異世界転生して最強召還師になったけど現世に帰ってきた女子高生ですが何か?

苑崎頁

文字の大きさ
118 / 163

117話 震えてしまう

しおりを挟む
ついに、初めて、お客様もといお嬢様方を接客することになった私…。


髪が長いお嬢様と、ショートのボブカットのお嬢様のお二人だ…。


うぅぅ、ものすごい緊張する…。

翼さんに、お冷やをお持ちしなさいと言われたけれど…。


ガチガチに緊張している私にとっては、お冷やのグラス二つ持っていくことだけでも、最高に難易度マックスなミッションなのだった…。


銀のトレーに載った硝子のグラスは、さっきからカチカチ鳴って、今にもこぼれそうだ。


な、なんでこんなにグラスが鳴っているのだ…!?


自分で疑問に思ったけど、自分の指が緊張で震えている…。


うぅ、やばい…。こんなに指震えるほど緊張しているのか…?

震えを抑えようとすれば、震えてしまう…。


鎮まれ、鎮まり給え、我が暴乱の両手よ…!?

その力を示すのは、未だ時期尚早であるぞ…!


中二病というか、脳内で我が両手を鎮める巫女を想像してしまい、変な語句になってしまった…。


脳内が自らの両手を、巫女の格好した自分自身が祓い清めるイメージが占める。


全く変な妄想だが、巫女の格好した私も超絶美少女で、悪くないイメージだ…。


神々しい巫女姿の私…。普段は有り得ない光属性の私…。


ぐふふ、美少女巫女ノア爆誕よ…!

どうでもいい妄想で、少しは冷静になった私なのであった…。



どうにか、硝子のグラスをお嬢様お二人の元に、運べた私…。


でも、おかえりなさいませのご挨拶をしようとした時悲劇が起こったのだ…。


挨拶が訛ってしまったのだ…。

S県北部生まれの私だったけど、ここまで訛ってしまうとは…。


また恥ずかしさが、頂点になって顔が真っ赤になってしまう…。


その時、私の脚に微弱な電流のような刺激が走った…。

なんだこの感触は…。


脚元を見ると、髪がロングのお嬢様が、私の脚を撫でているのだった…。

脚というか、私の絶対領域を…。


私はびっくり仰天して、尻餅をついて、転んでしまう…。


「あら、ごめんなさい…。あまりに可愛い絶対領域だから思わず触ってしまったわ…」


ロングのお嬢様は、悪びれた様子もなく、クールに言い放った。

翼さんが言うには、お嬢様はメイドにお触りOKらしい…。


ここはお触りOKなお店なの…!?いいのか!?女同士だからいいのか!?

私は激しく狼狽して、目がグルグル回ってしまう…。


「今日が初めてなのかい?子猫ちゃん?無礼を許してくれたまえ…」

ロングのお嬢様は立ち上がり、私を抱き起こしてくれた…。


何か、すごいキザというか、よく言えばかっこいい仕草で抱き寄せてくれる…。


「ウブな子猫ちゃんは大好きだよ…。私は…」


私を立たせてくれたお嬢様は、跪いて私の手の甲にキスをした…。


うぅ、これじゃどっちがメイドで、どっちがお嬢様かわからないよー。


私の頭の中は、嵐のように掻き乱され、グルグル回っていた…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった

白藍まこと
恋愛
 主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。  クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。  明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。  しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。  そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。  三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。 ※他サイトでも掲載中です。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。 「再婚するから」 そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。 次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。 それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。 ※他サイトにも掲載しております

私の推し(兄)が私のパンツを盗んでました!?

ミクリ21
恋愛
お兄ちゃん! それ私のパンツだから!?

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

百合ゲーの悪女に転生したので破滅エンドを回避していたら、なぜかヒロインとのラブコメになっている。

白藍まこと
恋愛
 百合ゲー【Fleur de lis】  舞台は令嬢の集うヴェリテ女学院、そこは正しく男子禁制 乙女の花園。  まだ何者でもない主人公が、葛藤を抱く可憐なヒロイン達に寄り添っていく物語。  少女はかくあるべし、あたしの理想の世界がそこにはあった。  ただの一人を除いて。  ――楪柚稀(ゆずりは ゆずき)  彼女は、主人公とヒロインの間を切り裂くために登場する“悪女”だった。  あまりに登場回数が頻回で、セリフは辛辣そのもの。  最終的にはどのルートでも学院を追放されてしまうのだが、どうしても彼女だけは好きになれなかった。  そんなあたしが目を覚ますと、楪柚稀に転生していたのである。  うん、学院追放だけはマジで無理。  これは破滅エンドを回避しつつ、百合を見守るあたしの奮闘の物語……のはず。  ※他サイトでも掲載中です。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

処理中です...