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第59話 王都を出て貰おうか!
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使用人がやめていく。厨房の働き手がやめていく。
「家族が心配しているらしくて、安全だと言ってるんですけど。迎えに来ちゃって。荷車も持ってきてるんです。それでやめさせて下さい」こう言ってやめて言ったのは、めきめき腕をあげて来た者だ。
使用人がやめていく。侍女がやめていく。
「父が迎えに来て、それにいい人がいるから会って見ろって申しますので」と言ってお茶の淹れ方が上手になって来た侍女がやめた。
やめる者の手続きをしながら、厨房の責任者は怖くなった。
やめる者がでることを予想していたのか?書類が一式準備されていたのだ。
「気をつけてな」と送り出しながら複雑な気持ちだった。
侍女長はやめる侍女を送り出しながら、今がやめ時だと思った。
宰相は、どうしてそれを自分に報告されたのか不思議に思った。
王宮に入って来る食料が少なくなって来ている?たくさん入れて貰えばいいだろうに。
宰相は
「もっと持ってくるように言ってくれ」と言った。それで問題は解決したはずなのに、いつしか食事が質素になり量が少なくなった。
きちんと指示したのに部下はなにをしているんだ?と宰相は思った。
騎士団長は不愉快だった。連合軍が王都でのさばっているのだ。
敵もいないのに、どうしてやつらが滞在しているのか。食料が少なくなっているのはあいつらのせいだ。
それで仲間と相談した。
そして、帰って貰うことにした。
団長は連合軍の司令官を呼び出した。小国群の小さい所まで入れると十二カ国。その十二の国の数の司令官が揃ってやって来た。
団長が退去するように告げた途端、彼らは剣を抜いた。
「勘違いしてませんか? 我々は占領軍ですよ」
「なに!歓迎してやったではないか!」
「それはご親切に」「おめでたいことで」「親切ついでに国を下さい」「戦力を理解してるなって感心しました」
彼らは嘲笑った。
王宮にいた王族、貴族は狭い離宮に閉じ込められた。
「なぜだ! 歓迎したではないか?」と彼らは口々に言ったが
「どうして、国に侵入した他国の軍を歓迎するんだ?」と返されて絶句した。
確かに。どうして歓迎しようと思ったのだろうか?
王都を占領した連合軍はこの国をどうやってわけるかと話し合った。そこに国元から連絡があった。
「王都を占領されました。すぐ戻って来て取り返して下さい」
司令官の反応は様々だった。
残って王都をこの国を掌握しようとする者。急ぎ戻ろうとする者。様子をみようとする者。寄せ集めの連合軍の足並みは当然、乱れた。
そこにクレールスター皇国軍が姿をあらわした。
彼らは王都を取り囲んだ。
「王都への流通は止めた。食えなくなる前に帰れ!」と外から告げられて兵は動揺した。
「帰り道の食料は用意してある。それを持って帰れ!」
「リーブル王国の王族、貴族は処刑するから残れ!」
王都の門から大量の兵が出て行った。
皇国軍は王都に入り、王宮を調べたが残っていたのは侍女長と侍女が数人。厨房の者だけだった。
「王様はどこ?」とホワイト遠征部長が質問した。
「いつのまにか、いなくなっていました」と侍女が答えた。
「王族としてあなた方のまえに出るのです。支度もあるかと思い、離宮に伺いましたが誰もいませんでした」と侍女長が言った。口調にちょっとだけ、呆れたって感情が見えた。
「そうか」とホワイト遠征部長は言うと、残っていた者に向かって
「城の管理を頼む。人も戻って来るから、少し頑張ってくれ」と言うと肩を回しながら出て行った。
さて、城を出て国に帰る一行に行方不明のあの仲間たちと避難仲間が混じっていた。
「大丈夫よ、お茶会のとき遊びに行くって伝えておいたから」と言う女性の声が聞こえたり
「炊き出しって役に立たないですね」と苛立った声が聞こえたり
「馬車はないの!先を読んでなかったの?」と言う声が聞こえたり、はっきり言って不気味だった。
連合軍たちは近寄らないようにした。
ある日、王国の一行にクレールスター皇国の者が会いに来た。
彼らは十二に分けられた。その後お互いが会うことはなかった。
「家族が心配しているらしくて、安全だと言ってるんですけど。迎えに来ちゃって。荷車も持ってきてるんです。それでやめさせて下さい」こう言ってやめて言ったのは、めきめき腕をあげて来た者だ。
使用人がやめていく。侍女がやめていく。
「父が迎えに来て、それにいい人がいるから会って見ろって申しますので」と言ってお茶の淹れ方が上手になって来た侍女がやめた。
やめる者の手続きをしながら、厨房の責任者は怖くなった。
やめる者がでることを予想していたのか?書類が一式準備されていたのだ。
「気をつけてな」と送り出しながら複雑な気持ちだった。
侍女長はやめる侍女を送り出しながら、今がやめ時だと思った。
宰相は、どうしてそれを自分に報告されたのか不思議に思った。
王宮に入って来る食料が少なくなって来ている?たくさん入れて貰えばいいだろうに。
宰相は
「もっと持ってくるように言ってくれ」と言った。それで問題は解決したはずなのに、いつしか食事が質素になり量が少なくなった。
きちんと指示したのに部下はなにをしているんだ?と宰相は思った。
騎士団長は不愉快だった。連合軍が王都でのさばっているのだ。
敵もいないのに、どうしてやつらが滞在しているのか。食料が少なくなっているのはあいつらのせいだ。
それで仲間と相談した。
そして、帰って貰うことにした。
団長は連合軍の司令官を呼び出した。小国群の小さい所まで入れると十二カ国。その十二の国の数の司令官が揃ってやって来た。
団長が退去するように告げた途端、彼らは剣を抜いた。
「勘違いしてませんか? 我々は占領軍ですよ」
「なに!歓迎してやったではないか!」
「それはご親切に」「おめでたいことで」「親切ついでに国を下さい」「戦力を理解してるなって感心しました」
彼らは嘲笑った。
王宮にいた王族、貴族は狭い離宮に閉じ込められた。
「なぜだ! 歓迎したではないか?」と彼らは口々に言ったが
「どうして、国に侵入した他国の軍を歓迎するんだ?」と返されて絶句した。
確かに。どうして歓迎しようと思ったのだろうか?
王都を占領した連合軍はこの国をどうやってわけるかと話し合った。そこに国元から連絡があった。
「王都を占領されました。すぐ戻って来て取り返して下さい」
司令官の反応は様々だった。
残って王都をこの国を掌握しようとする者。急ぎ戻ろうとする者。様子をみようとする者。寄せ集めの連合軍の足並みは当然、乱れた。
そこにクレールスター皇国軍が姿をあらわした。
彼らは王都を取り囲んだ。
「王都への流通は止めた。食えなくなる前に帰れ!」と外から告げられて兵は動揺した。
「帰り道の食料は用意してある。それを持って帰れ!」
「リーブル王国の王族、貴族は処刑するから残れ!」
王都の門から大量の兵が出て行った。
皇国軍は王都に入り、王宮を調べたが残っていたのは侍女長と侍女が数人。厨房の者だけだった。
「王様はどこ?」とホワイト遠征部長が質問した。
「いつのまにか、いなくなっていました」と侍女が答えた。
「王族としてあなた方のまえに出るのです。支度もあるかと思い、離宮に伺いましたが誰もいませんでした」と侍女長が言った。口調にちょっとだけ、呆れたって感情が見えた。
「そうか」とホワイト遠征部長は言うと、残っていた者に向かって
「城の管理を頼む。人も戻って来るから、少し頑張ってくれ」と言うと肩を回しながら出て行った。
さて、城を出て国に帰る一行に行方不明のあの仲間たちと避難仲間が混じっていた。
「大丈夫よ、お茶会のとき遊びに行くって伝えておいたから」と言う女性の声が聞こえたり
「炊き出しって役に立たないですね」と苛立った声が聞こえたり
「馬車はないの!先を読んでなかったの?」と言う声が聞こえたり、はっきり言って不気味だった。
連合軍たちは近寄らないようにした。
ある日、王国の一行にクレールスター皇国の者が会いに来た。
彼らは十二に分けられた。その後お互いが会うことはなかった。
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