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25 上がいることに驚いてしまう
「あんたが側妃?」
「……リンダ」
俺はトイレから執務室へ帰る途中の短い距離に知らない若い男に声をかけられる。誰だ?さっぱりわからないから、護衛兼お目付役の騎士リンダに声をかけた。誰これ?
リンダはソレイユ様麾下の女性騎士で、ソレイユ様大好き!ソレイユ様命のちょっと百合臭のするキリリとした女性だ。
なのでラムの事は尊敬してないし、俺なんて喋る便利なぬいぐるみの類だと思ってる。
執務室からトイレまでの短い距離に護衛を連れて行ってくるのもどうかと、というツッコミもあるし、その短い距離に声をかけてくるヤツがいるという事態もどうかと思うが俺が起こしたくて起こってしまった事件ではないので、俺に責任は一切ないとだけは強く言っておきたいと思う。
「ロイター侯爵子息、ゼルトラン様です。ディエス様がおいでになるまで一番側妃に近い方と呼ばれていました」
でも流石に有能ソレイユ様の部下は有能。俺の知りたい事をすすっと教えてくれた。俺はそのゼルトランという人をちらりと見る。
ちょっと偉そうな態度、髪の色は少しくすんだ金髪に、大きな緑の目。背は俺よりかなり低めで可愛い顔つきだが、骨格がしっかりしているんだろうな、少し顎が厳つい印象を受けるのが残念だ。ラムの趣味からかなり外れるだろう。ホントに側妃候補だったの……?
俺は口を開かない。阿呆がバレるからもあるけれど、ゼルトラン君と話す意味が分からないからだし、ついでに言えば俺の方が位が上のはずだ。目下の者から声をかけるのはマナー違反だよな?俺、知ってるー。しかも今の俺のご身分は「側妃でその俺に「あんた」って声をかけるなんて!
現にリンダの眉間に皺が寄って、不快を露わにしている。これはアウトな奴の証拠。こいつは駄目だな、俺の部下にもいらないや。
「おい、私を陛下の元まで連れて行け!お前なんかより私の方が側妃に相応しいと陛下に言え!」
ディエスはお馬鹿さんだ。だが上がいたーーー!俺は目をまん丸に見開くのを辛うじて堪えた。こいつやばい。
「ディエス様、我が君の元にはあのような痴れ者はおりませんから」
「言わなくても分かってるよ」
リンダの眉毛の間の皺が2本に増えた。ソレイユ様の部下にはあんなのは居ない!ラムの部下(?)だからこんな阿呆がいるんだ!と訴えられた。分かった、分かったよーもう。
「だ、誰が痴れ者か!貴様っ私に逆らってどうなるか知っての事か!!」
どうもならないと思うよ。ラムの中での重要度はソレイユ様直属の部下のリンダはかなり信頼されてるもの。俺は面倒だから無視する事にした。変に声をかけてついて来ても厄介だし。
ほら、良く浮遊霊には声をかけるな、見て見ぬふりを知ろって言われてるじゃないか?取り憑かれるぞーって。
「貴様!私を誰だと思っているのだ!」
何もなかった事にして執務室へ戻る俺達の後ろをゼルトラン君は何故かついて来る。廊下は静かに歩いて欲しいなぁ。城ではたらく人達が何事かと見ているじゃないか。俺は注目されずに静かに生きていきたいのに。あーヒソヒソ話されてる~いやだー!
無視してスタスタ歩く俺とリンダ。後ろから必死で追いかけて来るゼルトラン君。
俺も歩幅があるし、リンダもキビキビ歩く方だから歩く速度が俺達は早いんだ。後ろの奴に配慮する必要もないしね。可哀想だけれど、ゼルトラン君の股下じゃ頑張らないと俺とリンダには置いてかれちゃう……いや、そこをがんばらなくても良いのに。
「戻ったよ」
「お帰りなさいませ……?」
俺が気軽に声をかけると執務室の前にいる護衛は俺の顔を見て少し笑い、後ろで息が上がっているゼルトランを見て顔を顰める。
「ロイター侯爵令息は何用なのでしょうか?」
俺に聞くのか?良いでしょう、お答えしましょう。
「陛下に自分の方が側妃相応しいから、そう伝えろと言われた所だよ」
面倒だからそのまんま伝える。意味が分からないよな。
「ロイター侯爵令息が、ディエス様より側妃に相応しいと?」
聞き返されたんだが「そうだっていってた」と言うしかないな。
「通せ」
執務室の中からちょっと不機嫌そうなラムの声が聞こえて来た。え?なんだ、なんか怒る事あったのか?!
「……リンダ」
俺はトイレから執務室へ帰る途中の短い距離に知らない若い男に声をかけられる。誰だ?さっぱりわからないから、護衛兼お目付役の騎士リンダに声をかけた。誰これ?
リンダはソレイユ様麾下の女性騎士で、ソレイユ様大好き!ソレイユ様命のちょっと百合臭のするキリリとした女性だ。
なのでラムの事は尊敬してないし、俺なんて喋る便利なぬいぐるみの類だと思ってる。
執務室からトイレまでの短い距離に護衛を連れて行ってくるのもどうかと、というツッコミもあるし、その短い距離に声をかけてくるヤツがいるという事態もどうかと思うが俺が起こしたくて起こってしまった事件ではないので、俺に責任は一切ないとだけは強く言っておきたいと思う。
「ロイター侯爵子息、ゼルトラン様です。ディエス様がおいでになるまで一番側妃に近い方と呼ばれていました」
でも流石に有能ソレイユ様の部下は有能。俺の知りたい事をすすっと教えてくれた。俺はそのゼルトランという人をちらりと見る。
ちょっと偉そうな態度、髪の色は少しくすんだ金髪に、大きな緑の目。背は俺よりかなり低めで可愛い顔つきだが、骨格がしっかりしているんだろうな、少し顎が厳つい印象を受けるのが残念だ。ラムの趣味からかなり外れるだろう。ホントに側妃候補だったの……?
俺は口を開かない。阿呆がバレるからもあるけれど、ゼルトラン君と話す意味が分からないからだし、ついでに言えば俺の方が位が上のはずだ。目下の者から声をかけるのはマナー違反だよな?俺、知ってるー。しかも今の俺のご身分は「側妃でその俺に「あんた」って声をかけるなんて!
現にリンダの眉間に皺が寄って、不快を露わにしている。これはアウトな奴の証拠。こいつは駄目だな、俺の部下にもいらないや。
「おい、私を陛下の元まで連れて行け!お前なんかより私の方が側妃に相応しいと陛下に言え!」
ディエスはお馬鹿さんだ。だが上がいたーーー!俺は目をまん丸に見開くのを辛うじて堪えた。こいつやばい。
「ディエス様、我が君の元にはあのような痴れ者はおりませんから」
「言わなくても分かってるよ」
リンダの眉毛の間の皺が2本に増えた。ソレイユ様の部下にはあんなのは居ない!ラムの部下(?)だからこんな阿呆がいるんだ!と訴えられた。分かった、分かったよーもう。
「だ、誰が痴れ者か!貴様っ私に逆らってどうなるか知っての事か!!」
どうもならないと思うよ。ラムの中での重要度はソレイユ様直属の部下のリンダはかなり信頼されてるもの。俺は面倒だから無視する事にした。変に声をかけてついて来ても厄介だし。
ほら、良く浮遊霊には声をかけるな、見て見ぬふりを知ろって言われてるじゃないか?取り憑かれるぞーって。
「貴様!私を誰だと思っているのだ!」
何もなかった事にして執務室へ戻る俺達の後ろをゼルトラン君は何故かついて来る。廊下は静かに歩いて欲しいなぁ。城ではたらく人達が何事かと見ているじゃないか。俺は注目されずに静かに生きていきたいのに。あーヒソヒソ話されてる~いやだー!
無視してスタスタ歩く俺とリンダ。後ろから必死で追いかけて来るゼルトラン君。
俺も歩幅があるし、リンダもキビキビ歩く方だから歩く速度が俺達は早いんだ。後ろの奴に配慮する必要もないしね。可哀想だけれど、ゼルトラン君の股下じゃ頑張らないと俺とリンダには置いてかれちゃう……いや、そこをがんばらなくても良いのに。
「戻ったよ」
「お帰りなさいませ……?」
俺が気軽に声をかけると執務室の前にいる護衛は俺の顔を見て少し笑い、後ろで息が上がっているゼルトランを見て顔を顰める。
「ロイター侯爵令息は何用なのでしょうか?」
俺に聞くのか?良いでしょう、お答えしましょう。
「陛下に自分の方が側妃相応しいから、そう伝えろと言われた所だよ」
面倒だからそのまんま伝える。意味が分からないよな。
「ロイター侯爵令息が、ディエス様より側妃に相応しいと?」
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