スキル『洗濯』の能無し悪役令嬢は、冷酷王太子殿下と虹染めに夢中〜無自覚溺愛に振り回されつつも、隣国は楽園です!〜

櫛田こころ

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第23話 神様ご登場再び

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「僕を呼んだ?」
「ひゃっ!?」


 びっくりしましたわ!! わたくしの耳元から素敵なお声をが聞こえたかと思えば……振り返ると、黒髪の男性がいらっしゃいましたもの。

 まだ一度しかお会いしていなかった、虹の瞳をお持ちの方……皆様がクロノ様とおっしゃる、『クロノソティス様』でしたわ。

 にこにこ笑顔が眩しいですが、お元気そうで良かったですわ。


「クロノ様……念話以外ですと、五年ぶりでしょうか?」
「そうだね、ギルディス。久しぶりだ」
「……五年??」
「そう。僕はこちらの時間軸だと五年も『狭間』に漂ってた。穢れを必要以上に、この子たちへ行き渡らないために」
「……まあ」


 わたくしとリデルがもう少し早く出会えれば、とも思いましたが。今が大丈夫であれば、後悔していても意味がありません。ちょっとだけ泣きそうになりましたが、気づかれたクロノ様がわたくしの頭を撫でてくださいました。


「大丈夫。ギリギリで間に合ったよ」
「……ようございました」
「君に与えたスキルは、僕との時間共有をじっくり選別する必要があったからね? リデルが見つけるまで、時間がかかったのはこちら側の都合もあったんだ。君を長らく苦しめてしまったのは、本当に申し訳ない」
「……いいえ、いいえ! 皆様に比べれば、そんな!!」
「はい。その台詞は自分を卑下する悪い癖だ。よくないよ?」
「……ですの?」
「うん。さて、僕のこの髪の穢れはもう少し時間をかけた方がいい。土壌問題込みで、リデルが飛ばしてしまった国布の穢れを浄化する方が優先だ」
「「え??」」


 リデル様と同時に声を上げてしまいましたが、クロノ様は苦笑いされているだけでした。


「国布の穢れを『百年分』は埋めたんだよ? 封印はまだしも、穢れ自体そのままにしておくのは良くない。せっかくの聖浄は出来ても、まだ洗濯から切り替えたばかりだからね? あ、申し訳なくないからね? 腐った人間たちなのは合ってるから」
「あ、はい……」
「その浄化を君が請け負う必要はないよ? そこは神側の都合だから」


 じゃね、とおっしゃってから、クロノ様はお姿を消されましたわ。食堂が少ししんみりしましたけれど……陛下が、お茶のお代わりを給仕に申し付けてから、話題を変えてくださいました。


「クロノ様のお言葉は、今気にしないでおこう。それより、我々は『穢れの選別』をする方が得策かもしれない」
「選別……ですの?」
「レイシア姫のスキルで、穢れ……と言うか、染料を『ほぐす』作業をお願いしたいのだよ。クロノ様はそれをお望みかもしれない」
「あ、それでこの頭巾が!」


 リデル様が驚くとおり、たしかに汚れは染料の『混ぜ過ぎ』だと思って移してみたのですけれど。それがたしかなら、何故クロノ様はわたくしの祖国は自分でなんとかするとおっしゃったのでしょう??
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