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83 『神の審判』
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オリヴィアが、ロイクの前にしゃがみ込む。
「ロイク」
「オリヴィア……! 今まで黙っていて申し訳なかった……!」
ロイクは地面に伏せると、むせび泣き始めた。
オリヴィアはそんなロイクを慰めると思いきや、なにやら考え込むようにただ見つめているだけだ。……なに、どうしたんだ。
と、オリヴィアが言った。
「クロードからはファビアンが好きだって相談をずっと受けていたんだけど、じゃあ私が受けていた相談って何だったのかしら」
「――!」
初耳だ。クロイスをチラ見すると、目が僅かに弧を描いた。事実らしい。オリヴィアとクロードは、お互いに恋愛相談をしていたのか。俺がロイクにヤられている間に。
つまり。
「え……そ、相談……?」
ぱくぱくと驚いたように口を動かす、泣き顔の国王であり勇者のロイク。そんな自分の夫に対し、オリヴィアは周囲が凍りつきそうなまでの見事な笑顔を浮かべて言った。
「嘘つきは誰なのか、確認してみましょうか?」
「へ……?」
ロイクはきょとんとすると、地面に尻を付けたままオリヴィアを見上げる。
「で、でも、四英傑はもう……」
へら、と泣き顔に微妙な笑みを浮かべるロイクを、オリヴィアは冷めた目で見た。
「……ロイク。貴方のことはね、見栄っ張りで小心者なところが心配で守ってあげたいと思っていたの」
「へ? み、見栄っ張り……? 小心者……?」
ロイクはただオリヴィアの言葉を繰り返すだけだ。自分の身に何が起きているのかを理解していないのか、現実逃避をしているのか。その両方かもしれない。
「厄災討伐の時期に、ファビアンが外に出た後よく後を追うなとは思っていたのよね。まさかそんなことをしていたとはねえ」
オリヴィアの言葉に、思わず俺も目線を逸らす。あの頃、俺は確かにロイクの野郎に絆されていた。毎回痛くて辛いから始まる情事ではあったけど、強く突き放せないと思っていたのは事実だからだ。
と、オリヴィアが苦笑する。
「ファビアンには言ってないわよ。私はこの馬鹿に言っているの」
「ば、馬鹿……?」
ロイクがぽかんとした。しっかり者ではあっても自分に従順であった筈の妻の口から聞くその単語は、ロイクの耳には聞きなれないものだったんだろうか。
「じゃあ、確かめましょうか。誰が真実を語り、誰が嘘を吐いているのかを」
オリヴィアはスッと立ち上がると、クロイスと俺を手招きした。え?
ロイクは地面に座り込んだまま、オリヴィアを見上げている。国王の威厳はあまりない。
「待ってくれ、オリヴィア……? 確かめるって、どうやって」
オリヴィアは、年を取っても尚も美しい気高さのある顔でロイクを見下ろした。
「簡単よ。四英傑がここにいるのだから、嘘が吐けない枷を付ければいいのよ」
「よ、四?」
ロイクが聞き返す。俺は俺で、「え!」と内心驚いていた。だって、どうしてオリヴィアがクロイスのことを。え?
オリヴィアが、俺に笑いかけた。
「馬鹿ね。私は母親よ? ずっと傍にいて、気付かない訳がないでしょう」
「……えええっ!?」
クロイスが苦笑する。
「そうだ、言ってなかったね。お母様も知ってるよ」
「えええ! ええええええ!」
一番訳が分かっていないのは、ロイクだった。戸惑いの表情を隠さず、オリヴィアに尋ねる。
「オリヴィア……? 私にも説明をしてはくれないか」
「今からする話を聞けば分かるわ」
オリヴィアは輪になった俺たち三人に一瞥をくれると、半目になり呪文を唱え始めた。キラキラとした淡い光が、薄ぼんやりとオリヴィアの身体から浮き出てくる。
オリヴィアの聖女の力を見るのは久しぶりだ。相変わらず神々しくて、見ているだけで厳かな気分になれた。
オリヴィアから出ていた光が俺たちの頭上に集まってくる。大きな光の輪が、どんどん輝きを増してきた。
綺麗だな、と見上げながら見つめていると、そっと俺の手に触れる暖かい手がある。クロイスだ。
クロイスが目だけで笑いかけてくれたので、俺も笑みで返す。すると地面に座り込んでいたロイクの片眉が、ぴくりと反応した。
オリヴィアにここまでバレたのに、まだその反応を示されることに得も言われぬ恐怖を感じる。
光の輪は、今や直視できないくらいに輝いていた。
「……私はこの技が使えたから、聖女に祀り上げられたの」
「どういうこと……?」
問い返すと、オリヴィアは悲しそうに微笑む。
「私の前では、誰もが偽りを語れない」
ロイクの目が見開かれた。
「偽りで塗り固められた者には、神の審判が下される」
ロイクが急いで立ち上がると、オリヴィアに詰め寄る。
「オリヴィア! 何を始めようとしているんだ!? 仲間同士で腹の探り合いなど、私たちの仲じゃないか!」
ロイクは、今度は俺とクロイスに向き直った。
「なあ、二人からも言ってくれ! こんなくだらない茶番は今すぐやめて、平和的に話し合いを――!」
「『神の審判』!」
オリヴィアの声と共に、光の輪が俺たちに向かってきた。
「ロイク」
「オリヴィア……! 今まで黙っていて申し訳なかった……!」
ロイクは地面に伏せると、むせび泣き始めた。
オリヴィアはそんなロイクを慰めると思いきや、なにやら考え込むようにただ見つめているだけだ。……なに、どうしたんだ。
と、オリヴィアが言った。
「クロードからはファビアンが好きだって相談をずっと受けていたんだけど、じゃあ私が受けていた相談って何だったのかしら」
「――!」
初耳だ。クロイスをチラ見すると、目が僅かに弧を描いた。事実らしい。オリヴィアとクロードは、お互いに恋愛相談をしていたのか。俺がロイクにヤられている間に。
つまり。
「え……そ、相談……?」
ぱくぱくと驚いたように口を動かす、泣き顔の国王であり勇者のロイク。そんな自分の夫に対し、オリヴィアは周囲が凍りつきそうなまでの見事な笑顔を浮かべて言った。
「嘘つきは誰なのか、確認してみましょうか?」
「へ……?」
ロイクはきょとんとすると、地面に尻を付けたままオリヴィアを見上げる。
「で、でも、四英傑はもう……」
へら、と泣き顔に微妙な笑みを浮かべるロイクを、オリヴィアは冷めた目で見た。
「……ロイク。貴方のことはね、見栄っ張りで小心者なところが心配で守ってあげたいと思っていたの」
「へ? み、見栄っ張り……? 小心者……?」
ロイクはただオリヴィアの言葉を繰り返すだけだ。自分の身に何が起きているのかを理解していないのか、現実逃避をしているのか。その両方かもしれない。
「厄災討伐の時期に、ファビアンが外に出た後よく後を追うなとは思っていたのよね。まさかそんなことをしていたとはねえ」
オリヴィアの言葉に、思わず俺も目線を逸らす。あの頃、俺は確かにロイクの野郎に絆されていた。毎回痛くて辛いから始まる情事ではあったけど、強く突き放せないと思っていたのは事実だからだ。
と、オリヴィアが苦笑する。
「ファビアンには言ってないわよ。私はこの馬鹿に言っているの」
「ば、馬鹿……?」
ロイクがぽかんとした。しっかり者ではあっても自分に従順であった筈の妻の口から聞くその単語は、ロイクの耳には聞きなれないものだったんだろうか。
「じゃあ、確かめましょうか。誰が真実を語り、誰が嘘を吐いているのかを」
オリヴィアはスッと立ち上がると、クロイスと俺を手招きした。え?
ロイクは地面に座り込んだまま、オリヴィアを見上げている。国王の威厳はあまりない。
「待ってくれ、オリヴィア……? 確かめるって、どうやって」
オリヴィアは、年を取っても尚も美しい気高さのある顔でロイクを見下ろした。
「簡単よ。四英傑がここにいるのだから、嘘が吐けない枷を付ければいいのよ」
「よ、四?」
ロイクが聞き返す。俺は俺で、「え!」と内心驚いていた。だって、どうしてオリヴィアがクロイスのことを。え?
オリヴィアが、俺に笑いかけた。
「馬鹿ね。私は母親よ? ずっと傍にいて、気付かない訳がないでしょう」
「……えええっ!?」
クロイスが苦笑する。
「そうだ、言ってなかったね。お母様も知ってるよ」
「えええ! ええええええ!」
一番訳が分かっていないのは、ロイクだった。戸惑いの表情を隠さず、オリヴィアに尋ねる。
「オリヴィア……? 私にも説明をしてはくれないか」
「今からする話を聞けば分かるわ」
オリヴィアは輪になった俺たち三人に一瞥をくれると、半目になり呪文を唱え始めた。キラキラとした淡い光が、薄ぼんやりとオリヴィアの身体から浮き出てくる。
オリヴィアの聖女の力を見るのは久しぶりだ。相変わらず神々しくて、見ているだけで厳かな気分になれた。
オリヴィアから出ていた光が俺たちの頭上に集まってくる。大きな光の輪が、どんどん輝きを増してきた。
綺麗だな、と見上げながら見つめていると、そっと俺の手に触れる暖かい手がある。クロイスだ。
クロイスが目だけで笑いかけてくれたので、俺も笑みで返す。すると地面に座り込んでいたロイクの片眉が、ぴくりと反応した。
オリヴィアにここまでバレたのに、まだその反応を示されることに得も言われぬ恐怖を感じる。
光の輪は、今や直視できないくらいに輝いていた。
「……私はこの技が使えたから、聖女に祀り上げられたの」
「どういうこと……?」
問い返すと、オリヴィアは悲しそうに微笑む。
「私の前では、誰もが偽りを語れない」
ロイクの目が見開かれた。
「偽りで塗り固められた者には、神の審判が下される」
ロイクが急いで立ち上がると、オリヴィアに詰め寄る。
「オリヴィア! 何を始めようとしているんだ!? 仲間同士で腹の探り合いなど、私たちの仲じゃないか!」
ロイクは、今度は俺とクロイスに向き直った。
「なあ、二人からも言ってくれ! こんなくだらない茶番は今すぐやめて、平和的に話し合いを――!」
「『神の審判』!」
オリヴィアの声と共に、光の輪が俺たちに向かってきた。
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