66 / 72
64.時は満ちる
「はあ~、一時はどうなることかと思いました」
マーシアは湯あみを終えたエレインの髪を乾かしながら、改めてそう言って息をつく。侍女の割に彼女はなんとなく距離が近いが、それをエレインは許している。ランバルトの妹だからという理由ではない。彼女の距離の近さは、この国でまだ味方が少ないと思っているエレインにとってはありがたく、少しだけ心が穏やかになるからだ。
エレインはカウチで横になって、大きなクッションを背もたれがわりにして髪の手入れを委ねている。上質なガウンが心地よく、くつろぎのひとときとしては最上のものだ。
「あれから2週間以上経過しましたけれど、本当にもう大丈夫なのですね? 念のため、まだコルセットは絞めておりませんが……」
「すっかり。傷跡は普通にハッキリと見えるけれど、そのうちそれも薄くなるだろうな」
実のところ、傷の処置をした後に3日から5日程度は痛みがひどくなって苦しんだ。それまでは、鎮痛の薬や茶を飲んでいたのだが、それも効かなくなったのだ。それを近くで見ていたマーシアが心配をする気持ちもよくわかる。
「よかったです。アルフォンス様のお具合も大丈夫なのですか? 本当に来週遠方に行かれるのでしょうか……」
「問題なく」
驚いたのはアルフォンスの回復力の高さだった。いくら深手ではないとはいえ、太ももの治療は時間がかかる。だが、一体何がどうなっているのか、彼の治癒力は強く、エレインよりも早く治ったようだった。今ではもう毎日謁見を行っているし、来週にはエレインと共に遠方に出かける予定が入っている。
あれからターニャは謹慎をしていたが、そちらも来週には解除される。というか、解除してもらうことにした。エレインに必要なのはこの国のことを知って、一刻も早く人々に慣れること。そのためには、彼女の存在は必要だと思ったからだ。王太后の手の者だったという件を除けば、ターニャは優れた教育者だとエレインは考える。
今から新しい教育者を探すよりは、彼女にこのまま任せたい。だから謹慎を解いてくれ……そうエレインがわがままを言えば、すぐさま宰相はかけあってくれた。よくわからないが、ターニャに関しては他の臣下が担当をしているようだ。今のところ、ランバルトとミレッカー宰相に話をすればどうにかなっているものの、この先この王城にいることを考えれば、一刻も早く他の臣下を覚えなければいけないな……とエレインは思う。
「エリースト殿下は居館にお移りになったと?」
「はい。月華の棟はおかげで今はもう誰もおりません」
その辺の情報は侍女たちの情報網があてになる。担当をしていた者たちが異動になり、月華の棟の清掃が週に一度になったからだ。その代わり、居館の一室をエリーストの部屋にするために使用人たちはあれこれと忙しそうだった。聞けば、居館に移ると言い出したのはエリーストだったと言う。
(ということは、エリーストは殺さずに済むことになったのかな)
もし、その恐れがあればあのまま月華の棟に置いておいて、その後しかるべき牢に入れる、あるいは離れで幽閉という二択だっただろう。だが、居館に居を移したということは、エリーストがこの王城で王族として存在することを許されたということだ。
タオルを交換して何度も髪を拭くマーシア。それから髪に香油を塗る。ふわりと鼻孔をくすぐる、甘いけれどさっぱりとした香り。その加減はエレインの好みにあっていた。
「それにしても、本当に、本当に、お二方でお出かけになられるのですか……? 一国の国王夫妻が、そのように王城を空けていかれるなど、前代未聞ではないでしょうか」
「ふふ、マーシアはランバルトに似ているのだな」
「ええっ!? 似て、いませんよ!」
動揺をするマーシア。「ということは兄も……?」と恐る恐る尋ねてくるので、ついエレインは笑ってしまう。
「うん。ランバルトにも、よろしくないと言われた」
「それは兄だから、ではなく、一般的に考えてということでしょう?」
「そうとも言う。ああ、ありがとう」
エレインはそう言って体を起こす。湯で温まった体はすっかりと平熱に落ち着いて、ほてりもなければ湯冷めもない。
「王妃陛下、失礼いたします」
「うん」
もう一人の侍女が部屋に入って来る。手には、大量のオレンジの薔薇の花を抱えていた。
「ああ、よかった。まだ咲いていたのだな」
「はい。庭師の話によりますと、これが今年最後ではないかと」
「ちょうど、見ごろを見失ってしまったからな。花瓶も用意してもらえるだろうか?」
「はい」
ガゼボ周辺に植えたオレンジの薔薇。結局、あの薔薇が満開になる様子をアルフォンスと見る余裕がなかった。一連の事件が起きた頃に花は満開になり、そしてごたごたに巻き込まれている間に時期を逸してしまっていたので、もう見られないかもしれないと思っていたが、時期をずらして咲くように植えてくれていたらしい。
それでも、怪我をしてしまった互いが庭でまた茶を飲むことはなかなか難しく今に至る。エレインは薔薇を花瓶に活けてもらい、それを抱えて寝室に向かった。
「おっ!?」
寝室には、なんとアルフォンスが先にいた。彼はソファに座って読書をしていたようだった。オレンジの薔薇を抱えてやってきたエレインに驚いて、彼は立ち上がる。
「やあ、これは……ああ、時期がもう終わってしまうのかな」
「そのようですね。これは今年の最後の薔薇になると庭師が言っていたそうです」
「そうか。うん、綺麗だな。美しく咲いている」
「ええ、本当に」
そのオレンジの薔薇は、ふわりと丸い形を描いて内側の花弁を包み込んでいる。よくある薔薇は、芯の部分が高くなっているが、これは違う。種類があるのだな、としみじみとそれを見つめるエレイン。
「少し控えめで可愛らしいですね」
そう言ってテーブルの上に置く。柔らかなオレンジの灯りに照らされた薔薇は、艶やかで可愛らしいだけでなく華やかだ。アルフォンスは目を細めてそれを見て微笑んだ。
「わたしには花の良し悪しはよくわからない。ただ、綺麗だと思うだけだが……母がこれを好きだったことと、幼いあなたとの会話があったこと、どちらも思い出す、思い出の花になったことは間違いないな」
「ふふ、そうですね。ついでといっては何ですが、今のわたしのことも思い出していただけると」
エレインがそう言うと、アルフォンスはわずかに驚いた表情で「ここにあなたがいるのに?」と言ってから笑みを見せる。それへ、うまく言葉を返せなくなってエレインははにかんだ笑みを浮かべた。
「来年は、この花を見ながら庭園のガゼボで茶をしたいな」
「しましょうね」
「……そうだな」
アルフォンスは立ち上がってエレインに手を差し出した。ベッドに行こう、という意思表示だろう。それを理解したエレインは、内心どきどきしながら彼の手に手を重ねて立ち上がった。
「もう、怪我は大丈夫なのですか?」
わかっているが尋ねるエレイン。それは、なんとなく無言が照れくさい、気恥ずかしいゆえに言葉だ。それへアルフォンスは「うん」と軽く返す。
「あなたはどうだ?」
「わたしも大丈夫です。痛みはもうなく。傷は残っていますがほどなく消えるんじゃないかと」
「見せてくれ」
「えっ」
アルフォンスはそう言って、エレインをベッドの縁に座らせると彼女の寝間着をつまんだ。
「その、お見せ、するには、まくりあげないと……」
「うん」
真顔で頷かれ、エレインは仕方がないと腹を括る。結局自分はアルフォンスに甘いのだ。多分……そう思いながら、寝間着の裾をまくりあげた。白い太もも、下着が見え、それから脇腹の傷が見えた。彼はそっと指先でそこを撫でる。
「……痛そうだが、本当に大丈夫なのか」
「ええ。もうすっかりふさがっています」
傷口はふさがっているものの、赤い。が、エレインが「まったく。医師からも、もう運動をしても大丈夫と数日前からお墨付きです」と真面目に言えば、アルフォンスは
「そうか。わたしも、もう運動をして構わないと数日前から言われていた」
と言って「はは」と笑った。互いに同じか、とついエレインも声を出して笑う。
「同じですね……アルフォンス!?」
めくりあげた寝間着を元に戻そうとするエレインの手を押さえ、アルフォンスは彼女の脇腹に唇を寄せた。エレインはびくりと体を震わせ、斜めになって覆いかぶさる彼の体にしがみつく。
「あっ……あ、あ、駄目……」
彼の舌が、傷口を這う。もう痛みはまったくない。が、不思議なもので、新たに繋がった場所、新たに結びついた細胞だからなのか、傷口付近はやたらと感度が高い。ちゅ、ちゅ、と音を立ててキスをされ、舌を這わされ、それらすべてが性的な刺激としてエレインを襲う。
「アルフォンス……アルフォンス、許して……!」
息を荒げてそう言うと、ようやくアルフォンスは顔をあげた。
「エレイン」
「え……」
「そんな、無防備な声をあげるなんて。本当にあなたは可愛い人だ」
そう言うと、彼はエレインの唇を奪う。何度も角度を変えながらキスを繰り返しながら、彼はそっとエレインの体をベッドに倒す。ああ、なんだかすべて飲み込まれてしまう……不思議とそんなことを思いながら、エレインは彼に従ったのだった。
マーシアは湯あみを終えたエレインの髪を乾かしながら、改めてそう言って息をつく。侍女の割に彼女はなんとなく距離が近いが、それをエレインは許している。ランバルトの妹だからという理由ではない。彼女の距離の近さは、この国でまだ味方が少ないと思っているエレインにとってはありがたく、少しだけ心が穏やかになるからだ。
エレインはカウチで横になって、大きなクッションを背もたれがわりにして髪の手入れを委ねている。上質なガウンが心地よく、くつろぎのひとときとしては最上のものだ。
「あれから2週間以上経過しましたけれど、本当にもう大丈夫なのですね? 念のため、まだコルセットは絞めておりませんが……」
「すっかり。傷跡は普通にハッキリと見えるけれど、そのうちそれも薄くなるだろうな」
実のところ、傷の処置をした後に3日から5日程度は痛みがひどくなって苦しんだ。それまでは、鎮痛の薬や茶を飲んでいたのだが、それも効かなくなったのだ。それを近くで見ていたマーシアが心配をする気持ちもよくわかる。
「よかったです。アルフォンス様のお具合も大丈夫なのですか? 本当に来週遠方に行かれるのでしょうか……」
「問題なく」
驚いたのはアルフォンスの回復力の高さだった。いくら深手ではないとはいえ、太ももの治療は時間がかかる。だが、一体何がどうなっているのか、彼の治癒力は強く、エレインよりも早く治ったようだった。今ではもう毎日謁見を行っているし、来週にはエレインと共に遠方に出かける予定が入っている。
あれからターニャは謹慎をしていたが、そちらも来週には解除される。というか、解除してもらうことにした。エレインに必要なのはこの国のことを知って、一刻も早く人々に慣れること。そのためには、彼女の存在は必要だと思ったからだ。王太后の手の者だったという件を除けば、ターニャは優れた教育者だとエレインは考える。
今から新しい教育者を探すよりは、彼女にこのまま任せたい。だから謹慎を解いてくれ……そうエレインがわがままを言えば、すぐさま宰相はかけあってくれた。よくわからないが、ターニャに関しては他の臣下が担当をしているようだ。今のところ、ランバルトとミレッカー宰相に話をすればどうにかなっているものの、この先この王城にいることを考えれば、一刻も早く他の臣下を覚えなければいけないな……とエレインは思う。
「エリースト殿下は居館にお移りになったと?」
「はい。月華の棟はおかげで今はもう誰もおりません」
その辺の情報は侍女たちの情報網があてになる。担当をしていた者たちが異動になり、月華の棟の清掃が週に一度になったからだ。その代わり、居館の一室をエリーストの部屋にするために使用人たちはあれこれと忙しそうだった。聞けば、居館に移ると言い出したのはエリーストだったと言う。
(ということは、エリーストは殺さずに済むことになったのかな)
もし、その恐れがあればあのまま月華の棟に置いておいて、その後しかるべき牢に入れる、あるいは離れで幽閉という二択だっただろう。だが、居館に居を移したということは、エリーストがこの王城で王族として存在することを許されたということだ。
タオルを交換して何度も髪を拭くマーシア。それから髪に香油を塗る。ふわりと鼻孔をくすぐる、甘いけれどさっぱりとした香り。その加減はエレインの好みにあっていた。
「それにしても、本当に、本当に、お二方でお出かけになられるのですか……? 一国の国王夫妻が、そのように王城を空けていかれるなど、前代未聞ではないでしょうか」
「ふふ、マーシアはランバルトに似ているのだな」
「ええっ!? 似て、いませんよ!」
動揺をするマーシア。「ということは兄も……?」と恐る恐る尋ねてくるので、ついエレインは笑ってしまう。
「うん。ランバルトにも、よろしくないと言われた」
「それは兄だから、ではなく、一般的に考えてということでしょう?」
「そうとも言う。ああ、ありがとう」
エレインはそう言って体を起こす。湯で温まった体はすっかりと平熱に落ち着いて、ほてりもなければ湯冷めもない。
「王妃陛下、失礼いたします」
「うん」
もう一人の侍女が部屋に入って来る。手には、大量のオレンジの薔薇の花を抱えていた。
「ああ、よかった。まだ咲いていたのだな」
「はい。庭師の話によりますと、これが今年最後ではないかと」
「ちょうど、見ごろを見失ってしまったからな。花瓶も用意してもらえるだろうか?」
「はい」
ガゼボ周辺に植えたオレンジの薔薇。結局、あの薔薇が満開になる様子をアルフォンスと見る余裕がなかった。一連の事件が起きた頃に花は満開になり、そしてごたごたに巻き込まれている間に時期を逸してしまっていたので、もう見られないかもしれないと思っていたが、時期をずらして咲くように植えてくれていたらしい。
それでも、怪我をしてしまった互いが庭でまた茶を飲むことはなかなか難しく今に至る。エレインは薔薇を花瓶に活けてもらい、それを抱えて寝室に向かった。
「おっ!?」
寝室には、なんとアルフォンスが先にいた。彼はソファに座って読書をしていたようだった。オレンジの薔薇を抱えてやってきたエレインに驚いて、彼は立ち上がる。
「やあ、これは……ああ、時期がもう終わってしまうのかな」
「そのようですね。これは今年の最後の薔薇になると庭師が言っていたそうです」
「そうか。うん、綺麗だな。美しく咲いている」
「ええ、本当に」
そのオレンジの薔薇は、ふわりと丸い形を描いて内側の花弁を包み込んでいる。よくある薔薇は、芯の部分が高くなっているが、これは違う。種類があるのだな、としみじみとそれを見つめるエレイン。
「少し控えめで可愛らしいですね」
そう言ってテーブルの上に置く。柔らかなオレンジの灯りに照らされた薔薇は、艶やかで可愛らしいだけでなく華やかだ。アルフォンスは目を細めてそれを見て微笑んだ。
「わたしには花の良し悪しはよくわからない。ただ、綺麗だと思うだけだが……母がこれを好きだったことと、幼いあなたとの会話があったこと、どちらも思い出す、思い出の花になったことは間違いないな」
「ふふ、そうですね。ついでといっては何ですが、今のわたしのことも思い出していただけると」
エレインがそう言うと、アルフォンスはわずかに驚いた表情で「ここにあなたがいるのに?」と言ってから笑みを見せる。それへ、うまく言葉を返せなくなってエレインははにかんだ笑みを浮かべた。
「来年は、この花を見ながら庭園のガゼボで茶をしたいな」
「しましょうね」
「……そうだな」
アルフォンスは立ち上がってエレインに手を差し出した。ベッドに行こう、という意思表示だろう。それを理解したエレインは、内心どきどきしながら彼の手に手を重ねて立ち上がった。
「もう、怪我は大丈夫なのですか?」
わかっているが尋ねるエレイン。それは、なんとなく無言が照れくさい、気恥ずかしいゆえに言葉だ。それへアルフォンスは「うん」と軽く返す。
「あなたはどうだ?」
「わたしも大丈夫です。痛みはもうなく。傷は残っていますがほどなく消えるんじゃないかと」
「見せてくれ」
「えっ」
アルフォンスはそう言って、エレインをベッドの縁に座らせると彼女の寝間着をつまんだ。
「その、お見せ、するには、まくりあげないと……」
「うん」
真顔で頷かれ、エレインは仕方がないと腹を括る。結局自分はアルフォンスに甘いのだ。多分……そう思いながら、寝間着の裾をまくりあげた。白い太もも、下着が見え、それから脇腹の傷が見えた。彼はそっと指先でそこを撫でる。
「……痛そうだが、本当に大丈夫なのか」
「ええ。もうすっかりふさがっています」
傷口はふさがっているものの、赤い。が、エレインが「まったく。医師からも、もう運動をしても大丈夫と数日前からお墨付きです」と真面目に言えば、アルフォンスは
「そうか。わたしも、もう運動をして構わないと数日前から言われていた」
と言って「はは」と笑った。互いに同じか、とついエレインも声を出して笑う。
「同じですね……アルフォンス!?」
めくりあげた寝間着を元に戻そうとするエレインの手を押さえ、アルフォンスは彼女の脇腹に唇を寄せた。エレインはびくりと体を震わせ、斜めになって覆いかぶさる彼の体にしがみつく。
「あっ……あ、あ、駄目……」
彼の舌が、傷口を這う。もう痛みはまったくない。が、不思議なもので、新たに繋がった場所、新たに結びついた細胞だからなのか、傷口付近はやたらと感度が高い。ちゅ、ちゅ、と音を立ててキスをされ、舌を這わされ、それらすべてが性的な刺激としてエレインを襲う。
「アルフォンス……アルフォンス、許して……!」
息を荒げてそう言うと、ようやくアルフォンスは顔をあげた。
「エレイン」
「え……」
「そんな、無防備な声をあげるなんて。本当にあなたは可愛い人だ」
そう言うと、彼はエレインの唇を奪う。何度も角度を変えながらキスを繰り返しながら、彼はそっとエレインの体をベッドに倒す。ああ、なんだかすべて飲み込まれてしまう……不思議とそんなことを思いながら、エレインは彼に従ったのだった。
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~
4月2日コミカライズ配信♡二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。
夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。
気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……?
「こんな本性どこに隠してたんだか」
「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」
さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。
+ムーンライトノベルズにも掲載しております。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない
二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。
ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。
当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。
だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。
――君の××××、触らせてもらえないだろうか?
コワモテ軍人な旦那様は彼女にゾッコンなのです~新婚若奥様はいきなり大ピンチ~
4月2日コミカライズ配信♡二階堂まや
恋愛
政治家の令嬢イリーナは社交界の《白薔薇》と称される程の美貌を持ち、不自由無く華やかな生活を送っていた。
彼女は王立陸軍大尉ディートハルトに一目惚れするものの、国内で政治家と軍人は長年対立していた。加えて軍人は質実剛健を良しとしており、彼女の趣味嗜好とはまるで正反対であった。
そのためイリーナは華やかな生活を手放すことを決め、ディートハルトと無事に夫婦として結ばれる。
幸せな結婚生活を謳歌していたものの、ある日彼女は兄と弟から夜会に参加して欲しいと頼まれる。
そして夜会終了後、ディートハルトに華美な装いをしているところを見られてしまって……?
【完結】男装令嬢、深い事情により夜だけ王弟殿下の恋人を演じさせられる
千堂みくま
恋愛
ある事情のため男として生きる伯爵令嬢ルルシェ。彼女の望みはただ一つ、父親の跡を継いで領主となること――だが何故か王弟であるイグニス王子に気に入られ、彼の側近として長いあいだ仕えてきた。
女嫌いの王子はなかなか結婚してくれず、彼の結婚を機に領地へ帰りたいルルシェはやきもきしている。しかし、ある日とうとう些細なことが切っ掛けとなり、イグニスに女だとバレてしまった。
王子は性別の秘密を守る代わりに「俺の女嫌いが治るように協力しろ」と持ちかけてきて、夜だけ彼の恋人を演じる事になったのだが……。
○ニブい男装令嬢と不器用な王子が恋をする物語。○Rシーンには※印あり。
[男装令嬢は伯爵家を継ぎたい!]の改稿版です。
ムーンライトでも公開中。