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25 俺より年上は何かと凄い*
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ひょこひょこと不恰好に歩きながらおっさんは俺たちの後ろをついてくる。注文通り義足ですよーと言うアピールだ。中々の演技派だな。
次の街へ移動し汚い宿へ着いた時、待ちかねた様におっさんが口を開いた。
「馬車を買いましょう。私が扱えます」
「早いね?!」
「フローラ様からお聞きしました、リーヤ様」
そして斬られた両腕を出してくる。
「これでは馬車は扱えませんから」
「早いね!!遠慮もないね?!」
おっさんはいい笑顔で笑った。
「物事の受け入れは早い方でして。成功の暁には股間の逸物も復活させてくれると言うことで」
「そんな約束してませんけど?!」
「私がしました!」
そして母さんのドヤ顔である。母さん、どんな説明したのかなぁ??
「私の事はトライドと呼んでください。姓は要りませんよね?」
「ああ、要らない」
俺達はオンボロだが幌付きの馬車を買った。高かったが、何かと便利だった。
「……長時間御者台に座るのは……あの」
「あー……尻ね」
必要だよな……俺は仕方がなしにおっさんの尻に手をかけた……。
「アッー!リーヤさま!リーヤさまっ!そ、ソコですっ!あぁーー!」
「やめろ!変な声出すな!母さんがいるんだぞ!」
「し、しかしっ!わ、私とてアッ!んんーーっ!」
「おっさん?!おっさんっ!イったの?!」
「はぁはぁ……ありがとうございます……良かったです」
「あ、うん……ハイ」
違う!違うんだ!俺はおっさんのムラムラに付き合った訳じゃなくて!尻を!長時間座れる尻にしてやっただけなんだ!
俺達は街に寄って奴隷を仕入れては治して、ゆっくりと皇帝がいると言う帝都を目指していった。
「リーヤ様!この両足のない奴隷はお買い得です!是非!」
「え?あ、うん」
「隊長おおおーーー!」
「うむ、その捨てた命。リーヤ様とフローラ様に使うんだ」
「はい!」
「知り合いかよー」
「リーヤ様!あそこのあと三日で死にそうな両目の見えない奴を是非!」
「あ、うん?」
「トライド・ディダガー!貴様生きて!」
「ジルド・バラム。貴様とは何度剣を交えたか分からぬが、貴様の腕が確かな事は分かっているからな」
「知り合いかよぉ~」
「「違う!」が違わぬかもしれん」
「仲良し?」
「「それは違う!」」
俺達は人数を増やしつつ移動して行った。奴隷達は戦いにあまり影響がない体のどこかを一つ治さず残している。
「俺達は新皇帝に会いたい。会えたら全員治してやる。それまで裏切るなよ!」
「分かりました、リーヤ様」
俺達は素性についてとやかくいう事はない。色んな経緯で奴隷に落とされ、色々なモノを失ってどん底にいた奴らだ。どんな事があったのか聞きたくもないし、聞いた所でどうしてやる事も出来ない。
俺達には俺達の目的がある。達成した後は好きにすれば良いと思う。だからどんな事を思っていても……。
「でね?多分、新皇帝ってリーヤの父親なのよ、それでどうしてそんな事するか聞きたくてー」
「はあ、確かに。まさかとは思いますけど、フローラ様を捨てた貴族達が憎くて殺しまわってるとかじゃないですよね?」
「違うと思うんだけど……ちょっとあり得そうで怖いのよー」
「えーそんな惚れた女を守れない奴にうちの国は滅ぼされたのか……」
「うちもかー……」
「なんかごめんなさいね?」
「いえいえ、フローラ様は何も悪くないですから!」
母さん?なんで身の上語るくらい仲良くなっちゃってるのかな?!しかも皆色々知っちゃってるみたいだけど?!ねぇ?!母さん?!?!
次の街へ移動し汚い宿へ着いた時、待ちかねた様におっさんが口を開いた。
「馬車を買いましょう。私が扱えます」
「早いね?!」
「フローラ様からお聞きしました、リーヤ様」
そして斬られた両腕を出してくる。
「これでは馬車は扱えませんから」
「早いね!!遠慮もないね?!」
おっさんはいい笑顔で笑った。
「物事の受け入れは早い方でして。成功の暁には股間の逸物も復活させてくれると言うことで」
「そんな約束してませんけど?!」
「私がしました!」
そして母さんのドヤ顔である。母さん、どんな説明したのかなぁ??
「私の事はトライドと呼んでください。姓は要りませんよね?」
「ああ、要らない」
俺達はオンボロだが幌付きの馬車を買った。高かったが、何かと便利だった。
「……長時間御者台に座るのは……あの」
「あー……尻ね」
必要だよな……俺は仕方がなしにおっさんの尻に手をかけた……。
「アッー!リーヤさま!リーヤさまっ!そ、ソコですっ!あぁーー!」
「やめろ!変な声出すな!母さんがいるんだぞ!」
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「おっさん?!おっさんっ!イったの?!」
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「あ、うん……ハイ」
違う!違うんだ!俺はおっさんのムラムラに付き合った訳じゃなくて!尻を!長時間座れる尻にしてやっただけなんだ!
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「隊長おおおーーー!」
「うむ、その捨てた命。リーヤ様とフローラ様に使うんだ」
「はい!」
「知り合いかよー」
「リーヤ様!あそこのあと三日で死にそうな両目の見えない奴を是非!」
「あ、うん?」
「トライド・ディダガー!貴様生きて!」
「ジルド・バラム。貴様とは何度剣を交えたか分からぬが、貴様の腕が確かな事は分かっているからな」
「知り合いかよぉ~」
「「違う!」が違わぬかもしれん」
「仲良し?」
「「それは違う!」」
俺達は人数を増やしつつ移動して行った。奴隷達は戦いにあまり影響がない体のどこかを一つ治さず残している。
「俺達は新皇帝に会いたい。会えたら全員治してやる。それまで裏切るなよ!」
「分かりました、リーヤ様」
俺達は素性についてとやかくいう事はない。色んな経緯で奴隷に落とされ、色々なモノを失ってどん底にいた奴らだ。どんな事があったのか聞きたくもないし、聞いた所でどうしてやる事も出来ない。
俺達には俺達の目的がある。達成した後は好きにすれば良いと思う。だからどんな事を思っていても……。
「でね?多分、新皇帝ってリーヤの父親なのよ、それでどうしてそんな事するか聞きたくてー」
「はあ、確かに。まさかとは思いますけど、フローラ様を捨てた貴族達が憎くて殺しまわってるとかじゃないですよね?」
「違うと思うんだけど……ちょっとあり得そうで怖いのよー」
「えーそんな惚れた女を守れない奴にうちの国は滅ぼされたのか……」
「うちもかー……」
「なんかごめんなさいね?」
「いえいえ、フローラ様は何も悪くないですから!」
母さん?なんで身の上語るくらい仲良くなっちゃってるのかな?!しかも皆色々知っちゃってるみたいだけど?!ねぇ?!母さん?!?!
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