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第9章 フォレスト国
第143話 近況報告
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「……………ということでして」
「かしこまりました。それにつきましては私が今すぐ答えを出すという訳にはいきません。したがって、当クランのマスターであるシンヤの帰還を待って、それから答えを出させて頂くという形でも構わないでしょうか?」
「はい。それで大丈夫です。良い答えを期待しております……………では」
「ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております……………あなた達、お客様がお帰りです。手の空いてる者はお見送りをなさい」
「「「「「はい!!!!!」」」」」
――――――――――――――――――――
「ただいま戻りましたわ」
「サラ、お帰りなさい。そっちの様子はどうですか?やっぱり未だに依頼が結構来てます?」
「ええ。ひっきりなしですわ。邪神討伐から1ヶ月は経っていますのに収まる気配がまるでありませんわ。まぁ、フリーダムだけでなくシリスティラビンのクランハウスまで把握されてしまっては致し方ないですの。それに最初と違ってシンヤさんもクランハウスの場所を隠す気がないようですし」
「隠したところで常に周囲を嗅ぎ回られては意味がないですからね。それなら、いっそ公開しておいた方が楽です」
「ですわね…………でも、まぁ。こちらはまだいい方ですわ。大変なのはティアの方ではなくて?フリーダムのクランハウスの知名度は抜群ですわ。それこそ、すぐに広まって各地から毎日のごとく訪問者が来ていると簡単に予測がつきますわ」
「数は多いですが、実際に私が話を聞く段階まで辿り着けた方は少ないです。窓口は組員達に交代でやらせていますし、あの子達もだいぶ選別ができるようになってきました。つまり、わざわざ引き受けなくてもいい依頼やシンヤさんや私の判断を仰いだ方がいい依頼を見極める能力が高まってきたということです。まぁ、もしクランメンバーの中で引き受けたい者がいた場合はギルドでの依頼と同じように各自が自由に引き受けていいとシンヤさんから承っているので、そこら辺は臨機応変ということになっていますが」
「そこはこちらも変わらないですわ。組員でも十分にこなせる依頼が多いのは事実ですし」
「ですね……………ところで事業に関してはどこまで聞いてます?」
「どれも上手くいっているというのは把握済みですわ。この間、軽く視察してきましたの」
「サラも行ったんですね。で、具体的にはどう感じました?」
「そうですわね……………清掃はちゃんと行き届いていますし、接客や仕事の手際も問題がなかったですわ。気になるところがあるとすれば、サービス提供の限界量と慣れからくるミスが起こらないかということぐらいですわね。どちらもクレームに繋がる恐れがありますわ」
「私も同じことを感じました。このことはシンヤさんがお帰りになってから、相談してみましょう。あとはそれ以外の活動はどうですか?こちらは冒険者活動や傘下のクランの方々の指導、それとレベル上げなど各々がやりたいことを自由にしています」
「こちらも同じですわ。絶望の森に行ったり、依頼で近くまで赴いたり、はたまたクランハウスの訓練場で模擬戦をしたりと非常に自由奔放ですわ」
「みんな楽しそうで何よりですね」
「ええ。全くですわ」
「……………ところで、サラ」
「何ですの?」
「先程、訪問者の方がいらして、このような依頼をしてきたんですが」
「ん?これは……………」
「やはり、シンヤさんの判断を仰いだ方がいいですよね?」
「そう思いますわ。ティアもそう思っているのではなくて?」
「はい。なのでその旨は先方にお伝えしました」
「それがいいと思いますわ……………早く帰ってきて欲しいですわね。もちろん、リースの問題をしっかりと解決した上で」
「はい。その時が待ち遠しいです」
直後、2人は同時に窓の外を見た。それはシンヤ達が出発した先…………目的地であるフォレスト国のある方角だった。
「かしこまりました。それにつきましては私が今すぐ答えを出すという訳にはいきません。したがって、当クランのマスターであるシンヤの帰還を待って、それから答えを出させて頂くという形でも構わないでしょうか?」
「はい。それで大丈夫です。良い答えを期待しております……………では」
「ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております……………あなた達、お客様がお帰りです。手の空いてる者はお見送りをなさい」
「「「「「はい!!!!!」」」」」
――――――――――――――――――――
「ただいま戻りましたわ」
「サラ、お帰りなさい。そっちの様子はどうですか?やっぱり未だに依頼が結構来てます?」
「ええ。ひっきりなしですわ。邪神討伐から1ヶ月は経っていますのに収まる気配がまるでありませんわ。まぁ、フリーダムだけでなくシリスティラビンのクランハウスまで把握されてしまっては致し方ないですの。それに最初と違ってシンヤさんもクランハウスの場所を隠す気がないようですし」
「隠したところで常に周囲を嗅ぎ回られては意味がないですからね。それなら、いっそ公開しておいた方が楽です」
「ですわね…………でも、まぁ。こちらはまだいい方ですわ。大変なのはティアの方ではなくて?フリーダムのクランハウスの知名度は抜群ですわ。それこそ、すぐに広まって各地から毎日のごとく訪問者が来ていると簡単に予測がつきますわ」
「数は多いですが、実際に私が話を聞く段階まで辿り着けた方は少ないです。窓口は組員達に交代でやらせていますし、あの子達もだいぶ選別ができるようになってきました。つまり、わざわざ引き受けなくてもいい依頼やシンヤさんや私の判断を仰いだ方がいい依頼を見極める能力が高まってきたということです。まぁ、もしクランメンバーの中で引き受けたい者がいた場合はギルドでの依頼と同じように各自が自由に引き受けていいとシンヤさんから承っているので、そこら辺は臨機応変ということになっていますが」
「そこはこちらも変わらないですわ。組員でも十分にこなせる依頼が多いのは事実ですし」
「ですね……………ところで事業に関してはどこまで聞いてます?」
「どれも上手くいっているというのは把握済みですわ。この間、軽く視察してきましたの」
「サラも行ったんですね。で、具体的にはどう感じました?」
「そうですわね……………清掃はちゃんと行き届いていますし、接客や仕事の手際も問題がなかったですわ。気になるところがあるとすれば、サービス提供の限界量と慣れからくるミスが起こらないかということぐらいですわね。どちらもクレームに繋がる恐れがありますわ」
「私も同じことを感じました。このことはシンヤさんがお帰りになってから、相談してみましょう。あとはそれ以外の活動はどうですか?こちらは冒険者活動や傘下のクランの方々の指導、それとレベル上げなど各々がやりたいことを自由にしています」
「こちらも同じですわ。絶望の森に行ったり、依頼で近くまで赴いたり、はたまたクランハウスの訓練場で模擬戦をしたりと非常に自由奔放ですわ」
「みんな楽しそうで何よりですね」
「ええ。全くですわ」
「……………ところで、サラ」
「何ですの?」
「先程、訪問者の方がいらして、このような依頼をしてきたんですが」
「ん?これは……………」
「やはり、シンヤさんの判断を仰いだ方がいいですよね?」
「そう思いますわ。ティアもそう思っているのではなくて?」
「はい。なのでその旨は先方にお伝えしました」
「それがいいと思いますわ……………早く帰ってきて欲しいですわね。もちろん、リースの問題をしっかりと解決した上で」
「はい。その時が待ち遠しいです」
直後、2人は同時に窓の外を見た。それはシンヤ達が出発した先…………目的地であるフォレスト国のある方角だった。
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