくれたわ。
あの子、お人好し過ぎるのよ。
相手は、カーバンクルを奴隷にした悪人の血縁者なのよ。とはいえ、私も2人と接したことで、本当に悪人なのか怪しんでいるけど。
皆で厨房に到着すると、料理人やユミル、シャロンたちが試食しているところで、全員が恍惚の表情を浮かべているのに絶句する。公爵家に仕える料理人たちは、その道のプロ、そんな人たちがユミルの考えた料理を絶賛しているわ。シャロンだって、子爵令嬢で料理の味には煩いはず、それなのにあんな表情を浮かべるなんて。
見ているだけの私たちは、つい唾を飲み込んでしまう。
そこからは、怒涛の展開だった。
ルティーナ様はユミルの料理を全て平らげたことで、顔色も良くなり、体調を回復させる。そして、ユミルが転生者であることを見抜いたけど、その情報を周囲に漏らさないよう、周囲に厳しい命令を課す。
『バラした者には、公爵家から制裁を下す』
それを聞いた使用人たちは、身体を震わせる。その様子から、ルティーナ様の言葉が本気であると窺える。実質、ユミルはディオグランデ公爵家から後ろ盾を得たようなものだけど、当の本人は微塵もその事に気付いていない。
今の公爵家は善人?
それなら、これまでカーバンクルを解放しなかった理由って何なの?
遅い。
トイレに行ったきり、2人が帰ってこない。
『アイリス、ユミルたちは今2階にいる』
これは、レパードからの念話ね。
覚えていると便利だから、トーイからスキル[念話]を教えてもらったけど、それがここで活きたわね。
というか、何故2階に?
もしかして、ファルナーク様のお母様と遭遇したのかしら?
そうなると、護衛やメイドが待機しているとはいえ、ここは2人だけの空間となるわね。
『レパード、ありがとう』
心同士での会話だから、相手に漏れることはないけど、ファルナーク様に悟られないよう気をつけましょう。
「どうしたのかな?」
急に黙ったものだから、不思議がっているわね。
こうして2人だけになったせいか、さっきまで流暢に話を進めてきたファルナーク様は緊張したのか、話し方が固くなっている。
ここまで当たり障りのない世間話で、場が進んでいたけど、2人になったせいで……変に意識して、話題が全然浮かんでこない。
そろそろ、こっちから仕掛けてみよう。
「ファルナーク様、尋ねるべきなのか、正直今でも戸惑いを感じているのですが、不敬を承知で言っても宜しいでしょうか?」
私の言葉に、ファルナーク様は若干の動揺を示す。
「構わないよ。何かな?」
多分、彼は私の質問を予想しているはずだ。殿下の誕生日会で出会った際、初対面の時点で、私は彼に苦手意識を持った。
何故なら、自分にはカーバンクルの加護があることを自慢し、スキル《反射》についても、ランクDまで扱えることを私に告げていたのだから。
あの時の口調は、今思い出しただけでもムカつく!!
こいつとは、もう2度と関わりたくないと思っていたけど、あの時に目をつけられていたのね。ただ、再会したら、以前の自慢口調はどこへやら……まあ、今の方が私的にはいいけど。
「性格、変わりました?」
「……」
笑顔のままダンマリですか。
「殿下の誕生日会で出会った時、ディオグランデ公爵家を守護する精霊やスキルのことで、色々と私や周囲の令嬢たちに自慢してましたよね。今回、その自慢を披露しないようですが、何故ですか?」
ユミルを見習い、ここはストレートに質問しましょう。
「あれは…私にとって黒歴史というか…」
しどろもどろになって言った反論が、黒歴史ですか。
「歴史に埋もれるのは、早過ぎませんか? まだ、半年も経過していませんよ?」
ここは公爵家。
私は、あなたの絶対的な領域にいる。
散々自慢してきたのに、それを披露しようともしない。
これって、何も言わない方が怪しまれるわよ。
「ああ…その…ちょっと色々あってね」
私から目を逸らすって、何かを隠しているのが丸わかり。公爵令息なんだから、そこは自分を制御してほしい。
「あの時、私以外にも、多くの令嬢がいました。披露できないとなると、まずいのでは?」
さて、どう切り返します?
彼は挙動不審な行動をとりながらも、覚悟を決めたのか、私をじっと見つめてくる。
「詳細は言えないが、実はあの後にちょっとした事件が起きてね。そのことがキッカケとなって、自分がどれだけ馬鹿で愚かな人間なのかを思い知った。もう、私は身分やスキル[反射]に頼らない。1人の人間として、君を口説く」
真剣な目…嘘は言ってないようね。
ほんと、性格変わり過ぎでしょ?
あの自慢野郎は、何処に行ったのよ?
こうなったら、ファルナーク様が善人なのか悪人なのかを、私自身が見極めて、お父様に報告しましょう。
そもそも、カーバンクルを100年間も閉じ込めていたのだから、この人たちが善人であっても許せないわ。そもそも、善人であるのなら、何故カーバンクルたちを解放しないのか、それを問い詰めてやりたい。
この人が本当に私を好きであったとしても、カーバンクルの事情を打ち明けてもらえるまでは信用できない。利用する形になるけど、デートしてやろうじゃないの。
「本気のようですね」
「当然さ」
まずは、この人の人間性を確かめる。
この人が私の何を見て好きになったのかを問いたいところだけど、私としては、言葉より行動で示してほしい。
内なる自分を少し出して、この人が私についてこれるかを試させてもらおう。私は子爵令嬢、身分差があるとはいえ、相手側が好きと言ってくれたのだから、その程度のことは許されるはずよ。
丁度、王都で観光したい場所がいくつかあるから、この人に案内してもらいましょう。
「学会の件、もう知っていますよね?」
「当然知っているよ。空魔石への魔力再充填、いくつか乗り越えるべき課題もあるけど、実現したら、革命が起こる。もしかして、王都の国立研究所へ行きたいのかな?」
仕事絡みの話をしたのに、嫌な顔を全くしていない。
私に対して、真摯に向き合ってくれている。
「いいえ、公私混同はしません。普通に、王都の観光を望みます」
ファルナーク様は私の意図を察したのか、急に顔を赤くする。
「それってつまり…デート?」
「端的に言えば、そうなりますね。貴方が私を知らないように、私も貴方を知りません。互いを深く知るためには、デートするのが一番でしょう?」
「い…いいのかい?」
良いと思っているから誘っているのだけど?
「研究のことは忘れて、私も楽しみたいのです。真剣に考えてくださいね」
私自身が公爵家に取り込まれないよう、注意深く行動しないといけない。
そこから、私は彼とデートスポットなどの話を交わしていく。黒歴史から生まれ変わったファルナーク様は意外に話し上手で、これまで出会ってきた令息や令嬢のように、自分本位に物事を語ろうとしない。
常に、私のことを第一に考え、王都の観光スポットについて色々と教えてくれたので、話を進めやすかった。決して、他者の話に合わせるだけの男ではなく、きちんと主義主張を進言してくるので、私としてもためになる。
……悔しいけど、楽しい話し合いだわ。
○○○
私にとって有意義な話し合いが終わる頃、部屋の中に香ばしい匂いが漂ってくる。これまでに嗅いだことのない食欲を刺激させる匂い、正体は何かしら?
好奇心に負けてしまい、私は不意に立ち上がる。
それは、ファルナーク様も同じのようね。
「こんな鼻腔を燻らせる匂いを嗅ぐのは初めてだ。料理長が母上のために、新規料理を創作しているのかもしれない」
そういえば、今夫人は体調を崩していると言っていたわね。
「でも、この匂いから推測するに、味も濃そうな気もしますが?」
「そうだね。でも、うちの料理長が、食欲の湧かない母上に合わない料理を提供するとは思えないな」
匂いが、どんどん濃くなってくる。
どんな料理を作っているの?
ああ、気になって仕方ないわ。
「「あ…」」
目が合うと、お互い笑ってしまう。
「行ってみようか?」
「はい」
厨房へ向かう途中、使用人たちも気になったのか、厨房へと向かう。ファルナーク様も注意することなく、皆と一緒に向かうと、前方に1人の女性がメイドの女性を連れて歩いているのだけど、歩き方がフラフラしている。
メイドが手伝おうとしているのだけど、女性がそれを断っている。
「母上!」
「あら、ファルナーク」
「体調が悪いのですから、あまり出歩くのは…」
「それが不思議なのよ。この匂いを嗅いでいると、不思議に力が湧くの。ああ、この料理を食べてみたいと思うのよ」
「え…ですが、味が濃そうな気もしますが?」
「私も同じ思いだけど、それでも食べてみたいと思うのよ」
この女性が、ルティーナ・ディオグランデ様。嫁いできた身だから血縁者ではないけど、何処まで事情に精通しているのかが問題ね。
弱い加護だって貰えているのだから、悪用していれば、カーバンクルたちも悪人判定して、復讐対象に入るでしょう。
「この様子だと、ユミルちゃんはラゴスに認められたようね」
「ユミルが!? あ、申し訳ありません。アイリス・カルバインです」
「あなたがアイリスちゃんね。私は、ルティーナ・ディオグランデ。ファルナークの母よ」
ルティーナ様はニコッと笑い、自身の名前を告げると、現在抱えている病気のため、ユミルが美味しい料理を作ってくれることになった経緯を説明してくれたわ。
あの子、お人好し過ぎるのよ。
相手は、カーバンクルを奴隷にした悪人の血縁者なのよ。とはいえ、私も2人と接したことで、本当に悪人なのか怪しんでいるけど。
皆で厨房に到着すると、料理人やユミル、シャロンたちが試食しているところで、全員が恍惚の表情を浮かべているのに絶句する。公爵家に仕える料理人たちは、その道のプロ、そんな人たちがユミルの考えた料理を絶賛しているわ。シャロンだって、子爵令嬢で料理の味には煩いはず、それなのにあんな表情を浮かべるなんて。
見ているだけの私たちは、つい唾を飲み込んでしまう。
そこからは、怒涛の展開だった。
ルティーナ様はユミルの料理を全て平らげたことで、顔色も良くなり、体調を回復させる。そして、ユミルが転生者であることを見抜いたけど、その情報を周囲に漏らさないよう、周囲に厳しい命令を課す。
『バラした者には、公爵家から制裁を下す』
それを聞いた使用人たちは、身体を震わせる。その様子から、ルティーナ様の言葉が本気であると窺える。実質、ユミルはディオグランデ公爵家から後ろ盾を得たようなものだけど、当の本人は微塵もその事に気付いていない。
今の公爵家は善人?
それなら、これまでカーバンクルを解放しなかった理由って何なの?
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