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第三章 交わる記憶
098.ピザトーストだけでなく?
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「このソース作りには、カティが普段作るマトゥラーのと似た材料にチャップソースとウスターソースを加えればすぐ出来るわ」
用意しました材料は、ローストしてあるにんにく、三種類色が違う胡椒、乾燥させたオレガノとバジルの粉末にオリーブオイル。チャップはケチャップのことだそうだ。これが出来るのにウスターソースがないのが不思議だけど、そもそもの作り方が違うから無理ないかも。
「加減は好みによるけど、大雑把で良かったはずだわ」
そう言ってファルミアさんは、すべての材料を言葉通り大雑把な分量でボウルに入れてスプーンでかき混ぜていきました。
「そ、それだけですか?」
手隙になられたライガーさんが見学されてたようで、お目目を丸くしていた。
「ウスターソースとチャップは大体1対1でもいいけど、どっちも味が濃いから好みによるわ。このまま舐めてもしょっぱいだけだから、簡単なピッツァパンを作って確かめてちょうだい」
「用意出来ましたー」
並行して僕が下ごしらえしていたピザトーストの材料をファルミアさんの前に置きました。
「ありがとう。じゃあ、作るわよ」
腕まくりされたファルミアさんはやる気に満ち溢れています。用意したのもは、チーズ、スライスした玉ねぎとピーマン、以上。
今回はサラミは抜き。パンがバケットだからと言うのもあるけど、食パンがちょうど品切れだったからだ。バケットだと乗る量が少ないからね。
二人で出来たピザソースを薄く塗り、野菜とチーズを乗せてオーブン釜に入れるのに使うバットへ均等に置く。
数は一人一個、ここのおやつ用にするくらいにした。僕達やユティリウスさん達もおやつ食べたばかりだから、ファルミアさんと一個を半分こする予定でいるので。
「これをいつものピッツァと同じくらいに焼けば完成よ」
オーブンで焼く作業はファルミアさんにお任せした。
僕はその間にいそいそと計画していた材料集めに向かう。
(氷室で大体あったからー)
実際作るのはファルミアさんの意見を聞いてからだ。
絶対欲しいと予想出来るけど、あれはおやつにはいくらか重たい。
「あら? カティ、焼けたわよー?」
大体集めて籐籠に入れてる最中に、厨房から呼ばれる声が聞こえてきた。
「あ、はーい!」
頑張って籠を抱えながら戻れば、予想通り全員が不思議そうな顔になられた。
「カティ? 何か別で作るの?」
「すぐにではないですが。焼き加減どうでした?」
「ええ、上々よ!」
ミトンで抱えているバットの中を見せてもらえば、熱々とろーりのピザトーストもといピザバケットが出来上がっていた。実に美味しそうでよだれが出ちゃいそう。
これをお皿に盛り付ける前に、僕とファルミアさんの分は一個をカッティング。
それぞれを手に取ってからのいただきます。
「ふぉ!」
大雑把な分量でも、ソースの味はちゃんとしたピザソース!
にんにくとバジルなんかの風味が鼻を突き抜け、ケチャップとウスターソースの酸味と辛味が程よくて胃袋を刺激してくる。野菜とチーズの絡みも抜群で、土台のバゲットのパリパリ感が病みつきになっちゃう。
「これよこれ! チャップだけじゃ物足りなく感じてしまうのに、ウスターソースを加えるだけでこうも違うのよね」
ファルミアさんも、要望通りの味付けに満足されたようだ。
さて、マリウスさん達は?
「……どこか、懐かしい?」
「ライガーもそう思ったか? 私もだ。食べたことがないはずなのに、何故かそう思えてくるよ」
日本人じゃなくても、こう言う味付けはどちらかと言えば家庭料理の方に入る方だからか?
マリウスさん達は思い出そうと首を捻っていたけれど、一向に思い出せないみたい。あと、この世界の住人は超ご長寿だからマリウスさんの場合云百年くらい前なせいもあるよね。いったいいくつだろう。
「これで国に帰っても、リース達に作ってあげれるわ。ありがとうカティ」
とっても喜んでくださったようで僕の両手を握ってぶんぶん振った。
たまたまウスターソースの作り方を知ってただけで大したことはしてないが、喜んでいただけたら何より。
それならば、お土産がわりにもう一つレシピを伝えよう。
「ファルミアさん、ウスターソースを大活用出来る定番のを作りませんか?」
「定番?」
「この材料を見てください」
台に乗せておいた、さっき集めた材料達。
それを一つずつ籠から取り出せば、上からファルミアさんの息を飲む音が聞こえてきた。
「足りないものもあるけど……代用品で作れるの?」
「あとは、フィーさんにお聞きしたりこれから探していけば完全再現も夢ではないと思いますが」
「……なら、今晩の夕餉はこれにしましょうよ!」
「「妃殿下??」」
ファルミアさんの歓喜の声にマリウスさん達も気づいてこちらにやって来た。
◆◇◆
数時間後の夕ご飯。
途中フィーさんも呼んで準備に取り掛かったら、時間はあっという間に過ぎてしまったが皆さんが揃うまでには間に合った。
皆さんは食堂の一角に設置されたモノに、予想通り首を傾げられました。
「鉄の板が乗ってる台車なんかどうすんだ?」
「エディ、触らない方がいいわよ。それかなり高温で熱してるから」
「なんでわざわざ?」
「今日のご飯の仕上げをこれで作るからです!」
「「「「『は?』」」」」」
鉄板文化がないせいか、その説明だけじゃやっぱりわからないようです。
なので、僕とファルミアさんは鉄板のとは別の台車にあるボウル達の中身を、小さなボウルに少しずつ入れた。
用意しました材料は、ローストしてあるにんにく、三種類色が違う胡椒、乾燥させたオレガノとバジルの粉末にオリーブオイル。チャップはケチャップのことだそうだ。これが出来るのにウスターソースがないのが不思議だけど、そもそもの作り方が違うから無理ないかも。
「加減は好みによるけど、大雑把で良かったはずだわ」
そう言ってファルミアさんは、すべての材料を言葉通り大雑把な分量でボウルに入れてスプーンでかき混ぜていきました。
「そ、それだけですか?」
手隙になられたライガーさんが見学されてたようで、お目目を丸くしていた。
「ウスターソースとチャップは大体1対1でもいいけど、どっちも味が濃いから好みによるわ。このまま舐めてもしょっぱいだけだから、簡単なピッツァパンを作って確かめてちょうだい」
「用意出来ましたー」
並行して僕が下ごしらえしていたピザトーストの材料をファルミアさんの前に置きました。
「ありがとう。じゃあ、作るわよ」
腕まくりされたファルミアさんはやる気に満ち溢れています。用意したのもは、チーズ、スライスした玉ねぎとピーマン、以上。
今回はサラミは抜き。パンがバケットだからと言うのもあるけど、食パンがちょうど品切れだったからだ。バケットだと乗る量が少ないからね。
二人で出来たピザソースを薄く塗り、野菜とチーズを乗せてオーブン釜に入れるのに使うバットへ均等に置く。
数は一人一個、ここのおやつ用にするくらいにした。僕達やユティリウスさん達もおやつ食べたばかりだから、ファルミアさんと一個を半分こする予定でいるので。
「これをいつものピッツァと同じくらいに焼けば完成よ」
オーブンで焼く作業はファルミアさんにお任せした。
僕はその間にいそいそと計画していた材料集めに向かう。
(氷室で大体あったからー)
実際作るのはファルミアさんの意見を聞いてからだ。
絶対欲しいと予想出来るけど、あれはおやつにはいくらか重たい。
「あら? カティ、焼けたわよー?」
大体集めて籐籠に入れてる最中に、厨房から呼ばれる声が聞こえてきた。
「あ、はーい!」
頑張って籠を抱えながら戻れば、予想通り全員が不思議そうな顔になられた。
「カティ? 何か別で作るの?」
「すぐにではないですが。焼き加減どうでした?」
「ええ、上々よ!」
ミトンで抱えているバットの中を見せてもらえば、熱々とろーりのピザトーストもといピザバケットが出来上がっていた。実に美味しそうでよだれが出ちゃいそう。
これをお皿に盛り付ける前に、僕とファルミアさんの分は一個をカッティング。
それぞれを手に取ってからのいただきます。
「ふぉ!」
大雑把な分量でも、ソースの味はちゃんとしたピザソース!
にんにくとバジルなんかの風味が鼻を突き抜け、ケチャップとウスターソースの酸味と辛味が程よくて胃袋を刺激してくる。野菜とチーズの絡みも抜群で、土台のバゲットのパリパリ感が病みつきになっちゃう。
「これよこれ! チャップだけじゃ物足りなく感じてしまうのに、ウスターソースを加えるだけでこうも違うのよね」
ファルミアさんも、要望通りの味付けに満足されたようだ。
さて、マリウスさん達は?
「……どこか、懐かしい?」
「ライガーもそう思ったか? 私もだ。食べたことがないはずなのに、何故かそう思えてくるよ」
日本人じゃなくても、こう言う味付けはどちらかと言えば家庭料理の方に入る方だからか?
マリウスさん達は思い出そうと首を捻っていたけれど、一向に思い出せないみたい。あと、この世界の住人は超ご長寿だからマリウスさんの場合云百年くらい前なせいもあるよね。いったいいくつだろう。
「これで国に帰っても、リース達に作ってあげれるわ。ありがとうカティ」
とっても喜んでくださったようで僕の両手を握ってぶんぶん振った。
たまたまウスターソースの作り方を知ってただけで大したことはしてないが、喜んでいただけたら何より。
それならば、お土産がわりにもう一つレシピを伝えよう。
「ファルミアさん、ウスターソースを大活用出来る定番のを作りませんか?」
「定番?」
「この材料を見てください」
台に乗せておいた、さっき集めた材料達。
それを一つずつ籠から取り出せば、上からファルミアさんの息を飲む音が聞こえてきた。
「足りないものもあるけど……代用品で作れるの?」
「あとは、フィーさんにお聞きしたりこれから探していけば完全再現も夢ではないと思いますが」
「……なら、今晩の夕餉はこれにしましょうよ!」
「「妃殿下??」」
ファルミアさんの歓喜の声にマリウスさん達も気づいてこちらにやって来た。
◆◇◆
数時間後の夕ご飯。
途中フィーさんも呼んで準備に取り掛かったら、時間はあっという間に過ぎてしまったが皆さんが揃うまでには間に合った。
皆さんは食堂の一角に設置されたモノに、予想通り首を傾げられました。
「鉄の板が乗ってる台車なんかどうすんだ?」
「エディ、触らない方がいいわよ。それかなり高温で熱してるから」
「なんでわざわざ?」
「今日のご飯の仕上げをこれで作るからです!」
「「「「『は?』」」」」」
鉄板文化がないせいか、その説明だけじゃやっぱりわからないようです。
なので、僕とファルミアさんは鉄板のとは別の台車にあるボウル達の中身を、小さなボウルに少しずつ入れた。
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