12 / 31
12 告げられた秘密
しおりを挟む
あれからすぐにヘンリックは早急に会いたいと王妃への面会の申込みをした。王妃はヘンリックの結婚と共に執務を全てローゼリアに渡してしまい、実質的には引退をしたようなものなので時間はあるはずなのだが、返事には五日後のお茶の時間を指定されたのだった。
「で、私に何の用か?」
王妃は国王よりも十ほど歳が下だと聞いているので国王よりはいくらか若いが、それでもローゼリアの母親よりもずっと年上で、ヘンリックにとっては祖母と呼んでもおかしくはない年代だった。王妃と同世代の貴族家の当主たちは既に子供に爵位を譲って引退している者が多く、彼女がつい先ごろまで王妃の執務をしていたのは執務を任せられる者がいなかったからだった。
「実はローゼリアの事でお聞きしたいことがありお時間を頂きたいと思いました」
ローゼリアの名前を出した途端、王妃の眉間に皺が寄る。王妃は白粉を厚く塗っていたが、それでも歳と共に増えていくシワを隠す事は難しかった。
王妃は宝飾品を多く身に着けている。今まで国に尽くしてきた長さを考えると、持っていてもおかしくはない品々ではあったが、彼女が身に着けているダイヤモンドの輝きは彼女の老いた肌をより強く目立たせていた。
これまでヘンリックはそういった事も気にならなかったのだが、今日は王妃の香水の香りも厚く塗り込められた肌も、身に纏っている煌びやかな宝飾品も王妃としての品位を下げているように感じてしまうのだった。
「あのような娘ために、この私に時間を作らせたのか?」
「申し訳ありません、しかし私にとっては重要な事なのです。……私は王妃殿下と早急にお会いしたかったのですが、お忙しかったのでしょうか?」
王妃はこれでも国王や高位貴族の前では敬語も使うのだが、ヘンリックしかいない時の王妃は敬語を使うような事は一切なく、その場の支配者であるかのような態度や口調になるのだった。
生まれてすぐに生母を亡くし、母の情というものを知らないヘンリックは、王妃を母と思いたかった為に、自分と話す時は言葉遣いを崩している王妃が自分に対して近い距離で話してくれているのだと信じていたのだが、他の貴族子息と母親との会話を見聞きしていくうちに、自分と王妃と自分との関係は親子ではなく、主従関係に近いものだといつしか気付いてしまったのだった。
王妃の背後では侍女が大きな団扇で王妃を扇ぐので、ヘンリックには王妃の甘ったるい香水の匂いがいつも以上に強く感じられた。
「ああ、忙しいな。四日前には観劇に出掛けて、次の日は体を労わるために休んでいた。その次の日は商人と約束があり、さらにその次の日には実家と同じ派閥の夫人との予定が入っていたからな。お前の私的な用事に付き合うほど私は暇ではない」
「……申し訳ありません、王妃様」
ヘンリックは椅子に座りながらも再び頭を下げた。
「して用件は? 早く言え」
「過去に侍女長がフォレスター家へ訪れて婚約前の妻にご指導をされたとお聞きしたのですが、それは事実なのでしょうか?」
王妃は少し考えるような素振りをする。そしてお茶をひと口飲んでから口を開いた。
「ああ、私の指示で当時の侍女長をあの家に遣わせた。あの家の女主人はエルランド人だからランゲルでの常識は私が教えないといけないからな」
「ではローゼリアがこれまで王妃様のご指示であのような化粧をしていたのでしょうか?」
「あの娘はエルランドの王妹にそっくりだったからな。幼くあってもあの女と同じように陛下を惑わすかもしれぬから、そうならぬように私がしたのだ」
そう言って王妃はローゼリアの姿を思い出しているのか、嘲るように笑う。
それは人として醜悪で、気持ちの悪い笑みだった。
「今のエルランド国王に妹君はいらっしゃらなかったかと思うのですが……」
「たわけ、先のエルランド国王の妹だ。我が国の先の国王陛下はあの王女をランゲル王家に嫁がせようとされていらした。陛下は当時婚約していた令嬢と婚約解消をしてまであの王妹を望まれたが、結局王妹はエルランド国内の貴族家に嫁いでしまったがな。それから陛下は私が王家に嫁ぐまでの長い間、妃を娶ろうとはしなかったのだ。もしかしたら歳の離れた私が嫁げるまで待って下さっていたのかもしれないが。しかし先の陛下のお考えで今度はあの王妹の娘を名門フォレスターに嫁がせてしまい、名門フォレスターに穢れた血を入れてしまったのだ。ローゼリアはあの王妹にそっくりではないか。あのような顔、我が王家にはいらぬ」
ローゼリアの母親は隣国エルランドから嫁いできた。彼女の白金色の髪と青い瞳はその母親から受け継いだものだった。これまでヘンリックはローゼリアの母親はエルランドの公爵家出身としか知らず、祖父母の代の事までは知らなかった。公爵家ならば王妹が降嫁してもおかしくない家で、彼女の母方の祖母は先のエルランド国王の妹という事になる。
その事を知ったヘンリックは、こんなに重要な事をこれまで知らなかった自分自身に対して落胆してしまった。
これまでヘンリックに教師として付いてくれた者たちは皆優しかった。最初に教師として付いた者は厳しかったが、幼いヘンリックが教師の事を怖いと言ったらすぐに変わったので、これでいいのだとずっと思い込んでいた。
王妃は紅茶を飲みながら遠くを見てため息をついた。
「お前ももう少し使える者に育つかと思っていたが、期待外れだったな。こうなるのならフォレスターの小倅を手懐けておけば良かった。異国の血は入っているしあの女に似てはいるが騎士団を率いていたあれの祖父は、陛下の従弟だからな」
ヘンリックは王妃の言葉の意味が理解できなかった。王妃の言う小倅とはエーヴェルトの事を指しているのだろう。
ヘンリックの様子など気にせずに王妃は言葉を続ける。
「今思えば私もお前の母親のようにするべきだった。陛下の御子にこだわるあまり、気付いたら時間が経ち過ぎ、私も歳を取ってしまった」
「……我が母のように、ですか?」
「まさか知らぬのか? いや、考えた事もないのだろう。お前の母は側妃でありながら陛下を裏切り、違う男の子どもを身籠り産まれたのがお前だ」
そう言って王妃はヘンリックを持っていた扇で指し示す。
ヘンリックは言われた言葉が信じられず、王妃の言葉を何度も頭の中で反芻してから小さな声で呟いた。
「そんな、馬鹿な……」
「よく考えてみるがいい、陛下には私の他に三人も妃がいたのだ。その中で子供を身籠ったのは三の側妃のみで、他の側妃たちは懐妊すらしなかったのだぞ。それなのに私たちは陰で石女だと言われておるのだ。せめてお前が少しでも陛下に似ていれば良かったのだが、お前はどこの馬の骨とも分からぬ父親に似たのだろうな」
これまでの王妃のヘンリックへの態度が下々の者に対するようだったのは、王妃がヘンリックを王族と認めていなかったからで、敬意を表す相手とは考えていなかったからだった。
「三の側妃も死に、今ではもう調べようもないが、証拠を集めようとするといつも邪魔が入ったので私も諦めるしかなかったが、お前はせいぜい王家の血を持っているフォレスターの娘を大切にするのだな」
そう言い捨ててから王妃は立ち上がり、ヘンリックに挨拶も無く立ち去ってしまった。
王妃に付いていた侍女たちも一緒に去ってしまったので、ヘンリックだけがひとりでテラスに残された。
ヘンリックの頭の中で様々な事が思い出されていた。
祖父のような年齢ではあっても、父と思っていた国王は自分には優しかった。しかし一部の使用人や貴族たちの中にはヘンリックに冷ややかな態度を取る者がいたし、無愛想な対応をする者も確かにいた。そういった態度を取るのは年長者に多かった。
来年ヘンリックは戴冠式を予定している。貴族も民も自分をどんな目で見るのだろうか? 間違った者が国王になるような事はあってはならない。
ひとり残されたヘンリックは、自分の前に置かれたティーカップがカタカタと揺れている事に気が付いた。どうしてカップが揺れているのだろうと、こんな時であるにも関わらず頭の中で小さな疑問が気になってしまったのだが、揺れているのはカップではなく自分自身の身体だった。
ヘンリックの身体は目の前に置かれた紅茶が波打つほどに、小刻みにガタガタと震えていた。
「で、私に何の用か?」
王妃は国王よりも十ほど歳が下だと聞いているので国王よりはいくらか若いが、それでもローゼリアの母親よりもずっと年上で、ヘンリックにとっては祖母と呼んでもおかしくはない年代だった。王妃と同世代の貴族家の当主たちは既に子供に爵位を譲って引退している者が多く、彼女がつい先ごろまで王妃の執務をしていたのは執務を任せられる者がいなかったからだった。
「実はローゼリアの事でお聞きしたいことがありお時間を頂きたいと思いました」
ローゼリアの名前を出した途端、王妃の眉間に皺が寄る。王妃は白粉を厚く塗っていたが、それでも歳と共に増えていくシワを隠す事は難しかった。
王妃は宝飾品を多く身に着けている。今まで国に尽くしてきた長さを考えると、持っていてもおかしくはない品々ではあったが、彼女が身に着けているダイヤモンドの輝きは彼女の老いた肌をより強く目立たせていた。
これまでヘンリックはそういった事も気にならなかったのだが、今日は王妃の香水の香りも厚く塗り込められた肌も、身に纏っている煌びやかな宝飾品も王妃としての品位を下げているように感じてしまうのだった。
「あのような娘ために、この私に時間を作らせたのか?」
「申し訳ありません、しかし私にとっては重要な事なのです。……私は王妃殿下と早急にお会いしたかったのですが、お忙しかったのでしょうか?」
王妃はこれでも国王や高位貴族の前では敬語も使うのだが、ヘンリックしかいない時の王妃は敬語を使うような事は一切なく、その場の支配者であるかのような態度や口調になるのだった。
生まれてすぐに生母を亡くし、母の情というものを知らないヘンリックは、王妃を母と思いたかった為に、自分と話す時は言葉遣いを崩している王妃が自分に対して近い距離で話してくれているのだと信じていたのだが、他の貴族子息と母親との会話を見聞きしていくうちに、自分と王妃と自分との関係は親子ではなく、主従関係に近いものだといつしか気付いてしまったのだった。
王妃の背後では侍女が大きな団扇で王妃を扇ぐので、ヘンリックには王妃の甘ったるい香水の匂いがいつも以上に強く感じられた。
「ああ、忙しいな。四日前には観劇に出掛けて、次の日は体を労わるために休んでいた。その次の日は商人と約束があり、さらにその次の日には実家と同じ派閥の夫人との予定が入っていたからな。お前の私的な用事に付き合うほど私は暇ではない」
「……申し訳ありません、王妃様」
ヘンリックは椅子に座りながらも再び頭を下げた。
「して用件は? 早く言え」
「過去に侍女長がフォレスター家へ訪れて婚約前の妻にご指導をされたとお聞きしたのですが、それは事実なのでしょうか?」
王妃は少し考えるような素振りをする。そしてお茶をひと口飲んでから口を開いた。
「ああ、私の指示で当時の侍女長をあの家に遣わせた。あの家の女主人はエルランド人だからランゲルでの常識は私が教えないといけないからな」
「ではローゼリアがこれまで王妃様のご指示であのような化粧をしていたのでしょうか?」
「あの娘はエルランドの王妹にそっくりだったからな。幼くあってもあの女と同じように陛下を惑わすかもしれぬから、そうならぬように私がしたのだ」
そう言って王妃はローゼリアの姿を思い出しているのか、嘲るように笑う。
それは人として醜悪で、気持ちの悪い笑みだった。
「今のエルランド国王に妹君はいらっしゃらなかったかと思うのですが……」
「たわけ、先のエルランド国王の妹だ。我が国の先の国王陛下はあの王女をランゲル王家に嫁がせようとされていらした。陛下は当時婚約していた令嬢と婚約解消をしてまであの王妹を望まれたが、結局王妹はエルランド国内の貴族家に嫁いでしまったがな。それから陛下は私が王家に嫁ぐまでの長い間、妃を娶ろうとはしなかったのだ。もしかしたら歳の離れた私が嫁げるまで待って下さっていたのかもしれないが。しかし先の陛下のお考えで今度はあの王妹の娘を名門フォレスターに嫁がせてしまい、名門フォレスターに穢れた血を入れてしまったのだ。ローゼリアはあの王妹にそっくりではないか。あのような顔、我が王家にはいらぬ」
ローゼリアの母親は隣国エルランドから嫁いできた。彼女の白金色の髪と青い瞳はその母親から受け継いだものだった。これまでヘンリックはローゼリアの母親はエルランドの公爵家出身としか知らず、祖父母の代の事までは知らなかった。公爵家ならば王妹が降嫁してもおかしくない家で、彼女の母方の祖母は先のエルランド国王の妹という事になる。
その事を知ったヘンリックは、こんなに重要な事をこれまで知らなかった自分自身に対して落胆してしまった。
これまでヘンリックに教師として付いてくれた者たちは皆優しかった。最初に教師として付いた者は厳しかったが、幼いヘンリックが教師の事を怖いと言ったらすぐに変わったので、これでいいのだとずっと思い込んでいた。
王妃は紅茶を飲みながら遠くを見てため息をついた。
「お前ももう少し使える者に育つかと思っていたが、期待外れだったな。こうなるのならフォレスターの小倅を手懐けておけば良かった。異国の血は入っているしあの女に似てはいるが騎士団を率いていたあれの祖父は、陛下の従弟だからな」
ヘンリックは王妃の言葉の意味が理解できなかった。王妃の言う小倅とはエーヴェルトの事を指しているのだろう。
ヘンリックの様子など気にせずに王妃は言葉を続ける。
「今思えば私もお前の母親のようにするべきだった。陛下の御子にこだわるあまり、気付いたら時間が経ち過ぎ、私も歳を取ってしまった」
「……我が母のように、ですか?」
「まさか知らぬのか? いや、考えた事もないのだろう。お前の母は側妃でありながら陛下を裏切り、違う男の子どもを身籠り産まれたのがお前だ」
そう言って王妃はヘンリックを持っていた扇で指し示す。
ヘンリックは言われた言葉が信じられず、王妃の言葉を何度も頭の中で反芻してから小さな声で呟いた。
「そんな、馬鹿な……」
「よく考えてみるがいい、陛下には私の他に三人も妃がいたのだ。その中で子供を身籠ったのは三の側妃のみで、他の側妃たちは懐妊すらしなかったのだぞ。それなのに私たちは陰で石女だと言われておるのだ。せめてお前が少しでも陛下に似ていれば良かったのだが、お前はどこの馬の骨とも分からぬ父親に似たのだろうな」
これまでの王妃のヘンリックへの態度が下々の者に対するようだったのは、王妃がヘンリックを王族と認めていなかったからで、敬意を表す相手とは考えていなかったからだった。
「三の側妃も死に、今ではもう調べようもないが、証拠を集めようとするといつも邪魔が入ったので私も諦めるしかなかったが、お前はせいぜい王家の血を持っているフォレスターの娘を大切にするのだな」
そう言い捨ててから王妃は立ち上がり、ヘンリックに挨拶も無く立ち去ってしまった。
王妃に付いていた侍女たちも一緒に去ってしまったので、ヘンリックだけがひとりでテラスに残された。
ヘンリックの頭の中で様々な事が思い出されていた。
祖父のような年齢ではあっても、父と思っていた国王は自分には優しかった。しかし一部の使用人や貴族たちの中にはヘンリックに冷ややかな態度を取る者がいたし、無愛想な対応をする者も確かにいた。そういった態度を取るのは年長者に多かった。
来年ヘンリックは戴冠式を予定している。貴族も民も自分をどんな目で見るのだろうか? 間違った者が国王になるような事はあってはならない。
ひとり残されたヘンリックは、自分の前に置かれたティーカップがカタカタと揺れている事に気が付いた。どうしてカップが揺れているのだろうと、こんな時であるにも関わらず頭の中で小さな疑問が気になってしまったのだが、揺れているのはカップではなく自分自身の身体だった。
ヘンリックの身体は目の前に置かれた紅茶が波打つほどに、小刻みにガタガタと震えていた。
878
あなたにおすすめの小説
ここだけの話だけど・・・と愚痴ったら、婚約者候補から外れた件
ひとみん
恋愛
国境防衛の最前線でもあるオブライト辺境伯家の令嬢ルミエール。
何故か王太子の妃候補に選ばれてしまう。「選ばれるはずないから、王都観光でもしておいで」という母の言葉に従って王宮へ。
田舎育ちの彼女には、やっぱり普通の貴族令嬢とはあわなかった。香水臭い部屋。マウントの取り合いに忙しい令嬢達。ちやほやされてご満悦の王太子。
庭園に逃げこみ、仕事をしていた庭師のおじさんをつかまえ辺境伯領仕込みの口の悪さで愚痴り始めるルミエール。
「ここだけの話だからね!」と。
不敬をものともしない、言いたい放題のルミエールに顔色を失くす庭師。
その後、不敬罪に問われる事無く、何故か妃選定がおこなわれる前にルミエールは除外。
その真相は?
ルミエールは口が悪いです。言いたい放題。
頭空っぽ推奨!ご都合主義万歳です!
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
【完結】愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
第18回恋愛小説大賞で、『奨励賞』をいただきましたっ!
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
※※しれっと短編から長編に変更しました。(だって絶対終わらないと思ったから!)
婚約破棄されたけれど、どうぞ勝手に没落してくださいませ。私は辺境で第二の人生を満喫しますわ
鍛高譚
恋愛
「白い結婚でいい。
平凡で、静かな生活が送れれば――それだけで幸せでしたのに。」
婚約破棄され、行き場を失った伯爵令嬢アナスタシア。
彼女を救ったのは“冷徹”と噂される公爵・ルキウスだった。
二人の結婚は、互いに干渉しない 『白い結婚』――ただの契約のはずだった。
……はずなのに。
邸内で起きる不可解な襲撃。
操られた侍女が放つ言葉。
浮かび上がる“白の一族”の血――そしてアナスタシアの身体に眠る 浄化の魔力。
「白の娘よ。いずれ迎えに行く」
影の王から届いた脅迫状が、運命の刻を告げる。
守るために剣を握る公爵。
守られるだけで終わらせないと誓う令嬢。
契約から始まったはずの二人の関係は、
いつしか互いに手放せない 真実の愛 へと変わってゆく。
「君を奪わせはしない」
「わたくしも……あなたを守りたいのです」
これは――
白い結婚から始まり、影の王を巡る大いなる戦いへ踏み出す、
覚醒令嬢と冷徹公爵の“運命の恋と陰謀”の物語。
---
婚約破棄ありがとう!と笑ったら、元婚約者が泣きながら復縁を迫ってきました
ほーみ
恋愛
「――婚約を破棄する!」
大広間に響いたその宣告は、きっと誰もが予想していたことだったのだろう。
けれど、当事者である私――エリス・ローレンツの胸の内には、不思議なほどの安堵しかなかった。
王太子殿下であるレオンハルト様に、婚約を破棄される。
婚約者として彼に尽くした八年間の努力は、彼のたった一言で終わった。
だが、私の唇からこぼれたのは悲鳴でも涙でもなく――。
貴方なんて大嫌い
ララ愛
恋愛
婚約をして5年目でそろそろ結婚の準備の予定だったのに貴方は最近どこかの令嬢と
いつも一緒で私の存在はなんだろう・・・2人はむつまじく愛し合っているとみんなが言っている
それなら私はもういいです・・・貴方なんて大嫌い
もう演じなくて結構です
梨丸
恋愛
侯爵令嬢セリーヌは最愛の婚約者が自分のことを愛していないことに気づく。
愛しの婚約者様、もう婚約者を演じなくて結構です。
11/5HOTランキング入りしました。ありがとうございます。
感想などいただけると、嬉しいです。
11/14 完結いたしました。
11/16 完結小説ランキング総合8位、恋愛部門4位ありがとうございます。
【受賞&本編完結】たとえあなたに選ばれなくても【改訂中】
神宮寺 あおい
恋愛
人を踏みつけた者には相応の報いを。
伯爵令嬢のアリシアは半年後に結婚する予定だった。
公爵家次男の婚約者、ルーカスと両思いで一緒になれるのを楽しみにしていたのに。
ルーカスにとって腹違いの兄、ニコラオスの突然の死が全てを狂わせていく。
義母の願う血筋の継承。
ニコラオスの婚約者、フォティアからの横槍。
公爵家を継ぐ義務に縛られるルーカス。
フォティアのお腹にはニコラオスの子供が宿っており、正統なる後継者を望む義母はルーカスとアリシアの婚約を破棄させ、フォティアと婚約させようとする。
そんな中アリシアのお腹にもまた小さな命が。
アリシアとルーカスの思いとは裏腹に2人は周りの思惑に振り回されていく。
何があってもこの子を守らなければ。
大切なあなたとの未来を夢見たいのに許されない。
ならば私は去りましょう。
たとえあなたに選ばれなくても。
私は私の人生を歩んでいく。
これは普通の伯爵令嬢と訳あり公爵令息の、想いが報われるまでの物語。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読む前にご確認いただけると助かります。
1)西洋の貴族社会をベースにした世界観ではあるものの、あくまでファンタジーです
2)作中では第一王位継承者のみ『皇太子』とし、それ以外は『王子』『王女』としています
→ただ今『皇太子』を『王太子』へ、さらに文頭一文字下げなど、表記を改訂中です。
そのため一時的に『皇太子』と『王太子』が混在しております。
よろしくお願いいたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誤字を教えてくださる方、ありがとうございます。
読み返してから投稿しているのですが、見落としていることがあるのでとても助かります。
アルファポリス第18回恋愛小説大賞 奨励賞受賞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる