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1970年代
新造人間キャシャーン
しおりを挟む1973年10月2日から1974年6月25日、全35話。
原作:吉田竜夫、タツノコプロダクション企画室
総監督:笹川ひろし
演出:布川郁司(最終回担当)ほか
脚本:鳥海尽三(最終回担当)ほか
作画監督:林 政行
キャラクターデザイン:吉田竜夫、天野嘉孝
SF考証:小隅黎
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人類の平和を願って東 光太郎博士によって作られたアンドロイドBK-1号が、自然の過ちによって狂い、皮肉にも人類征服を目指す鉄の悪魔となって暴れ出した。
東博士の息子、鉄也は自ら新造人間キャシャーンとなって敢然とアンドロ軍団の前に立ちふさがった。
だがすでにアンドロ軍団の団長ブライキング・ボスは地球の3分の1を征服し、最後のとどめの決戦を企てていた。
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第35話「地球最大の決戦」
行進するアンドロ軍団のロボットたち。
その中に片手を挙げたブライキング・ボスがいる。
他にはアクボーンとバラシンも。
ナレーション「東博士とキャシャーンは科学の総力をあげて謎の秘密兵器を生み出し、人類の危機を一気に挽回しようとはかっていた。そしてその決戦の時が、刻一刻と迫っていた」
東博士の研究所に、キャシャーンと贈り物の花束を持ってルナがやってきた。
博士は秘密兵器スプレーザーを作ろうとしている。
それさえあればブライキング・ボスはもちろん、地球上のすべてのロボットを一瞬にして倒すことができるのだ。
その会話を花束の中にいた昆虫型ミニロボが録音していた。
ブライキング・ボスのアジト。
白鳥型ロボットであるスワニーが機械の台にしばりつけられて拷問されている。
そこへアクボーンが、キャシャーンと東博士の居所をつかんだと報告した。
昆虫型ミニロボが会話を再生する。
ブライキング・ボス「キャシャーンはやっぱり東博士のせがれ、鉄也だったのか」
そしてスワニーの身体の中には東博士の妻、みどりがいることも知る。
ブライキング・ボス「そうとわかればなおさらこいつが可愛くなった。ふふふ、たっぷり楽しんで殺してやる」
会話から秘密兵器の開発を知ったボスは、その前にこちらから総攻撃をかけることにした。
アクボーンに、機械誘導ロボットを地球上にまき散らすように命じる。
ブライキング・ボス「この決戦で俺たちアンドロ軍団の勝利が決まるのだ。やれ!」
再び研究所。
東博士はキャシャーンとルナに、秘密兵器の説明をしている。
それは1103年周期で地球に接近するホーレー彗星が持っているふたつの元素を利用して、ロボットを破壊するスプレーザーという強力な光線を放射するのだ。
11日後の午後4時23分から約30分の間、効果を発揮するという。
東博士「これがふたつの元素を集める人工衛星だ。これを基地にして地球の各地に備え付けたスプレーザー発射機がロボットを攻撃するんだ」
キャシャーン「このチャンスは二度とこない。どんなことがあってもやり遂げてみせます!」
ナレーション「アンドロ軍団必殺の秘密兵器スプレーザー発射器と人工衛星は連日徹夜の作業で製作された」
ナレーション「一方、アンドロ軍団の放った機械誘導ミニコンロボは世界各国に飛び散り、あらゆる機械にすいついていった」
ナレーション「そしてついにホーレー彗星は地球に迫った。もっとも接近する日の前夜、全人類の願いを込めてスプレーザー用人工衛星が打ち上げられた」
ナレーション「そして地上ではスプレーザー発射機の設置が急がれていた」
ナレーション「アンドロ軍団はミニロボットの情報で得た東博士の科学研究所とその秘密兵器を破壊すべく密かに軍団を潜航させた」
ブライキング・ボス「攻撃開始!」
海岸の要塞をミサイルで攻撃する。
キャシャーン「スプレーザー発射器の設置が終わるまでロボットを上陸させるものか!」
戦いが始まった。ホーレー彗星接近まであと20分。
東博士「キャシャーン、頼む。もう少しのあいだ阻止してくれ…」
ロボットたちが上陸。
ブライキング・ボス「この要塞も、あと一押しで全滅だ。地球上の機械よ、暴れろ。思いっきり暴れるのだ!ふははは!」
機械誘導ロボットのスイッチを入れた。
世界中の機械が人間を襲い始める。
ナレーション「世界各国の都市はいまや機械に破壊されつつあった。人間の平和な生活のために作られた機械が人間に対して復讐を始めたのである。人類は自ら作った機械のために滅びようとしていた」
ナレーション「そのうえブライキング・ボスは次々と軍団兵ロボを上陸させ、要塞も都市もいまやその手中に収められようとしていた」
モニター画面を見ていた東博士が命じる。
東博士「いまだ!作戦開始!」
ホーレー彗星から人工衛星へ、そして発射装置へと元素が送られる。
要塞からスプレーザーが発射された。ロボットたちは倒れていく。
変形した黒豹型ロボット、ワルガーダーに乗り込んで地中へと逃げるブライキング・ボス。
アクボーンとバラシンもスプレーザーによって倒れた。
ナレーション「ホーレー彗星の接近により秘密兵器スプレーザーは各国においてその威力を発揮し、ロボットはたちまち破壊されていった」
地中から出てきたブライキング・ボス。
アクボーン「ボス! 我が軍団は全滅です!人間どもが恐ろしい破壊光線を使ったのです!」
ブライキング・ボス「おのれ、東博士の仕業だ!だが俺は負けん。キャシャーンと東博士の命を取ってやる」
ワルガーダーと共に歩き出すブライキング・ボス。
爆発するアクボーン。
スプレーザー発射器の前に立つブライキング・ボス。
手にはスワニーを抱えている。
ブライキング・ボス。「撃つなら撃ってみろ!スワニーの命もおしまいだぞ!」
博士は部下たちに、撃つなと命じた。
ブライキング・ボス「その方がいい。スワニーの身体の中に入ってるやつもお陀仏だからな。キャシャーン、お前の正体も知っているぞ!東博士のせがれ、鉄也。お前たち一家の運命もこれで終わりだ」
スワニーを放すが、その首には鉄の鎖がつながれていた。
ブライキング・ボスの口から吐いた光線がスワニー近くの地面を爆発させる。
ブライキング・ボス「スワニーを溶かしてやろうか?それとも東博士、キャシャーン、俺たちに従うか?ええい、どっちだ!」
東博士「彗星は去った…。スプレーザーはもう効かない…」
ブライキング・ボス「ふはは。どうだキャシャーン、母親を見殺しにする気か?キャシャーン!ん?」
飛び掛かるキャシャーン。
そのキックに倒れるブライキング・ボス。
スワニーはその隙に東博士の元へ逃げた。
ブライキング・ボス「おのれ、キャシャーンめ!」
キャシャーン「ブライキング・ボス!アンドロ軍団は今日限り滅びるのだ!」
ブライキング・ボス「何を生意気な!このブライキング・ボスがいる限り、アンドロ軍団は滅びん!行くぞ、キャシャーン!」
ブライキング・ボス対キャシャーン。
キャシャーンの指笛で、地中からフレンダーが現れた。
フレンダーとワルガーダーの戦い。
キャシャーンはブライキング・ボスと戦うが苦戦する。
ブライキング・ボスが倒れたキャシャーンの顔を踏みつける。
ブライキング・ボス「このまま踏みつぶしてやる!」
キャシャーン「死んでもいい…。お父さんとお母さんが助かれば、俺は本望だ…」
ナレーション「キャシャーンは最後の運命をかけて超破壊光線を放つ決心をした」
キャシャーンの額から光線が発射される。
それがブライキング・ボスの頭部を破壊した。
大爆発が起こる。
倒れているキャシャーンの名を何度も呼ぶ、ルナの声。
立ち上がり歩き出すキャシャーン。
キャシャーン「俺は不死身だ…俺は不死身だ…俺は不死身だ…」
キャシャーンは東博士の研究所で目を覚ます。
キャシャーン「俺は不死身だ…」
東博士とルナがいる。
東博士「おお、気が付いたか」
キャシャーン「お父さん。お母さんは?」
東博士「大丈夫さ。見ていなさい」
カプセルの中から母親が現れた。
涙を流し手を握り合うふたり。
みどり「キャシャーン、よくやってくれました。ありがとう」
そのふたりの肩に手を乗せる東博士。
その3人を見て笑顔のルナ。脇にはフレンダー。
みどりはキャシャーンを元の人間に戻してやってくださいと言うが、それは今の東博士の力では不可能だった。
キャシャーン「ぼくは新造人間キャシャーンでいいんだ。もっともっと人々のために働きたい」
東博士「頼むぞ。わしも一緒に働く。一生を人類のために捧げるつもりだ」
手を握りあうふたり。
明るい朝日の姿。
ナレーション「ついにアンドロ軍団は滅びた。悪夢は終わり街は人間たちの手に戻った。機械は機械としてその役割を果たし始めた。人間と機械がひとつになって永遠の平和を築く、新しい夜明けがやってきたのだ」
街を再建しているロボットたち。
監督だと思われるロボットが、キャシャーンとルナに頭を下げて「人間の平和のために美しい街造りをお任せください」と言う。
その顔はブライキング・ボスのものだった。
ルナ「キャシャーン、今のは?」
キャシャーン「どこかで見たことのある顔だな」
笑い合うふたり。
ナレーション「キャシャーンが人間に戻れる日、それはいつであろう。しかしキャシャーンは信じていた。父、東博士がいる限り必ず鉄也に戻れるに違いない。その日を信じて、立てキャシャーン。輝く太陽が東鉄也に降り注ぐその日は近い」
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「たったひとつの命を捨てて、生まれ変わった不死身の身体。
鉄の悪魔を叩いて砕く。
キャシャーンがやらねば誰がやる」
毎回オープニングで流れる納谷悟朗さんのナレーションがカッコよかったです。
キャシャーンがロボット軍団と戦うシーンも凄くてカッコよかったのですが、何度も同じバンクが繰り返されるので作画が大変なんだなあと子供ながらに思っていました。
その後の1993年には「キャシャーン」というOVA、2008年は「キャシャーン Sins」というアニメが放映されました。
どちらもブライキング・ボス役は内海賢二さんでした。
また2004年には実写映画「CASSHERN」が制作されています。
監督は映像作家の紀里谷和明、主題歌は当時の妻だった宇多田ヒカルが担当しました。
キャシャーン役は伊勢谷友介、ブライキング・ボス役は唐沢寿明。
昔TVで放映してたのでうっかり見てしまいました。
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声の出演
キャシャーン:西川幾雄
東 光太郎:山内雅人
東 みどり:武藤礼子
上月ルナ:塚田恵美子
ブラキン:内海賢二
アクボーン:仲木隆司
バラシン:立壁和也
ナレーター:納谷悟朗
応援ありがとうございます!
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