79 / 416
第6章 裏切りは突然に
第79話 対価
しおりを挟む
「あの野郎…………」
「どうした?出し抜かれたことがそんなに悔しいのか?だが、それは仕方のないこと。今回は相手が悪い。なんせ、シンヤ殿だからな」
「違ぇよ…………悔しいとかそんなんじゃなくて、ただただ驚いてんだ。お前らがここに来るなんて予想だにしていなかったからな」
「で、まんまと出し抜かれたから悔しいと」
「てめぇ…………消されたいのか?」
「なんにしてもここだと思う存分、戦えないだろ?ってことで今から場所を変えよう」
「は?そんなの、いきなり無理だろ。一体、何を言ってるんだ?」
「お前の方こそ、何を言っているんだ?空間魔法の"転移"を使えばいいだけじゃないか」
「それこそ、無理だろ。凄腕の魔術師達でも厳しい魔法をどう見ても武闘派の俺達が使える訳………」
「我をお前みたいな奴と一緒にしないでもらいたい」
「何だと?」
「だって、そうだろ?なんせ、我は使えるのだから」
「な…………何!?」
――――――――――――――――――――
「や、やめてくれ!」
「お母さん~!」
「だ、誰か助け」
世界の各地では黒いローブを纏った集団があらゆる街や村の人間に危害を及ぼし始めていた。これに対して、人々もただやられてばかりではなく、冒険者ギルドへの救助要請を出し続けてはいたのだが……………
「おい!お前ら、しっかりしやがれ!」
「で、ですがリーダー!こいつら、かなり強いぞ!」
「僕達の攻撃は効かず、あちらの攻撃はこちらの防御を貫通してきます!」
派遣されてきた冒険者のことごとくが敵の強さに抗うだけの力がなく、時間稼ぎが精一杯の状況となってしまっていた。
「くそっ!このままじゃ、いずれ時間の問題だぞ!誰か、いないのか!?この圧倒的不利な状況をひっくり返すだけの力を持つ者は!」
「そんなの……………あ…………リ、リーダー!もしかしたら、あの時、フリーダムで"魔剣"を助けたあの男なら」
「馬鹿野郎!フリーダムから、ここまで一体どれだけの距離があると思っているんだ!そんなくだらない妄想に縋るぐらいなら、今自分ができる最善の策を考えやがれ!」
「妄想じゃないわよ」
「は?一体、何の根拠があって…………ってお前は」
その時、周りの者の目が急に現れた黒衣を纏った集団へと集中した。逃げ惑う人々やそれを襲おうとする黒ローブ、さらには応戦する冒険者までもが皆、時が止まったかのように一斉に動かなくなり、突然の事態に困惑した。それもその筈。今の今まで彼らの存在に気が付いておらず、何か声がしたと思った時には既に人々を守る形でその集団はいたのだ。先頭には獣人の中でも特に珍しいとされる九尾種の少女が黒衣を靡かせ、堂々とした表情で立っていて、こう言った。
「クラン"黒天の星"朱組組長、クーフォ!助けに来たわ!」
同時刻、他の場所でも同じようなことがいくつも起き、黒衣を纏った集団が戦場を駆け抜けていった。その際、助けられた人々のケアなどはそれぞれ異なっていたが、ある村では積極的に負傷者の介抱や受け入れを行っていた。世界中が混乱状態に陥っている状況で何故、そのような余裕があるのか……………その真相を解明する為には3日程前に遡る必要があった。
――――――――――――――――――――
フリーダムでの一件が起こる3日前、とある村。ここには随分と前から悪魔が住み着いており、日頃から人々に対して精神的・肉体的な苦痛を強いていた。その日もまた同じような日常を過ごすことになると諦めていた門番を務めている男はある集団が村へと向かってくるのを発見した。全員、同じ格好をした男女7人。種族もバラバラであり、何故か一度見たら目が離せない、そんな集団であった。そして、門の前に辿り着くとギルドカードを掲げながら開口一番、こう言った。
「俺達は冒険者でこういう者だ。この村に寄ったのには訳がある」
「訳………?」
「この村に住み着いている悪魔を退治しに来た」
「な!?」
いきなり、やって来て大口を叩いた男に驚きの声を上げた門番。しかし、その直後、ギルドカードに記載された冒険者のランクを見て、もしかしたらという淡い期待を抱いた。一応、村長への紹介もした方がいいと判断した門番はその集団を連れて、村の中へと戻った。その後、悪魔に気が付かれて奇襲をかけられでもしたらマズイということになり、村長との挨拶も軽くで済ませ、一行は悪魔が村人から奪い取って住んでいる家へと向かった。
「着きました。ここが悪魔の…………」
「"滅魔刀"」
「って、いきなり何をしているんですか!?」
着いて早々、その集団のリーダーは刀を軽く一閃し、家を斬った。半壊する家、驚く門番。幸い、周りに村人はなく、被害は家を除けば、悪魔のみに及んだ。
「ぐはっ…………い、一体、何が起きたんだ!?」
「お前がこの村を乗っ取った悪魔だな?見たところ、魔族のようだが」
「へっ、こんなことをしてタダで済むと思うなよ?俺のバックにはな」
「アスターロ教だろ?」
「な、何故それを!?」
「答える義理はない。そして、お前は逝け」
門番には何がなんだか分からなかった。いきなり現れて、悪魔を秒で始末した男とそれを見守る集団。はっきり言って異常だった。自分達が長年苦しんだことをこうも簡単に解決されてしまえば、それを受け入れるのに時間がかかる。それも仕方のないことかもしれない。しかし、男の目的はまだこれで終わりではないらしかった。未だ驚きから立ち直っていない門番に向かって、こう言ったのだ。
「門番、悪いが村人全員を集めてくれないか?」
「冒険者様、この度は誠に」
「礼はいらない。何故なら、俺はあの悪魔を倒さなければならない……………それだけのことを以前してしまったからだ」
「それだけのこと?それは一体…………」
「単刀直入に言おう……………俺は以前、この村出身の者達を手にかけた。名はそれぞれパーシィー、シンディー、ロンダ、マリ、ニックだ」
それを聞いた途端、崩れ落ちる村人が数十人いた。おそらく、その5人の遺族であろう。一部、怨嗟のこもった視線を向けている者もいたが、大半はそこに至るまでの経緯を説明すると納得すると同時に涙を堪えきれず、蹲ってしまった。
「なるほど、そのようなことが…………過程はどうあれ、我々がパーシィー達に救われたことには変わりない。冒険者様方もどうか、ご自分を責めないで頂きたい。誰かを救うには誰かを犠牲にしなければならない……………ここは現実。物語の中などではないのじゃ」
「ああ…………1つ頼みたいことがあるんだが」
「何でしょう?」
「この村にあいつらの墓を建ててやりたい。フリーダムにあることはあるんだが、村人達にも拝めるようにしたい。2箇所にあっても問題はないだろ?」
「ええ。こういうのは作法やしきたりよりも気持ちの方が大事なのじゃ。ということで許可しましょう」
その後、墓を建て全員で手を合わせた。村へとやってきた集団は墓へと花を手向け、大量の食料や回復薬、金銭を村へと残していった。村を出る直前、リーダーの男が振り返り、こう言った。
「それらをどう使うかはお前らの自由だ。あと、余談だが、数日後とんでもないことが起きるから」
男の言葉通り、数日後フリーダムでの一件が世界中を震撼させ、各地が混乱の渦に巻き込まれた。幸い、その村の者達は驚きはしたものの、その時の言葉が頭に残っていた為、そこまで慌てることはなかった。そして、村長は男に貰った物資や食料を使い、近くの街や村の負傷者を受け入れようと動き始めた。結果的にあの時、出会った冒険者達の行動や運が故郷の村人だけではなく、それ以外の者達をも救うことに繋がったのだった。
「どうした?出し抜かれたことがそんなに悔しいのか?だが、それは仕方のないこと。今回は相手が悪い。なんせ、シンヤ殿だからな」
「違ぇよ…………悔しいとかそんなんじゃなくて、ただただ驚いてんだ。お前らがここに来るなんて予想だにしていなかったからな」
「で、まんまと出し抜かれたから悔しいと」
「てめぇ…………消されたいのか?」
「なんにしてもここだと思う存分、戦えないだろ?ってことで今から場所を変えよう」
「は?そんなの、いきなり無理だろ。一体、何を言ってるんだ?」
「お前の方こそ、何を言っているんだ?空間魔法の"転移"を使えばいいだけじゃないか」
「それこそ、無理だろ。凄腕の魔術師達でも厳しい魔法をどう見ても武闘派の俺達が使える訳………」
「我をお前みたいな奴と一緒にしないでもらいたい」
「何だと?」
「だって、そうだろ?なんせ、我は使えるのだから」
「な…………何!?」
――――――――――――――――――――
「や、やめてくれ!」
「お母さん~!」
「だ、誰か助け」
世界の各地では黒いローブを纏った集団があらゆる街や村の人間に危害を及ぼし始めていた。これに対して、人々もただやられてばかりではなく、冒険者ギルドへの救助要請を出し続けてはいたのだが……………
「おい!お前ら、しっかりしやがれ!」
「で、ですがリーダー!こいつら、かなり強いぞ!」
「僕達の攻撃は効かず、あちらの攻撃はこちらの防御を貫通してきます!」
派遣されてきた冒険者のことごとくが敵の強さに抗うだけの力がなく、時間稼ぎが精一杯の状況となってしまっていた。
「くそっ!このままじゃ、いずれ時間の問題だぞ!誰か、いないのか!?この圧倒的不利な状況をひっくり返すだけの力を持つ者は!」
「そんなの……………あ…………リ、リーダー!もしかしたら、あの時、フリーダムで"魔剣"を助けたあの男なら」
「馬鹿野郎!フリーダムから、ここまで一体どれだけの距離があると思っているんだ!そんなくだらない妄想に縋るぐらいなら、今自分ができる最善の策を考えやがれ!」
「妄想じゃないわよ」
「は?一体、何の根拠があって…………ってお前は」
その時、周りの者の目が急に現れた黒衣を纏った集団へと集中した。逃げ惑う人々やそれを襲おうとする黒ローブ、さらには応戦する冒険者までもが皆、時が止まったかのように一斉に動かなくなり、突然の事態に困惑した。それもその筈。今の今まで彼らの存在に気が付いておらず、何か声がしたと思った時には既に人々を守る形でその集団はいたのだ。先頭には獣人の中でも特に珍しいとされる九尾種の少女が黒衣を靡かせ、堂々とした表情で立っていて、こう言った。
「クラン"黒天の星"朱組組長、クーフォ!助けに来たわ!」
同時刻、他の場所でも同じようなことがいくつも起き、黒衣を纏った集団が戦場を駆け抜けていった。その際、助けられた人々のケアなどはそれぞれ異なっていたが、ある村では積極的に負傷者の介抱や受け入れを行っていた。世界中が混乱状態に陥っている状況で何故、そのような余裕があるのか……………その真相を解明する為には3日程前に遡る必要があった。
――――――――――――――――――――
フリーダムでの一件が起こる3日前、とある村。ここには随分と前から悪魔が住み着いており、日頃から人々に対して精神的・肉体的な苦痛を強いていた。その日もまた同じような日常を過ごすことになると諦めていた門番を務めている男はある集団が村へと向かってくるのを発見した。全員、同じ格好をした男女7人。種族もバラバラであり、何故か一度見たら目が離せない、そんな集団であった。そして、門の前に辿り着くとギルドカードを掲げながら開口一番、こう言った。
「俺達は冒険者でこういう者だ。この村に寄ったのには訳がある」
「訳………?」
「この村に住み着いている悪魔を退治しに来た」
「な!?」
いきなり、やって来て大口を叩いた男に驚きの声を上げた門番。しかし、その直後、ギルドカードに記載された冒険者のランクを見て、もしかしたらという淡い期待を抱いた。一応、村長への紹介もした方がいいと判断した門番はその集団を連れて、村の中へと戻った。その後、悪魔に気が付かれて奇襲をかけられでもしたらマズイということになり、村長との挨拶も軽くで済ませ、一行は悪魔が村人から奪い取って住んでいる家へと向かった。
「着きました。ここが悪魔の…………」
「"滅魔刀"」
「って、いきなり何をしているんですか!?」
着いて早々、その集団のリーダーは刀を軽く一閃し、家を斬った。半壊する家、驚く門番。幸い、周りに村人はなく、被害は家を除けば、悪魔のみに及んだ。
「ぐはっ…………い、一体、何が起きたんだ!?」
「お前がこの村を乗っ取った悪魔だな?見たところ、魔族のようだが」
「へっ、こんなことをしてタダで済むと思うなよ?俺のバックにはな」
「アスターロ教だろ?」
「な、何故それを!?」
「答える義理はない。そして、お前は逝け」
門番には何がなんだか分からなかった。いきなり現れて、悪魔を秒で始末した男とそれを見守る集団。はっきり言って異常だった。自分達が長年苦しんだことをこうも簡単に解決されてしまえば、それを受け入れるのに時間がかかる。それも仕方のないことかもしれない。しかし、男の目的はまだこれで終わりではないらしかった。未だ驚きから立ち直っていない門番に向かって、こう言ったのだ。
「門番、悪いが村人全員を集めてくれないか?」
「冒険者様、この度は誠に」
「礼はいらない。何故なら、俺はあの悪魔を倒さなければならない……………それだけのことを以前してしまったからだ」
「それだけのこと?それは一体…………」
「単刀直入に言おう……………俺は以前、この村出身の者達を手にかけた。名はそれぞれパーシィー、シンディー、ロンダ、マリ、ニックだ」
それを聞いた途端、崩れ落ちる村人が数十人いた。おそらく、その5人の遺族であろう。一部、怨嗟のこもった視線を向けている者もいたが、大半はそこに至るまでの経緯を説明すると納得すると同時に涙を堪えきれず、蹲ってしまった。
「なるほど、そのようなことが…………過程はどうあれ、我々がパーシィー達に救われたことには変わりない。冒険者様方もどうか、ご自分を責めないで頂きたい。誰かを救うには誰かを犠牲にしなければならない……………ここは現実。物語の中などではないのじゃ」
「ああ…………1つ頼みたいことがあるんだが」
「何でしょう?」
「この村にあいつらの墓を建ててやりたい。フリーダムにあることはあるんだが、村人達にも拝めるようにしたい。2箇所にあっても問題はないだろ?」
「ええ。こういうのは作法やしきたりよりも気持ちの方が大事なのじゃ。ということで許可しましょう」
その後、墓を建て全員で手を合わせた。村へとやってきた集団は墓へと花を手向け、大量の食料や回復薬、金銭を村へと残していった。村を出る直前、リーダーの男が振り返り、こう言った。
「それらをどう使うかはお前らの自由だ。あと、余談だが、数日後とんでもないことが起きるから」
男の言葉通り、数日後フリーダムでの一件が世界中を震撼させ、各地が混乱の渦に巻き込まれた。幸い、その村の者達は驚きはしたものの、その時の言葉が頭に残っていた為、そこまで慌てることはなかった。そして、村長は男に貰った物資や食料を使い、近くの街や村の負傷者を受け入れようと動き始めた。結果的にあの時、出会った冒険者達の行動や運が故郷の村人だけではなく、それ以外の者達をも救うことに繋がったのだった。
10
あなたにおすすめの小説
ハーレムキング
チドリ正明@不労所得発売中!!
ファンタジー
っ転生特典——ハーレムキング。
効果:対女の子特攻強制発動。誰もが目を奪われる肉体美と容姿を獲得。それなりに優れた話術を獲得。※ただし、女性を堕とすには努力が必要。
日本で事故死した大学2年生の青年(彼女いない歴=年齢)は、未練を抱えすぎたあまり神様からの転生特典として【ハーレムキング】を手に入れた。
青年は今日も女の子を口説き回る。
「ふははははっ! 君は美しい! 名前を教えてくれ!」
「変な人!」
※2025/6/6 完結。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
イレギュラーから始まるポンコツハンター 〜Fランクハンターが英雄を目指したら〜
KeyBow
ファンタジー
遡ること20年前、世界中に突如として同時に多数のダンジョンが出現し、人々を混乱に陥れた。そのダンジョンから湧き出る魔物たちは、生活を脅かし、冒険者たちの誕生を促した。
主人公、市河銀治は、最低ランクのハンターとして日々を生き抜く高校生。彼の家計を支えるため、ダンジョンに潜り続けるが、その実力は周囲から「洋梨」と揶揄されるほどの弱さだ。しかし、銀治の心には、行方不明の父親を思う強い思いがあった。
ある日、クラスメイトの春森新司からレイド戦への参加を強要され、銀治は不安を抱えながらも挑むことを決意する。しかし、待ち受けていたのは予想外の強敵と仲間たちの裏切り。絶望的な状況で、銀治は新たなスキルを手に入れ、運命を切り開くために立ち上がる。
果たして、彼は仲間たちを救い、自らの運命を変えることができるのか?友情、裏切り、そして成長を描くアクションファンタジーここに始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる