46 / 117
46 いやぁー来ないでぇ〜(大根
しおりを挟む
「ううっ……」
令嬢達は最後に俺を噴水に突き落として高笑いをして去っていった。背も高くて結構体重もある俺を突き落とすのは凄く大変だっただろう……最初は何をしているか気が付かずぐいぐい押してくる令嬢達をぼーっと見ていたけれど凄く頑張っていて可哀想だったから自分から落ちてやった。
あんな無茶なダイエットで枯れ枝みたいな腕……フロウライトに近づいただけで折れるんじゃないのか?あいつの圧力でさぁ。
「冷たい……」
けれど大した事じゃない。何時間も氷雪が吹き荒ぶ街角で気配を消して立ち続け、やって来たターゲットを仕留める事もあった。氷の大地で小山程巨大なマンモスを何日もかけて狩ったこともある。
季節も震えるほど寒い訳じゃないし、ついでに言えば筋肉量が多いから平熱はかなり高いので風邪もひかないと思う。
それでも濡れた髪をかきあげながら、パシャリと音を立て噴水から上がって来ると今度は若い男達がにやにやしながら立っていた。どこかの令息かその取り巻きか。
「こいつ?」
「ああ、間違いない」
「こいつをめちゃくちゃにしてやれば良いんだな?」
「ああ、冴えない男だが抱き心地は良いんだろう?」
「そりゃそうだ! あの聖騎士団長を骨抜きにしたんだからな」
また面倒くさいの来た。
〈そりゃ最高に決まってるじゃないですか!〉
〈見てわからんのか! あのぱつぱつのおっぱい!〉
〈ぷりんぷりんのお尻も凄いんだから!〉
〈いや、やっぱり顔だよ、顔! 色っぽい上に可愛かったりー!〉
面倒くさいのまだ居た。
「だ、誰ですか……あなた達」
マークならこう言わなきゃならないからな。怯えた顔で逃げ回らなきゃならん……めんどくさいけれど、ゆっくり駆け出す。
「ひいっ」
「逃げるぞ追えっ!」
しかもぶっちぎりで引き離してもだめだし、消えてもだめだし、非常に面倒くさい。そして途中で哀れっぽい声を出して助けも呼ぶのだ……できるだけ遠くには届かないくらいの大きさで。本当に助けが来たらそれはそれで厄介だからね。
「誰かっ、誰かーっ」
「人気のない方へ行ったぞ! 好都合だ」
わざとだがな。人目のない暗がりが多い所に誘導すればわいわいきゃあきゃあ騒いでる元弟子達が適度に殴って気絶させてくれるだろ。
息を切らしたふりをして低木の間を走り抜ければ追っ手は無くなっていた。本当に面倒くさい……どこかの木に登ってフロウライトが出てくるまでやり過ごした方が早そうだ。
「はぁ、はぁ……」
息切れをしてるふりをしつつ辺りをキョロキョロ見渡す。人の気配が無ければこのまま姿を消す所だがそうも上手くいかないようだ。近くに誰かいる……失敗した、会場から離れれば誰もいないと思ったのに。わざと音を立てて植えられた香りのいい花の咲く低木を掻き分ければ気配の持ち主と顔を合わせることになった。
「あ……」
「おや……君は」
やけに豪華な服装。煌めく白銀の髪に、薄い水色の瞳の線の細い美形。胸には大振りのレインボークリスタルのブローチ。その石を身に付けるのはこの国の王族だけ。王太子だ……まあマークにそんな事分かる訳ないから知らないフリをする。
「す、すみません」
「迷ったのかい?」
「えっと……はい」
無難な受け答えは得意だ。そう言うと王太子は王太子らしく笑う。
「そうか、ではパーティ会場へ案内しよう……こちらだ」
「あ、ありがとうございます」
ついて来てという背中を見ながら歩き出す。王太子……ウィントン・クリスタニア、だっけな。すべてが合格点の男。政治力、統率力、武力など今の国王をすべて上回っている能力値を持っている。ついでに顔も。
国王より劣っているのは国王であろうという意識だけ。ウィントン王太子は王太子の癖に積極的に国王になろうとしていない。だからあんな人気のない場所で人脈づくりをサボってたんだろ……第二王子に巻き返されるぞ??かといって親切な申し出を断る訳にもいかず、大人しくウィントン王太子の後をついて歩きだす。早く帰りたいな~。
令嬢達は最後に俺を噴水に突き落として高笑いをして去っていった。背も高くて結構体重もある俺を突き落とすのは凄く大変だっただろう……最初は何をしているか気が付かずぐいぐい押してくる令嬢達をぼーっと見ていたけれど凄く頑張っていて可哀想だったから自分から落ちてやった。
あんな無茶なダイエットで枯れ枝みたいな腕……フロウライトに近づいただけで折れるんじゃないのか?あいつの圧力でさぁ。
「冷たい……」
けれど大した事じゃない。何時間も氷雪が吹き荒ぶ街角で気配を消して立ち続け、やって来たターゲットを仕留める事もあった。氷の大地で小山程巨大なマンモスを何日もかけて狩ったこともある。
季節も震えるほど寒い訳じゃないし、ついでに言えば筋肉量が多いから平熱はかなり高いので風邪もひかないと思う。
それでも濡れた髪をかきあげながら、パシャリと音を立て噴水から上がって来ると今度は若い男達がにやにやしながら立っていた。どこかの令息かその取り巻きか。
「こいつ?」
「ああ、間違いない」
「こいつをめちゃくちゃにしてやれば良いんだな?」
「ああ、冴えない男だが抱き心地は良いんだろう?」
「そりゃそうだ! あの聖騎士団長を骨抜きにしたんだからな」
また面倒くさいの来た。
〈そりゃ最高に決まってるじゃないですか!〉
〈見てわからんのか! あのぱつぱつのおっぱい!〉
〈ぷりんぷりんのお尻も凄いんだから!〉
〈いや、やっぱり顔だよ、顔! 色っぽい上に可愛かったりー!〉
面倒くさいのまだ居た。
「だ、誰ですか……あなた達」
マークならこう言わなきゃならないからな。怯えた顔で逃げ回らなきゃならん……めんどくさいけれど、ゆっくり駆け出す。
「ひいっ」
「逃げるぞ追えっ!」
しかもぶっちぎりで引き離してもだめだし、消えてもだめだし、非常に面倒くさい。そして途中で哀れっぽい声を出して助けも呼ぶのだ……できるだけ遠くには届かないくらいの大きさで。本当に助けが来たらそれはそれで厄介だからね。
「誰かっ、誰かーっ」
「人気のない方へ行ったぞ! 好都合だ」
わざとだがな。人目のない暗がりが多い所に誘導すればわいわいきゃあきゃあ騒いでる元弟子達が適度に殴って気絶させてくれるだろ。
息を切らしたふりをして低木の間を走り抜ければ追っ手は無くなっていた。本当に面倒くさい……どこかの木に登ってフロウライトが出てくるまでやり過ごした方が早そうだ。
「はぁ、はぁ……」
息切れをしてるふりをしつつ辺りをキョロキョロ見渡す。人の気配が無ければこのまま姿を消す所だがそうも上手くいかないようだ。近くに誰かいる……失敗した、会場から離れれば誰もいないと思ったのに。わざと音を立てて植えられた香りのいい花の咲く低木を掻き分ければ気配の持ち主と顔を合わせることになった。
「あ……」
「おや……君は」
やけに豪華な服装。煌めく白銀の髪に、薄い水色の瞳の線の細い美形。胸には大振りのレインボークリスタルのブローチ。その石を身に付けるのはこの国の王族だけ。王太子だ……まあマークにそんな事分かる訳ないから知らないフリをする。
「す、すみません」
「迷ったのかい?」
「えっと……はい」
無難な受け答えは得意だ。そう言うと王太子は王太子らしく笑う。
「そうか、ではパーティ会場へ案内しよう……こちらだ」
「あ、ありがとうございます」
ついて来てという背中を見ながら歩き出す。王太子……ウィントン・クリスタニア、だっけな。すべてが合格点の男。政治力、統率力、武力など今の国王をすべて上回っている能力値を持っている。ついでに顔も。
国王より劣っているのは国王であろうという意識だけ。ウィントン王太子は王太子の癖に積極的に国王になろうとしていない。だからあんな人気のない場所で人脈づくりをサボってたんだろ……第二王子に巻き返されるぞ??かといって親切な申し出を断る訳にもいかず、大人しくウィントン王太子の後をついて歩きだす。早く帰りたいな~。
144
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました!
えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。
※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです!
※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる