文字の大きさ
大
中
小
18 / 20
番外編 テディside
秘密
ロゼが元婚約者を含む令息3人に襲われたと聞き、脚がガクガクしてきた。殺す。3人とも殺す。
「まぁ、落ち着きなさい。犯人は捕まったし、ロゼッタちゃんは無事よ。全て上手くいった。邪魔物は片付いたわ」
母上はふふふと笑う。
「さてと、あなたはあなたの仕事をきちんとやりなさい」
「承知しました」
私はロゼの元へ向かった。
部屋の扉を叩いた。
「入ってもいいだろうか?」
「はい」
ロゼの返事が聞こえたので、扉を開ける。
そこには艶かしい夜着を着たロゼが座っていた。
「ロゼ、何か羽織ってくれないだろうか。目のやり場に困る」
ドキドキしてしまう。
ロゼはガウンを羽織った。
私は深呼吸をしてロゼの前に座った。
「ロゼ、話を聞いてほしい」
ロゼは驚いているようだ。
「実はロゼに隠していたことがあるんだ」
私はロゼの目をしっかり見る。そしてゆっくりと話をはじめた。
「弟を人質に取られているんだ。私たちが何もしなければ殺されることはない。このことを知っているのはごく一部のものだけだ」
ロゼは私をじっと見ている。
「3年前、友好国だったシンバレッド王国に弟が留学した。その時に弟と一緒に留学した側近がまずいことになってしまったんだ」
ロゼは前のめりになった。
「王女と深い中になってしまった」
「それは正妃様ですか?」
私は黙って頷いた。
「当時王女はキンバリー帝国の第2皇子の婚約者だったんだ。キンバリー帝国の皇子の婚約者がカモスタット王国の第3王子の側近と深い中になってしまったとわかり、キンバリー国の皇帝は激怒した」
ロゼの顔は引き攣っている。
「キンバリー帝国が色々調べた結果、王女が我が弟の側近に懸想し、思いを告げたが断られた。それを根に持ち、媚薬を使い側近を我がものにし、監禁していたのを、行方不明になった側近を探していたロベルトや一緒に探していたシンバレッド王国の国王に見つけられた。それで我が国はシンバレッド王国に抗議をし、側近は返してもらったし、慰謝料ももらった。しかし、キンバリー帝国はメンツが立たない。そこで、ロベルトをキンバリー帝国の皇女の婿にする代わりに、まだ正妃がいない私に、皇帝が頼み込み、娶らされたんだ。頼み込んだといっても断れない命令なんだけどね」
私は笑った。自虐的に見えたかもしれない。
「意味がわからないのですが、テディ様もロベルト様も関係ないですわよね?」
「うん。ただキンバリー帝国は大きくて軍事力の強い国だ。うちとは友好関係にあるが攻め込まれてはひとたまりもない。ロベルトをすでに、連れて行かれてしまっていたし、我が国を戦火に晒すわけにもいかない」
確かに帝国は強い。我が国も軍事力はあるが、そんな理由で戦争をし、戦火に晒すわけにはいかない。
大国はプライドのためにそんなことをした。
「シンバレッド王国は何も処分を受けなかったのですか?」
「帝国に国を乗っ取られたよ」
「乗っ取られた?」
「あぁ、入り込まれて、今は帝国が国を動かしている。表立って発表はされていないがそのうち属国になったと発表されるだろう。シンバレッド王国は軍事力が弱い。王家も平和ボケでのんびりしていた。」
そうだ。あの国は甘かった。
「帝国ではシンバレッドの王女と私がどこかで出会い真実の愛に目覚めた。皇子はふたりの気持ちを尊重し、ふたりを応援し、ふたりの結婚を認めた。我が国ではそんな話は流れていないが、帝国ではそう言う話になっているんだ。王女は体が弱いので婚姻式や夜会など長い時間人前に出ることはできない。結婚式も王宮のチャペルでしたと国民には伝えられた」
ロゼは納得したように頷いた。
「では、正妃様はここにはいないのですか? いまどこに?」
「多分帝国の第2皇子に監禁されている」
「監禁?」
「第2皇子は自分を裏切った王女が許せなかったようだ。きっと媚薬漬けだろう」
媚薬漬けと言っても、部屋の中に鎖で繋がれたままらしい。
第2皇子は手を出さず、苦しむ様子をずっと見ているだけだと聞いた。媚薬を盛られたことはないが、恐ろしく苦しいらしい。苦しむ様子をただ見ている第2皇子はきっとヤバい人なのだろう。
「でも、王太子が来ていたではありませんか?」
「あれは帝国の使者だよ。王太子と偽って参加していたんだ」
帝国の影が使者として、私たちを見張っている。
「さっき、使者にロゼにこのことを話す許可をもらった。この秘密が他にもれれば我が国は帝国から攻められ戦火になる。ロベルトは殺され、国王と私は責をおう。ロゼには話したかった。知らない方がロゼは幸せだと思う。でも私はロゼに嫌われなくない。不信感を払拭したかった。自分が可愛いからロゼをまきこんでしまった。ダメな男だ」
やっとロゼに打ち明けられた。
「まぁ、落ち着きなさい。犯人は捕まったし、ロゼッタちゃんは無事よ。全て上手くいった。邪魔物は片付いたわ」
母上はふふふと笑う。
「さてと、あなたはあなたの仕事をきちんとやりなさい」
「承知しました」
私はロゼの元へ向かった。
部屋の扉を叩いた。
「入ってもいいだろうか?」
「はい」
ロゼの返事が聞こえたので、扉を開ける。
そこには艶かしい夜着を着たロゼが座っていた。
「ロゼ、何か羽織ってくれないだろうか。目のやり場に困る」
ドキドキしてしまう。
ロゼはガウンを羽織った。
私は深呼吸をしてロゼの前に座った。
「ロゼ、話を聞いてほしい」
ロゼは驚いているようだ。
「実はロゼに隠していたことがあるんだ」
私はロゼの目をしっかり見る。そしてゆっくりと話をはじめた。
「弟を人質に取られているんだ。私たちが何もしなければ殺されることはない。このことを知っているのはごく一部のものだけだ」
ロゼは私をじっと見ている。
「3年前、友好国だったシンバレッド王国に弟が留学した。その時に弟と一緒に留学した側近がまずいことになってしまったんだ」
ロゼは前のめりになった。
「王女と深い中になってしまった」
「それは正妃様ですか?」
私は黙って頷いた。
「当時王女はキンバリー帝国の第2皇子の婚約者だったんだ。キンバリー帝国の皇子の婚約者がカモスタット王国の第3王子の側近と深い中になってしまったとわかり、キンバリー国の皇帝は激怒した」
ロゼの顔は引き攣っている。
「キンバリー帝国が色々調べた結果、王女が我が弟の側近に懸想し、思いを告げたが断られた。それを根に持ち、媚薬を使い側近を我がものにし、監禁していたのを、行方不明になった側近を探していたロベルトや一緒に探していたシンバレッド王国の国王に見つけられた。それで我が国はシンバレッド王国に抗議をし、側近は返してもらったし、慰謝料ももらった。しかし、キンバリー帝国はメンツが立たない。そこで、ロベルトをキンバリー帝国の皇女の婿にする代わりに、まだ正妃がいない私に、皇帝が頼み込み、娶らされたんだ。頼み込んだといっても断れない命令なんだけどね」
私は笑った。自虐的に見えたかもしれない。
「意味がわからないのですが、テディ様もロベルト様も関係ないですわよね?」
「うん。ただキンバリー帝国は大きくて軍事力の強い国だ。うちとは友好関係にあるが攻め込まれてはひとたまりもない。ロベルトをすでに、連れて行かれてしまっていたし、我が国を戦火に晒すわけにもいかない」
確かに帝国は強い。我が国も軍事力はあるが、そんな理由で戦争をし、戦火に晒すわけにはいかない。
大国はプライドのためにそんなことをした。
「シンバレッド王国は何も処分を受けなかったのですか?」
「帝国に国を乗っ取られたよ」
「乗っ取られた?」
「あぁ、入り込まれて、今は帝国が国を動かしている。表立って発表はされていないがそのうち属国になったと発表されるだろう。シンバレッド王国は軍事力が弱い。王家も平和ボケでのんびりしていた。」
そうだ。あの国は甘かった。
「帝国ではシンバレッドの王女と私がどこかで出会い真実の愛に目覚めた。皇子はふたりの気持ちを尊重し、ふたりを応援し、ふたりの結婚を認めた。我が国ではそんな話は流れていないが、帝国ではそう言う話になっているんだ。王女は体が弱いので婚姻式や夜会など長い時間人前に出ることはできない。結婚式も王宮のチャペルでしたと国民には伝えられた」
ロゼは納得したように頷いた。
「では、正妃様はここにはいないのですか? いまどこに?」
「多分帝国の第2皇子に監禁されている」
「監禁?」
「第2皇子は自分を裏切った王女が許せなかったようだ。きっと媚薬漬けだろう」
媚薬漬けと言っても、部屋の中に鎖で繋がれたままらしい。
第2皇子は手を出さず、苦しむ様子をずっと見ているだけだと聞いた。媚薬を盛られたことはないが、恐ろしく苦しいらしい。苦しむ様子をただ見ている第2皇子はきっとヤバい人なのだろう。
「でも、王太子が来ていたではありませんか?」
「あれは帝国の使者だよ。王太子と偽って参加していたんだ」
帝国の影が使者として、私たちを見張っている。
「さっき、使者にロゼにこのことを話す許可をもらった。この秘密が他にもれれば我が国は帝国から攻められ戦火になる。ロベルトは殺され、国王と私は責をおう。ロゼには話したかった。知らない方がロゼは幸せだと思う。でも私はロゼに嫌われなくない。不信感を払拭したかった。自分が可愛いからロゼをまきこんでしまった。ダメな男だ」
やっとロゼに打ち明けられた。
感想 64
あなたにおすすめの小説
王妃は春を待たない〜夫が側妃を迎えました〜
羽生王妃シルヴィアは、完璧だった。
王であるレオンハルトの隣に立ち、誰よりも正しく、誰よりも美しく、誰よりも“王妃らしく”あろうとしてきた。
けれど、結婚から五年が経っても2人には子は授からず、ついに王は側妃を迎えることになる。
明るく無邪気な側妃ミリアに、少しずつ心を動かしていくレオンハルト。
その変化に気づきながらも、シルヴィアは何も言えなかった。
――王妃だから。
けれど、シルヴィアの心は確実に壊れていく。
誰も悪くないのに。
それでも、誰もが何かを失う。
◇全22話。一日二話投稿(投稿予約済み)
◇ コメント欄にて様々なご意見・ご感想をいただきありがとうございます。本作はすでに最後まで執筆済みのため、いただいたご意見によって今後の展開が変わることはございませんが、ひとつひとつ大切に拝読しております。それぞれ感じ方の分かれる物語かと思いますが、最後まで見守っていただけましたら嬉しいです。
婚約破棄されたので薬師として生きます。元婚約者はなぜか毎日訪ねてきます
すみひろ「リリア・エヴァンス。君との婚約を破棄する」
王都の大広間でそう告げられた瞬間、私は思わず瞬きをした。
周囲はざわめき、貴族たちは興味津々といった顔でこちらを見ている。
婚約者だった第二騎士団副団長アレクシス・クロフォードは、隣に立つ侯爵令嬢ミレーヌの肩を抱きながら続けた。
「私は真実の愛を見つけた」
出た。
最近流行りのやつだ。
〔完結〕妃が微笑んだまま去った日、夫はまだ気づいていなかった
柴田はつみ「セラフィーヌ、君は少し、細かすぎる」
三秒、黙る
それから妃は微笑んで、こう言った。
「そうですね。私の目が曇っていたようです」
翌朝から、読書室に妃の姿はなかった。
夫への礼は完璧。公務も完璧。微笑みも完璧。
ただ妻の顔だけが、どこにもなかった。
かわいそうな私をやめることにしました。
石河 翠ドローレスは、かつて魔物に襲われた影響で耳がよく聞こえない。そのため屋敷内でできる執務を担っていたが、社交を控えているせいで、婚約者と妹に関する良くない噂が広がってしまっていることに気づく。
婚約者と妹の不名誉な噂を払しょくしたい。そう願ったドローレスは耳の手術を受けることを決める。これですべてがうまくいくと思いきや、婚約者も妹も主人公の身体に負担をかけるようなことばかりしでかしてくる。このままでは再び耳が聞こえなくなる可能性が高い。
家族のことを思うばかり、いろいろなことを呑み込んでいた彼女だったが……。
可哀想な自分をやめたヒロインと、ヒロインが前を向けるように見守るヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:4470778)をお借りしております。
【完結】白い結婚をした悪役令嬢は田舎暮らしと陰謀を満喫する
ツカノ「こんな形での君との婚姻は望んでなかった」と、私は初夜の夜に旦那様になる方に告げられた。
卒業パーティーで婚約者の最愛を虐げた悪役令嬢として予定通り断罪された挙げ句に、その罰としてなぜか元婚約者と目と髪の色以外はそっくりな男と『白い結婚』をさせられてしまった私は思う。
それにしても、旦那様。あなたはいったいどこの誰ですか?
陰謀と事件混みのご都合主義なふんわり設定です。
【完結】愛していないと王子が言った
miniko王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。
「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」
ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。
※合わない場合はそっ閉じお願いします。
※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。
【完結】王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく
たまこ 10年の間、王子妃教育を受けてきた公爵令嬢シャーロットは、政治的な背景から王子妃候補をクビになってしまう。
多額の慰謝料を貰ったものの、婚約者を見つけることは絶望的な状況であり、シャーロットは結婚は諦めて公爵家の仕事に打ち込む。
もう会えないであろう初恋の相手のことだけを想って、生涯を終えるのだと覚悟していたのだが…。