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~領地改革~
ユール家臣団
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改革(復興)2年目。
先日誕生日を迎えて10歳になったユールは、今日も役所で書類とにらめっこしていた。
去年から続けている政策は、今も順調に進行されている。フィヨルギンではようやくまともな作物が育つようになり、収穫はまだだが、このまま行けば秋には普通に収穫できるだろう。
ボルギの街の鉱山も、全てではないが3つほど設備が整い、住人たちが安全に採掘できるようになった。フィヨルギン一帯が農業地として覚醒したので、岩山の畑では麻やテンサイの栽培に転化している。
ブラズニルは元々が交易都市だったこともあって突出した産業がなかったが、降水量が他より多いことを利用して綿の栽培をしながら繊維業をやらせている。
「ユール様。今、よろしいですか?」
「いいわよ。どうかした?」
「病院の建設についてなのですが」
「何か問題でも?」
「はい。こちらの報告書をご覧ください」
ニョルズの手から報告書の束を受け取り、ユールはそれに目を通していく。
このニョルズという男性は、3ヶ月前にトールの両親からの推薦された人物だ。実際働きっぷりを見れば優秀だってことはわかる。
最初は特別気にかけてはいなかったが、あるとき偶然、彼の家族が全員治癒魔法を使えることを知ったのだ。
前々から病院の設立について考えていたユールだったので、それは非常にありがたい事実だった。この地方の人口を増やすには、女性の方に子供を産んでもらう他ない。そして女性たちが安心して子供を産めるようにするためにも、病院は必要だろう。
ユールの手元にある本には医学について書かれたものもたくさんある。幸い、彼も彼の妻もトールの両親から文字を教えられていたから、本も問題なく読めていた。
「なるほどね。医療知識保有者の不足。絶対にこの壁にはぶち当たると思ったわ」
「いかがいたしましょう?さすがに我々だけでは回せないと思いますが」
「こちらで教育を手配するわ。だから作業はこのまま続けるように」
「わかりました」
しかし二人だけで病院は回せない。もっと医学知識を持つ人の数を増やさないといけない。
今、ペンドラゴンでは"青空学校"たるものが民の間で流行っている。トールの両親が、毎日街の広場で住人たちに文字を教えているのだ。おかげでペンドラゴンの住人の識字率は上がっている。
まだ時間に余裕はあるだろう。病院の設立計画はまだ始動したばかりだ。完成までまだまだ時間がかかる。その間に人員を揃えておこう。
「お話中失礼します」
今度はウルズが報告書を持ってやってくる。
「ありがとう、ニョルズ。何かあったら通達するよ」
「わかりました。では」
「お待たせ、ウルズ。例の報告?」
「はい。ホズの街とスカディの街についてです」
このホズとスカディの街というのは、ユールがペンドラゴンから出ている東への街道と南への街道をたどった先にあった街だ。ホズは後方に森林と聖獣の住む山を控え、スカディはいくつもの入江に囲まれた海辺の街だった。
「ホズの木材は質が良いですが、伐採には時間がかかるようです」
「ポンポン伐採できても困るけどね……。ホズの方はもう少し政策を切り詰めるべきね。スカディの方は?」
「こちらは問題ないように思えます。もともとスカディには海底の食物をとるために、漁師のように海に潜っていた人たちがいましたから、養殖についてはどうにかなりそうです」
「なら試しに囲いを何個か作らせて。稚魚はあとから渡すわ」
「承知しました」
ホズはヴァルハラが閉ざされたあとに、飢餓と貧困に苦しんだ周辺の村人たちが集まってできた街だから、ペンドラゴンなどには存在を認知されていなかった。
聖獣の山の近くにあるから、初期のペンドラゴン並みには豊かだった。住人も他の街と比べて格段に少ないから、人手が足りないという意味でここの復興が一番難航しそうな予感。
ホズの街は森林に恵まれているから、林業をメインに担ってほしいと思うが、聖獣の住む山にさらされてきた一部の木は、木材にできれば質は最高だが、幹が硬いので伐採に時間がかかる。
いっそ植林でもはじめさせようかしら?森林を増やすって意味合いで。
それに比べてスカディはうまくいっていた。
海辺にあるスカディは、やはり昔は港町として栄えていたようだ。港町としては機能しないが、どうやら入江に魔物がいないようだった。
それなら魚介類の養殖をやらせたらどうだろう?と思って手配してみたのだ。
ヴァルハラ地方の魔力の食い違いは海にも影響を及ぼしていたから入江に魚介類はいなかったが、海藻の仲間はところどころに生えていたらしく、それを取りに行く人たちがいたのだ。
その人たちの力を借りれば、入江は養殖区域として繁盛していけそうだ。
「いろんな政策がうまく行きすぎて怖いわ」
「それはユール様のアイデアが素晴らしいのです」
「そんなことないわ。それもこれも、みんなが頑張ってくれてるおかげであり、ウルズたちの力のおかげね」
「いいえ……そんな……」
嘘ではない。ウルズとヴェルザンディの力は、資料の少ないヴァルハラの歴史を詳しく教えてくれるし、スクルドの力は政策の成功率を占ってくれる。
実行する政策の怖いくらいの成功率は間違いなくスクルドのおかげだろう。復興がある程度進んだらもう彼女の力に頼るのはやめなければ。
「みんな、張り切っているのです。ユール様直々にマジックアイテムをもらえたのですから。あれって、信頼の証なのでしょう?」
「ええ」
「みんな、ユール様に信頼されていることが嬉しいんですよ」
ウルズ、ヴェルザンディ、スクルド、フレイ、トールにはお約束のマジックアイテムを渡した。テオやノルンにも渡したあれである。
ウルズに渡したのは丸いオーブ。魔力を流せば望んだ過去を見ることができる効果を持っている。
ヴェルザンディに渡したのは剣。これは現代を見れるアイテムだが、戦闘では普通に剣として使える。
スクルドに渡したのは一冊の本。これも魔力を流せば未来が見える。
なお、どのマジックアイテムも魔法の発動媒体になりうる。
彼女たちは、なんの代償もなく力を使えると言ったが、何かあったのでは遅いから、過去・現在・未来を知りたい時は、極力彼女たちに負担をかけたくないと思ってこのマジックアイテムを渡したのだ。
フレイに渡したのは、いわゆるロングソード。魔力を流すと風属性の力を借りて高速移動ができるようになり、なおかつ遠隔操作をすることができる一振りだ。特に名前はないが、フレイはスキールニルと名付けていた。
トールに渡したのは斧だ。魔力を流すと雷属性の力を借りることができる。実重量は相当重いが、持ち主であるトールだけには重量軽減魔法が発動して、彼にしか扱うことができない。ちなみに投げた場合は自動で手元に戻ってくる。
ちなみにフレイヤの分がないのは、原因不明だが、彼女はなぜかマジックアイテムに触れることができないからだ。マジックアイテムを渡そうとすると、彼女の手がマジックアイテムを弾いてしまう。だから渡したくても渡せないのだ。
「これからも私を助けてね」
「もちろんです!私たちはもう、ユール様の家臣です。どこまでもついて行きますよ」
「家臣………ふふ、そうね。みんなにはもっと働いてもらうことになるわ」
「受けて立ちます!」
「ウルズの気持ちは受け取ったよ。あとで全員に宣言してくるわ」
その後、一緒に昼食を食べている時、ユールはこの旨を友人たちに伝えた。彼らは誰一人迷わず、口を揃えてユールについて行くと言ってくれた。自分は良い友人に恵まれたなと、ユールは心穏やかな気持ちになった。
この日、のちに精鋭ぞろいの集団として国からも一目おかれることとなるユール家臣団が結成されたのだった。
先日誕生日を迎えて10歳になったユールは、今日も役所で書類とにらめっこしていた。
去年から続けている政策は、今も順調に進行されている。フィヨルギンではようやくまともな作物が育つようになり、収穫はまだだが、このまま行けば秋には普通に収穫できるだろう。
ボルギの街の鉱山も、全てではないが3つほど設備が整い、住人たちが安全に採掘できるようになった。フィヨルギン一帯が農業地として覚醒したので、岩山の畑では麻やテンサイの栽培に転化している。
ブラズニルは元々が交易都市だったこともあって突出した産業がなかったが、降水量が他より多いことを利用して綿の栽培をしながら繊維業をやらせている。
「ユール様。今、よろしいですか?」
「いいわよ。どうかした?」
「病院の建設についてなのですが」
「何か問題でも?」
「はい。こちらの報告書をご覧ください」
ニョルズの手から報告書の束を受け取り、ユールはそれに目を通していく。
このニョルズという男性は、3ヶ月前にトールの両親からの推薦された人物だ。実際働きっぷりを見れば優秀だってことはわかる。
最初は特別気にかけてはいなかったが、あるとき偶然、彼の家族が全員治癒魔法を使えることを知ったのだ。
前々から病院の設立について考えていたユールだったので、それは非常にありがたい事実だった。この地方の人口を増やすには、女性の方に子供を産んでもらう他ない。そして女性たちが安心して子供を産めるようにするためにも、病院は必要だろう。
ユールの手元にある本には医学について書かれたものもたくさんある。幸い、彼も彼の妻もトールの両親から文字を教えられていたから、本も問題なく読めていた。
「なるほどね。医療知識保有者の不足。絶対にこの壁にはぶち当たると思ったわ」
「いかがいたしましょう?さすがに我々だけでは回せないと思いますが」
「こちらで教育を手配するわ。だから作業はこのまま続けるように」
「わかりました」
しかし二人だけで病院は回せない。もっと医学知識を持つ人の数を増やさないといけない。
今、ペンドラゴンでは"青空学校"たるものが民の間で流行っている。トールの両親が、毎日街の広場で住人たちに文字を教えているのだ。おかげでペンドラゴンの住人の識字率は上がっている。
まだ時間に余裕はあるだろう。病院の設立計画はまだ始動したばかりだ。完成までまだまだ時間がかかる。その間に人員を揃えておこう。
「お話中失礼します」
今度はウルズが報告書を持ってやってくる。
「ありがとう、ニョルズ。何かあったら通達するよ」
「わかりました。では」
「お待たせ、ウルズ。例の報告?」
「はい。ホズの街とスカディの街についてです」
このホズとスカディの街というのは、ユールがペンドラゴンから出ている東への街道と南への街道をたどった先にあった街だ。ホズは後方に森林と聖獣の住む山を控え、スカディはいくつもの入江に囲まれた海辺の街だった。
「ホズの木材は質が良いですが、伐採には時間がかかるようです」
「ポンポン伐採できても困るけどね……。ホズの方はもう少し政策を切り詰めるべきね。スカディの方は?」
「こちらは問題ないように思えます。もともとスカディには海底の食物をとるために、漁師のように海に潜っていた人たちがいましたから、養殖についてはどうにかなりそうです」
「なら試しに囲いを何個か作らせて。稚魚はあとから渡すわ」
「承知しました」
ホズはヴァルハラが閉ざされたあとに、飢餓と貧困に苦しんだ周辺の村人たちが集まってできた街だから、ペンドラゴンなどには存在を認知されていなかった。
聖獣の山の近くにあるから、初期のペンドラゴン並みには豊かだった。住人も他の街と比べて格段に少ないから、人手が足りないという意味でここの復興が一番難航しそうな予感。
ホズの街は森林に恵まれているから、林業をメインに担ってほしいと思うが、聖獣の住む山にさらされてきた一部の木は、木材にできれば質は最高だが、幹が硬いので伐採に時間がかかる。
いっそ植林でもはじめさせようかしら?森林を増やすって意味合いで。
それに比べてスカディはうまくいっていた。
海辺にあるスカディは、やはり昔は港町として栄えていたようだ。港町としては機能しないが、どうやら入江に魔物がいないようだった。
それなら魚介類の養殖をやらせたらどうだろう?と思って手配してみたのだ。
ヴァルハラ地方の魔力の食い違いは海にも影響を及ぼしていたから入江に魚介類はいなかったが、海藻の仲間はところどころに生えていたらしく、それを取りに行く人たちがいたのだ。
その人たちの力を借りれば、入江は養殖区域として繁盛していけそうだ。
「いろんな政策がうまく行きすぎて怖いわ」
「それはユール様のアイデアが素晴らしいのです」
「そんなことないわ。それもこれも、みんなが頑張ってくれてるおかげであり、ウルズたちの力のおかげね」
「いいえ……そんな……」
嘘ではない。ウルズとヴェルザンディの力は、資料の少ないヴァルハラの歴史を詳しく教えてくれるし、スクルドの力は政策の成功率を占ってくれる。
実行する政策の怖いくらいの成功率は間違いなくスクルドのおかげだろう。復興がある程度進んだらもう彼女の力に頼るのはやめなければ。
「みんな、張り切っているのです。ユール様直々にマジックアイテムをもらえたのですから。あれって、信頼の証なのでしょう?」
「ええ」
「みんな、ユール様に信頼されていることが嬉しいんですよ」
ウルズ、ヴェルザンディ、スクルド、フレイ、トールにはお約束のマジックアイテムを渡した。テオやノルンにも渡したあれである。
ウルズに渡したのは丸いオーブ。魔力を流せば望んだ過去を見ることができる効果を持っている。
ヴェルザンディに渡したのは剣。これは現代を見れるアイテムだが、戦闘では普通に剣として使える。
スクルドに渡したのは一冊の本。これも魔力を流せば未来が見える。
なお、どのマジックアイテムも魔法の発動媒体になりうる。
彼女たちは、なんの代償もなく力を使えると言ったが、何かあったのでは遅いから、過去・現在・未来を知りたい時は、極力彼女たちに負担をかけたくないと思ってこのマジックアイテムを渡したのだ。
フレイに渡したのは、いわゆるロングソード。魔力を流すと風属性の力を借りて高速移動ができるようになり、なおかつ遠隔操作をすることができる一振りだ。特に名前はないが、フレイはスキールニルと名付けていた。
トールに渡したのは斧だ。魔力を流すと雷属性の力を借りることができる。実重量は相当重いが、持ち主であるトールだけには重量軽減魔法が発動して、彼にしか扱うことができない。ちなみに投げた場合は自動で手元に戻ってくる。
ちなみにフレイヤの分がないのは、原因不明だが、彼女はなぜかマジックアイテムに触れることができないからだ。マジックアイテムを渡そうとすると、彼女の手がマジックアイテムを弾いてしまう。だから渡したくても渡せないのだ。
「これからも私を助けてね」
「もちろんです!私たちはもう、ユール様の家臣です。どこまでもついて行きますよ」
「家臣………ふふ、そうね。みんなにはもっと働いてもらうことになるわ」
「受けて立ちます!」
「ウルズの気持ちは受け取ったよ。あとで全員に宣言してくるわ」
その後、一緒に昼食を食べている時、ユールはこの旨を友人たちに伝えた。彼らは誰一人迷わず、口を揃えてユールについて行くと言ってくれた。自分は良い友人に恵まれたなと、ユールは心穏やかな気持ちになった。
この日、のちに精鋭ぞろいの集団として国からも一目おかれることとなるユール家臣団が結成されたのだった。
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