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しおりを挟む無惨にも投げ捨てられてしまった下着を呆然と眺めていると、素肌に触れる蒼真のひんやりとした手に現実に戻される。
「おまっ、今からすんのか?!」
「うん。善は急げっていうだろ。早くお前のナカを開発して最後までやりたいし。」
そう言って蒼真はベットの照明をつける。ぼんやりと照らされた蒼真の顔はいつになく真剣で、目はギラギラと確かに欲を孕んでいた。お前そんな顔してたのかよ……!と少しビビる。
「怖がらないで。陸斗が痛がることはしないって約束するから。感じられるようになるまで結構時間かかるらしいからゆっくりいこうな。」
「う、うん、、」
「はは、本当に安心しろって。大丈夫、陸斗が自分から挿れてって言うまで開発するつもりだし、それまで待つよ。」
「分かった、、って、え?」
「え?ってなんだよ。無理やり俺に犯されたいの?そりゃすぐ突っ込むことはできるけど、俺お前のこと好きだし気持ちいいことしかしたくないから。」
「なんか逆にそれは恥ずかしいんだけど!」
正気かコイツ?そんなに今すぐ俺を喰いたいですって顔をしといて、俺がねだるまで待つらしい。翔にいれてほしいと懇願する俺を想像なんてできるはずもなく、顔に熱が集まる。
「はい、お喋りは終わり。あ、ローション取ってくるからイイ子にしてろよ?」
ばさっ、と俺の体に布団をかけて翔が立ち上がる。このまま逃げようかな、と一瞬思うが、そんなことをしたら何をされるか分からないので大人しくしておく。すぐにローションとバスタオルを片手に持った翔が戻ってきてベットサイドに腰掛けた。布団をめくり、縮こまっている俺に声をかける。
「はい、丸まってないで起き上がって。そのままベットフレームにもたれて座れる?そう。腰の下に枕置くよ。あ、あと一応バスタオルひいておくからな。」
テキパキと用意をする翔に流されて、あれよこれよと事が進んでいく。満足そうに再び蒼真がベットに乗り上げ、俺の脚の間に体を滑り込ませて座る。必然的に俺は足を広げることになり、反射的に閉じようとするが、蒼真の体に拒まれてしまう。さらに膝を割るように足を広げられ、俺の恥部は全て丸見えになってしまった。カッと顔が熱くなるのを感じる。きっと今俺の顔は真っ赤なのだろう。
「慣れろよ。これからもっと恥ずかしいことすんだから。」
「分かっ、てるけどさ、!」
「……陸斗。こっち向いて。」
恥ずかしくて背けている顔を、顎を掬われて正面を向かされて蒼真と真っ向から目が合う。顔が近づいてきたかと思ったらすぐに唇を塞がれ、抗議の声が全て吸い込まれてしまう。何度も唇を擦り合わせるようにキスをされ、力が抜けてきたところに舌を差し込まれる。生温かい舌がゆっくりと動かされ、強制的にだがぬるいお湯に浸かっているような、心地良い気分にされてしまう。
「ん、、ふっ、ぅ」
「その調子」
「……ん、む、んー~ッ!」
ぽやぽやとしているといつの間にか服の中に入っていた蒼真の手が乳首を掠める。スリスリと触られて硬さを持ってきたところを弄ぶようにいじられ、素直に快感をひろってしまう。
「一回イかせてあげてもいいんだけど、まあ力は抜けたかな?」
「う、、手、止めろよ」
「だぁめ。力が入ってたら困るのは陸斗だよ?」
口は離れたが、乳首をいじる手は止まる気配がない。そっと下半身に視線を落としてみると、しっかりと反応している自分の性器があって、思わずまた顔を背けた。
「ふふ、陸斗、少し触るからね。」
何を、と思った瞬間、人肌に温められたローションをまとった蒼真の指が後孔を掠める。
「うわっ、!」
「びっくりした?大丈夫まだ指は挿れないから。男同士のセックスは、ここを使うんだよ。陸斗のここが俺のを受け入れられるくらいになるまで、じっくり開発してこうな。」
楽しそうに俺の耳元でそう囁いて、蒼真は淵をなぞるようにクルクルと指を動かす。
本当にここで感じられるようになるのか……?と思うが、蒼真がとても楽しそうなのでまあ身を任せておこう、と回らない頭で考える。
そうしている間にも蒼真の乳首やお腹などを愛撫する手は止まらず、どんどん熱は高まってくる。少し時間がたって、ぐにぐにと後孔を押したり、撫でたりしていた指が不意につぷ、となかに入ってきた感じがした。しかしそれも一瞬で、すぐに抜かれてまたスリスリと撫でられる。何度かそれを繰り返した後、蒼真が顔を上げた。
「意外といけそうかな、、今日はできたら指一本くらいは挿れてみようか、」
「ん、、は、俺は大丈夫だから。ぅ、翔の好きにしてよ」
「……こら、必死で堪えてるんだから煽るようなこと言わない。」
嗜めるように乳首に爪をたてられて、体がビクっと跳ねた。同時にぐりぐりと強めに後孔を押される。手が離れたと思ったら、再びローションを足され、それを纏った指が添わされた。
「ちょっと深くするから」
「ん、」
そのまま指がゆっくりと入ってきて、またゆっくりと抜かれる。それを繰り返して、第二関節くらいまで入ったところで力が入ってしまったのか、無意識に蒼真の指を締め付けてしまう。
「うぅ………」
「陸斗、こっち見て。痛い?」
「いや痛くはないけど、異物感?はあるかも」
「そっか、キスしよ。口開けて。」
そう言われて口を開けると、迷わず舌が入ってきて深いキスをされる。舌を絡め取られ、グチュグチュとわざと音を立ててお互いの唾液を擦り合わせられる。角度を変えて何度もされる口付けに力が抜けたところで、グッと指が今までで1番深くに入ってきた。
「ッんん?!、、あ、んぐ」
「ん、、キツくない?陸斗」
「は、平気、」
ゆるゆると指を出し入れされ、少し馴染んできたところでまた深めに指を入れられる。何度もローションを足しながら慎重に俺に触れるから気恥ずかしい気持ちになったが、大切にされているというのがひしひしと伝わり嬉しくなる。正直まだ後ろをいじられていて気持ちいいと感じはしないが、早く蒼真を悦ばせられるようになりたいと思ったので俺も大概だろう。
「……見て陸斗、俺の指全部入ってるよ。」
「え、、ほんとだ、」
「まだ一本だけどね。頑張ってくれてありがと。このままいれたまま一回イこうか。」
そう言って蒼真は指を深く埋めたまま、反対の手でずっと昂っていた俺の性器を握り込んだ。
「、ぅあッ!」
「ん、後ろも気持ちいいって頭で覚えてね」
急にきた直接的すぎる快楽に思わず声が漏れる。後孔に埋められた指と連動して手を動かされ、こんなのほとんど刷り込みじゃないか、と思うが、ずっと溜め込んでいた快楽には逆らえずゆるゆると腰が揺れる。
「かわい、、」
「あっ、ん、、もうだめだから……!」
「うん、イって。」
ビクビクと体が痙攣し、呆気なく絶頂してしまう。ぎゅう、と後孔が締まり、同時に蒼真の指を締め付けるのが分かった。しばらく絶頂の余韻に浸っているとゆっくりと指を引き抜かれる。
「お疲れ様。後片付けはするからこのまま寝ていいよ。」
「いや、、」
「ただでさえ陸斗疲れてたでしょ。分かってて俺も付き合わせちゃったし。くくっ、お前もう限界じゃん。ほら寝な。」
額にキスを落として蒼真が笑う。確かに蒼真の言う通り、疲れに加え射精後というのもあってめちゃくちゃに眠い。すぐそばにある蒼真の体温に安心を感じながら、お言葉に甘えてそのまま意識を手放した。
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