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68 ズルくて意地の悪い俺
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「可愛い、私の凛莉」
「や、やめ……あうぅ……」
準備の出来た体にぐっと圧し掛かられては、逃れることはできなかった。今日は凝った服は着ていない……そこいらで売っている市民デフォって感じの服だったから着るのも楽だけど脱ぐのもすぐだった。
「あ、あの……ゆ、ゆっくり」
「極力」
デカい、何度見てもデカい……っ! やっぱ腕じゃね? って思うものがビッキビキに筋張って、そそり立っていたら普通は怖くて悲鳴を上げたくなる。自分の体が壊されるんじゃないかという恐怖と一緒にやってくる腹の奥底がきゅっと鳴るような……期待感と興奮。あー駄目だ、アレを突っ込まれたらどうなるか知ってしまっている俺の体はしっかり躾けられてしまっている気がする。
「凛莉……愛してる」
「ぁう……っ」
いわゆるゲームの主要キャラクターは大抵の場合、美男美女であり、良い声をしているものだ。その例に漏れず、凛莉師匠だってかっこいいし、声も良い。だからフロウライトだってそうだ。そんなイケメンイケボに耳元て囁かれたら、嬉しいんだか恥ずかしいんだかで非常に照れる。
こっちから好きって言え! って振っといていざ言われると照れるし恥ずかしいとか俺、駄目じゃね……?
自分の理不尽なわがままに気が付いて更なる恥ずかしさのあまり顔を覆ってしまった。
「俺、おれぇ……凄いズルくてイヤなやつじゃないかっ」
からかって八つ当たりして、バカにしたのに依存して。あんなに必死で探させて、でも結局そばに居て……恋人として、いや、人としても最低のことをやっている!
俺はなんて嫌な人間なんだろう。
「私は君のそういう所も好きなのだよ、凛莉」
俺の上に覆い被さったままのイケメンは爽やかな笑顔で変なことをいう。
「君が私のことでそうやって感情を揺り動かしている。それが物凄く嬉しいといったら、また怒るだろうか?」
「な、なに……?」
「知らないだろうから教えておくが、私は君に叱られるのが好きなんだ。一般的でないと気が付いてはいる、だが私は君に叱られるのがとても好きだ」
つい手のひらの隙間から見上げると穏やかな青い目と視線がぶつかった。
「困る所は今の所一つだけだ。会議の時の服が性的過ぎることだけ」
「そ、それは……サファイア君の楽しみだから取り上げないでやって欲しい」
「我慢しよう」
フロウライトは多分嘘はつかない。こんな時に嘘をつけるほど器用な奴じゃない。なら、本当にそう思ってるのか?こんなクズっぽいこと考えてる俺で本当に良いのか?嬉しいのか……なんで?
「君のことが好きだから」
「……っ!」
あーもう、今それ言う?なんだか色んな情緒がぐっちゃぐちゃになって笑いが込み上げて来てしまった。
「あ、あはは……あははは……」
「凛莉……?」
ごめん、ごめんよ。でも今の俺は間違えない、ちゃんとお前に伝えるよ。俺より大きくて広い背中を抱きしめる。
「俺もお前のこと大好きだ。ずっとそばにいて欲しい」
「喜んで」
「優しく扱ってくれよ?」
「勿論だとも」
ズルくて意地の悪い俺だけど、俺もお前に嘘はつかないよ。
「や、やめ……あうぅ……」
準備の出来た体にぐっと圧し掛かられては、逃れることはできなかった。今日は凝った服は着ていない……そこいらで売っている市民デフォって感じの服だったから着るのも楽だけど脱ぐのもすぐだった。
「あ、あの……ゆ、ゆっくり」
「極力」
デカい、何度見てもデカい……っ! やっぱ腕じゃね? って思うものがビッキビキに筋張って、そそり立っていたら普通は怖くて悲鳴を上げたくなる。自分の体が壊されるんじゃないかという恐怖と一緒にやってくる腹の奥底がきゅっと鳴るような……期待感と興奮。あー駄目だ、アレを突っ込まれたらどうなるか知ってしまっている俺の体はしっかり躾けられてしまっている気がする。
「凛莉……愛してる」
「ぁう……っ」
いわゆるゲームの主要キャラクターは大抵の場合、美男美女であり、良い声をしているものだ。その例に漏れず、凛莉師匠だってかっこいいし、声も良い。だからフロウライトだってそうだ。そんなイケメンイケボに耳元て囁かれたら、嬉しいんだか恥ずかしいんだかで非常に照れる。
こっちから好きって言え! って振っといていざ言われると照れるし恥ずかしいとか俺、駄目じゃね……?
自分の理不尽なわがままに気が付いて更なる恥ずかしさのあまり顔を覆ってしまった。
「俺、おれぇ……凄いズルくてイヤなやつじゃないかっ」
からかって八つ当たりして、バカにしたのに依存して。あんなに必死で探させて、でも結局そばに居て……恋人として、いや、人としても最低のことをやっている!
俺はなんて嫌な人間なんだろう。
「私は君のそういう所も好きなのだよ、凛莉」
俺の上に覆い被さったままのイケメンは爽やかな笑顔で変なことをいう。
「君が私のことでそうやって感情を揺り動かしている。それが物凄く嬉しいといったら、また怒るだろうか?」
「な、なに……?」
「知らないだろうから教えておくが、私は君に叱られるのが好きなんだ。一般的でないと気が付いてはいる、だが私は君に叱られるのがとても好きだ」
つい手のひらの隙間から見上げると穏やかな青い目と視線がぶつかった。
「困る所は今の所一つだけだ。会議の時の服が性的過ぎることだけ」
「そ、それは……サファイア君の楽しみだから取り上げないでやって欲しい」
「我慢しよう」
フロウライトは多分嘘はつかない。こんな時に嘘をつけるほど器用な奴じゃない。なら、本当にそう思ってるのか?こんなクズっぽいこと考えてる俺で本当に良いのか?嬉しいのか……なんで?
「君のことが好きだから」
「……っ!」
あーもう、今それ言う?なんだか色んな情緒がぐっちゃぐちゃになって笑いが込み上げて来てしまった。
「あ、あはは……あははは……」
「凛莉……?」
ごめん、ごめんよ。でも今の俺は間違えない、ちゃんとお前に伝えるよ。俺より大きくて広い背中を抱きしめる。
「俺もお前のこと大好きだ。ずっとそばにいて欲しい」
「喜んで」
「優しく扱ってくれよ?」
「勿論だとも」
ズルくて意地の悪い俺だけど、俺もお前に嘘はつかないよ。
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