27 / 77
第27話 セレストの国王
しおりを挟む
立派な馬車が神殿へ音も立てずに着地にも驚きましたが。中から出てきた真っ黒い頭巾を被り、ローブも真っ黒の方々を見て……わたくし、驚き過ぎてリデル様の後ろへと隠れてしまいましたわ。
「ああ、レティ。驚くのも無理ないか」
リデル様からは安心して良いと、頭を軽く撫でていただけましたが……この方々は敵でないのがわかると、少しだけほっと出来ましたわ。
ですと、おそらくこの方々は。
「ああ、驚かせたようだね? 我らはイリス=セレスト国の者だ。故あって、こんな黒ずくめなのはお許しいただきたい。レディよ」
やはり、ライオス様が普段いらっしゃると言うセレスト国の方々。殿方はこちらの陛下と……たしかご兄弟でいらしたはず。長子がアーストを、次子がセレストを継承されるとお聞きしてますわ。
ですが、何故真っ黒な服装でいらっしゃるのでしょう? 汚れの件があるにしても、白で良いのでは??
「いえ、申し訳ありませんでしたわ。わたくし、レイシア=ファンベル=ラディストと申します。殿下にはレティと呼んでいただいておりますが」
「…………え? リデルがそんな呼び方を?」
「はい?」
「……叔父上」
「いやいや、だって? 女性嫌いのお前がわざわざ……ううむ、良い兆しではあれ」
どうやら、リデル様がわたくしへの呼び方が少しおかしいようです? 愛称としては別段……だと思っていましたが、セレスト国の陛下には可笑しく見えてしまったようです。
「まあ、本当?? たしかに愛らしいお嬢さんではあるけど。今の架け橋を染め上げるのにも助力してくださったのなら、リデルとしては好印象も仕方ないでしょう」
「お母様? リデルを褒めているのか貶しているのかわからないじゃない」
馬車の中にはまだどなたかいらしていたようで。陛下と同じ真っ黒い衣装の方と、水色のウェーブが可愛らしい女性が出てこられましたわ。リデル様を呼び捨て……と言うことは、従姉妹様でしょうか?
わたくしと目が合いますと、王女様……はダッシュでこちらに詰め寄り、リデル様ではなくわたくしの手を長手袋の手で掴んでくださいました。
「……アディルカ」
「可愛い! 可愛いお嬢さんだわ!! え、ほんとにあの汚れというか穢れを落として下さったの?? しかも、女嫌いのリデルがわざわざお迎えに行くだなんて!!」
「……えぇ、と?」
「あら、ごめんなさい? この堅物の従姉妹、セレストでは第一王女のアディルカと言うの。呼びにくいようなら、アディでもルカでもいいわ」
「あ、はぁ……」
身内にもあまりいませんでしたが、王女様でもハキハキした物言いで勇ましく見えますのね? ちょっとだけ、砂糖菓子のようなイメージを持っていましたが……元気な方なので、印象はいいですわ。
「ああ、レティ。驚くのも無理ないか」
リデル様からは安心して良いと、頭を軽く撫でていただけましたが……この方々は敵でないのがわかると、少しだけほっと出来ましたわ。
ですと、おそらくこの方々は。
「ああ、驚かせたようだね? 我らはイリス=セレスト国の者だ。故あって、こんな黒ずくめなのはお許しいただきたい。レディよ」
やはり、ライオス様が普段いらっしゃると言うセレスト国の方々。殿方はこちらの陛下と……たしかご兄弟でいらしたはず。長子がアーストを、次子がセレストを継承されるとお聞きしてますわ。
ですが、何故真っ黒な服装でいらっしゃるのでしょう? 汚れの件があるにしても、白で良いのでは??
「いえ、申し訳ありませんでしたわ。わたくし、レイシア=ファンベル=ラディストと申します。殿下にはレティと呼んでいただいておりますが」
「…………え? リデルがそんな呼び方を?」
「はい?」
「……叔父上」
「いやいや、だって? 女性嫌いのお前がわざわざ……ううむ、良い兆しではあれ」
どうやら、リデル様がわたくしへの呼び方が少しおかしいようです? 愛称としては別段……だと思っていましたが、セレスト国の陛下には可笑しく見えてしまったようです。
「まあ、本当?? たしかに愛らしいお嬢さんではあるけど。今の架け橋を染め上げるのにも助力してくださったのなら、リデルとしては好印象も仕方ないでしょう」
「お母様? リデルを褒めているのか貶しているのかわからないじゃない」
馬車の中にはまだどなたかいらしていたようで。陛下と同じ真っ黒い衣装の方と、水色のウェーブが可愛らしい女性が出てこられましたわ。リデル様を呼び捨て……と言うことは、従姉妹様でしょうか?
わたくしと目が合いますと、王女様……はダッシュでこちらに詰め寄り、リデル様ではなくわたくしの手を長手袋の手で掴んでくださいました。
「……アディルカ」
「可愛い! 可愛いお嬢さんだわ!! え、ほんとにあの汚れというか穢れを落として下さったの?? しかも、女嫌いのリデルがわざわざお迎えに行くだなんて!!」
「……えぇ、と?」
「あら、ごめんなさい? この堅物の従姉妹、セレストでは第一王女のアディルカと言うの。呼びにくいようなら、アディでもルカでもいいわ」
「あ、はぁ……」
身内にもあまりいませんでしたが、王女様でもハキハキした物言いで勇ましく見えますのね? ちょっとだけ、砂糖菓子のようなイメージを持っていましたが……元気な方なので、印象はいいですわ。
11
あなたにおすすめの小説
村娘あがりの娼婦ですが、身請けされて幸せです
春月もも
恋愛
村を飛び出して王都に来たリリアは、いまは高級娼婦として生きている。
ここは通過点のはずだった。
誰かに選ばれて終わる物語なんて、わたしには関係ないと思っていたのに。
触れない客。
身体ではなく、わたしの話を聞きに来るだけの商人。
「君と話す時間を、金で買うのが嫌になった」
突然の身請け話。
値札のついた自分と向き合う三日間。
選ばれるのではなく選ぶと決めたとき、
通過点は終わりになる。
これは救いではなく対等な恋の話。
学生時代、私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私が実は本物の聖女で、いじめていた女は災厄を呼ぶ魔女でした。
さら
恋愛
いじめていた女と一緒に異世界召喚された私。
聖女として選ばれたのは彼女で、私は無能扱いされ追放された。
だが、辺境の村で暮らす中で気づく。
私の力は奇跡を起こすものではなく、
壊れた世界を“元に戻す”本物の聖女の力だった。
一方、聖女として祭り上げられた彼女は、
人々の期待に応え続けるうち、
世界を歪め、災厄を呼ぶ魔女へと変わっていく――。
聖女の座を奪われてしまったけど、私が真の聖女だと思うので、第二の人生を始めたい! P.S.逆ハーがついてきました。
三月べに
恋愛
聖女の座を奪われてしまったけど、私が真の聖女だと思う。だって、高校時代まで若返っているのだもの。
帰れないだって? じゃあ、このまま第二の人生スタートしよう!
衣食住を確保してもらっている城で、魔法の勉強をしていたら、あらら?
何故、逆ハーが出来上がったの?
この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。
サイコちゃん
恋愛
貧乏暮らしをしていたエルティアナは赤ん坊を連れて、オーガスト伯爵の屋敷を訪ねた。その赤ん坊をオーガストの子供だと言い張るが、彼は身に覚えがない。するとエルティアナはこの赤ん坊は妹メルティアナとオーガストの子供だと告げる。当時、妹は第一王子の婚約者であり、現在はこの国の王妃である。ようやく事態を理解したオーガストは動揺し、彼女を追い返そうとするが――
感情の無い聖女様は、公爵への生贄にされてしまいました
九条 雛
恋愛
「――私など、ただの〝祈り人形〟でございます。人形に感情はありませぬ……」
悪逆非道の公爵の元へと生贄として捧げられてしまった聖女は、格子の付いた窓を見上げてそう呟く。
公爵は嗜虐に満ちた笑みを浮かべ言い放つ。
「これからは、三食きちんと食べてもらおう。こうして俺のモノとなったからには、今までのような生活を送れるとは思わぬことだな」
――これは、不幸な境遇で心を閉ざしてしまった少女と、その笑顔を取り戻そうとする男の物語。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる